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葉の表面が氷のようにキラキラと輝くアイスプラントは、見た目にも美しい植物ですね。一見食用には思えませんが、食べられるユニークな多肉植物です。
今回は、そんなアイスプラントの育て方について詳しくご紹介します。
アイスプラントは南アフリカの砂漠生まれの多肉植物です。プチプチとした食感とほのかな塩味が特徴で、サラダやおひたしにして食されます。アイスプラントの葉の表面にはキラキラと光る液胞があり、濡れて輝いているように見える美しい植物です。
見た目は繊細ですが、生育旺盛な植物であり、初心者でも簡単に育てることができます。露地栽培はもちろん、プランターや水耕栽培でも栽培できます。
アイスプラントは、日当たりと通気性のよい環境を好みます。日本では生育適温である15℃〜20℃位の春か秋に栽培するのが向いています。基本的には一年草ですが、温度を管理することで冬越しも可能です。真冬は室内に取り込み、真夏は遮光して育てましょう。
アイスプラントは、収穫前に塩水を与えることで、塩味をつけることができます。塩水を与えると、土壌に塩分が残るので、他の植物に影響しないプランターで育てるのがおすすめです。
気温が低いとうまく発芽しないので、育苗ポットに種まきしたあと、日当たりの良い場所に置いて管理しましょう。アイスプラントの種はとても小さいので、浅めに植えて優しく水やりするのがポイントです。
アイスプラントは、水はけ・水持ちともに良い土を好みます。土質は特に選びませんが、露地栽培の場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰を施して、土壌を中和しておきましょう。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土などでも十分育ちます。
市販のアイスプラントの苗を購入する場合は、葉色がよく、茎が太く丈夫なものを選ぶのがポイントです。本葉が4〜5枚出ている苗を選びましょう。
アイスプラントは多湿を嫌うので、水やりは土が乾いてからたっぷり与えるようにしてください。根腐れを起こさないよう、乾かし気味に育てるのがコツです。
植え付けら40日ほど経ったら、2週間に1回の頻度で根元に薄い塩水を与えます。こうすることで、ほんのり塩味のついた葉を収穫できます。生育初期は塩水を与えても味がつかないので、収穫する1週間~10日前くらいに薄い塩水を与えましょう。
塩水の塩分濃度は大体2%が適しています。水1ℓに対して大さじ1杯程度の塩を混ぜて作りましょう。また、収穫直前は水やりを控えることで、表面の細胞がハッキリしてより美しく食感の良い葉が収穫できます。
アイスプラントはあまり肥料には神経質にならなくても大丈夫です。追肥として2週間に1度ほど化成肥料を施します。または、固形肥料の代わりに1週間に1度薄めた液肥を与えてもよいでしょう。
有機栽培中なら、油かすを水に溶かした液肥を与えてもよいでしょう。
順次摘んでやることでわき芽が伸びて成長し、繰り返し収穫を楽しむことできますよ。
また、花を咲かせると生育が悪くなり、食感や味も落ちてしまいます。種を採りたい時は、食用と株を分けるようにしましょう。
アイスプラントは他の多肉植物のように、「挿し木」や「葉挿し」でも増やすことが出来ますよ。方法はとても簡単なので、気軽に増やすことができます。挿し木にした葉を水につけることで、水耕栽培にすることもできます。
挿し木、葉挿しの適期は生育期である春か秋が良いでしょう。
アイスプラントの育つ土壌には塩分が含まれているので、病害虫の心配がほとんどありません。基本的には無農薬で育てることができますが、稀にネキリムシやアブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジなどが葉を食害することがあるので注意しましょう。
害虫を見つけたら、その場ですぐに駆除しましょう。
また、アイスプラントは夏の暑さに弱い植物です。夏場の高温多湿は苦手なので、直射日光が当たらない風通しの良い場所に移動して管理することで、病気を予防することができます。
軟腐病にも注意してくださいね。
ほんのり塩味がする葉は、そのまま生でサラダにしても、加熱してお浸しや天ぷらにしても美味しくいただけます。ミネラルやビタミンの豊富なヘルシー野菜であるアイスプラントをぜひ育ててみてくださいね。
七尾びび
GreenSnap編集部