食べられる多肉植物として有名なアイスプラントは、水耕栽培でも簡単に育てることができます。プチプチとした食感とほのかな塩味はサラダにもピッタリ。水耕栽培で育てれば、清潔に栽培することができますよ。
今回は、アイスプラントを自宅で育てたい方向けに、水耕栽培の時期や方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
アイスプラントはどんな植物?ペットボトルで水耕栽培できる?
アイスプラントは、南アフリカが原産のハマミズナ科メセンブリアンテマ属の多肉植物です。キラキラと光る液胞が特徴の葉には、塩分を隔離するための細胞があり、それが凍ったように見えることから、アイスプラントと呼ばれています。
アイスプラントは、水耕栽培キットなども販売されていますが、特別な道具を使わなくても、ペットボトルを使って水耕栽培することができます。種から育てることもできますが、スーパーなどで買ってきたアイスプラントを挿し木にして水耕栽培を始めることもできます。
何もしなくてもプチプチした食感は残りますが、定期的に塩水を与えれば、塩味をつけることができます。
アイスプラントは葉一枚でも挿し木でも再生するたくましさで知られる多肉植物です。ぜひ水耕栽培にチャレンジしてみてくださいね。
アイスプラントの水耕栽培:ペットボトルで容器を作る方法は?
アイスプラントは、ペットボトルを使って水耕栽培葉の栽培容器を作ることができます。容器の作り方は以下の通りです。
- ペットボトルを上から1/3の部分で切り取る
- キャップを下にして、切り離した部分を重ねる
- ペットボトルのキャップに苗を挿し、下の部分にハイドロボールやバーミキュライトなどを入れて苗を固定させる
- 水耕栽培葉の液体肥料を根が浸かる程度に入れる
- 藻の発生を抑えるため、ペットボトルの周囲にアルミホイルを巻く
液肥がなくても育つくらいなので、肥料分はあまり頻繁に使用しなくてOKですよ!
アイスプラントの水耕栽培の時期
アイスプラントの水耕栽培は、真夏と真冬を避けた4月〜6月、10月ごろの時期が適しています。発芽に必要な温度は15度〜20度です。日中の最低気温が15度を超えてから栽培を始めましょう。
アイスプラントは暑さに弱く、真夏は株の勢いが弱りやすいので、気温が高くなりすぎない場所で夏越しをしましょう。
アイスプラントの水耕栽培で準備する道具
アイスプラントの水耕栽培の準備に必要な道具は以下の通りです。水耕栽培用の容器は、ペットボトルやコップで構いません。培地はハイドロボールやバーミキュライトがおすすめです。
- スポンジ
- トレーやタッパー
- 水耕栽培用の容器
- 液体肥料
- 培地(ハイドロボール・バーミキュラなど)
慣れてきたらバーミキュライトのほかパーライト、水苔(みずごけ)、ロックウール、やしの繊維などでも栽培可能です。
アイスプラントの水耕栽培:種まきから育てる方法
アイスプラントの種から水耕栽培を行う場合の手順は以下の通りです。
- スポンジに切れ目を入れる
カッターなどを使用し、スポンジに種を植えるための切れ目を入る。スポンジは食器用のスポンジなどでOK
- 種をまく
スポンジの切れ目にアイスプラントの種をまく
- スポンジを水に浸す
トレーやタッパーに1/3ほど水を入れ、スポンジを入れて水を染み込ませる
- 発芽を待つ
発芽するまではスポンジが乾燥しないように注意する。本葉が出るまではトレーで育てる
- 水耕栽培の容器に移す
本葉が2枚ほど出たら、水耕栽培用の容器に移して育てる。容器には、ハイドロボールなどの水耕栽培用の用土を入れ、液体肥料が混ざった水で浸す。
このとき、液体肥料が多すぎないように気をつける。水替えは週に1回は行う
- 定期的に塩水を与える
生長してきたら、1週間に2度、1〜2%程度の塩水を根元にかける
アイスプラントの水耕栽培:挿し芽で育てる方法
アイスプラントは、挿し芽を使うことで簡単に水耕栽培を始めることができます。すでに地植えで栽培しているアイスプラントを使っても良いですし、スーパーなどで売られているアイスプラントを使っても挿し芽を作ることができます。
挿し芽から育て始める方法は、以下の通りです。
- アイスプラントを、わき芽の先端からナイフや剃刀で10cmほど切り取る
- 液体肥料などを混ぜた水に1時間ほど浸ける
- 水揚げし、水耕栽培用の容器に植え替えて、風通しの良い場所で管理する
- 根が出たら、地植えに植え替えることも可能
- 収穫できるほど大きく育ってきたら、1週間に2度、1〜2%程度の塩水を根元にかける
アイスプラントの水耕栽培の収穫時期は?
アイスプラントは、水耕栽培用の容器に移してから1カ月ほどで収穫時期を迎えます。葉が大きくなったら、新芽の部分から収穫していきましょう。
アイスプラント特有のプチプチとした食感は若い葉特有のものです。葉が大きくなりすぎると食感が落ちるので、食感を楽しみたい方は若いものから収穫しましょう。
アイスプラントの水耕栽培のポイント!
アイスプラントを水耕栽培で育てるときは、3つのポイントに注意しましょう。
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1. 日光に当てる
日陰が好きそうなアイスプラントですが、日光が足りないと光合成ができなくなって弱ってしまうので注意しましょう。
アイスプラントの葉がひょろっとして弱ってきたら、日照不足を疑い、日当たりの良い場所に移動させて様子をみましょう。ただし、夏場の直射日光など、強すぎる日光はアイスプラントに不向きです。レース越しのカーテンなど、半日陰の環境で栽培してください。
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2. こまめに水を替える
水耕栽培では、週に1回ほど水を替えて管理をしましょう。同じ水で栽培し続けると、水が腐ってニオイが出たり、カビが生えてしまうことがあります。
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3. 真夏の水耕栽培は避ける
気温が高くなり、日差しが強くなる夏場は、アイスプラントの水耕栽培には向かない季節です。水も腐りやすくなってしまうので、30度以上の時期の水耕栽培は避けましょう。
アイスプラントを水耕栽培で育てて収穫しよう
アイスプラントは、さっと洗って生のまま食べたり、軽く湯通ししてしゃぶしゃぶにしたり、天ぷらにしたりと、様々な方法で楽しむことができます。
自宅で育てることで、独特の食感とほのかな塩味を気軽に楽しむことができます。水耕栽培で育てることで、気軽に清潔に栽培できるので、ぜひ自宅で栽培を楽しんでくださいね!
この記事を監修した人
七尾びび
家庭菜園士・ベランダ菜園士。株式会社マイファーム松戸農園、松戸千駄堀農園の農園アドバイザー。
循環型の野菜栽培(コンポスト、たい肥づくり)に特化したアドバイザー。
化成肥料の栽培、完全有機栽培まで指導。日本園芸協会会員。同時に農業系、菜園系ライターとして活動中。
この記事を書いた人
GreenSnap編集部
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