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アイスプラントの栽培・育て方|種まきの方法や苗の植え方は?収穫時期はいつ?

  • ハマミズナ科
  • メセンブリアンテムム属

葉の表面が氷のようにキラキラと輝くアイスプラントは、見た目にも美しい植物ですね。一見食用には思えませんが、食べられるユニークな多肉植物です。

今回は、そんなアイスプラントの育て方について詳しくご紹介します。

アイスプラントはどんな植物?育て方は簡単?

連作障害
なし
栽培期間
4月〜11月
生育適温度
5〜25℃

アイスプラントは南アフリカの砂漠生まれの多肉植物です。プチプチとした食感とほのかな塩味が特徴で、サラダやおひたしにして食されます。アイスプラントの葉の表面にはキラキラと光る液胞があり、濡れて輝いているように見える美しい植物です。

見た目は繊細ですが、生育旺盛な植物であり、初心者でも簡単に育てることができます。露地栽培はもちろん、プランターや水耕栽培でも栽培できます。

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家庭菜園士 七尾びび
アイスプラントは土の中のミネラル分を吸収する「吸塩植物」なのでほんのりと塩味がします。
アイスプラントは湿気を嫌うため、通気性のよい場所で栽培してくださいね!

アイスプラントの栽培環境:プランターがおすすめ!

アイスプラントは、日当たりと通気性のよい環境を好みます。日本では生育適温である15℃〜20℃位の春か秋に栽培するのが向いています。基本的には一年草ですが、温度を管理することで冬越しも可能です。真冬は室内に取り込み、真夏は遮光して育てましょう。

アイスプラントは、収穫前に塩水を与えることで、塩味をつけることができます。塩水を与えると、土壌に塩分が残るので、他の植物に影響しないプランターで育てるのがおすすめです。

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家庭菜園士 七尾びび
土の中に残った肥料なども「塩基」(塩分)に変わってしまいます。そのため、土の中には意外と塩分が多いものです。そして、塩分の調整はとても難しいのです。
アイスプラントの栽培のために塩水を与えると土の中の塩分が過剰になる可能性も多いので、可能でしたらプランター栽培するのがいいですね。

アイスプラントの種まき:浅植えにするのがポイント!


アイスプラントの種まきの時期は、春と秋です。春まきなら2月下旬~3月、秋まきなら9月下旬~10月に種まきを行いましょう。アイスプラントの発芽温度は20度前後で、発芽までの日数は10日ほどです。

気温が低いとうまく発芽しないので、育苗ポットに種まきしたあと、日当たりの良い場所に置いて管理しましょう。アイスプラントの種はとても小さいので、浅めに植えて優しく水やりするのがポイントです。

  1. 育苗ポットに軽くくぼみをつける
  2. 1箇所に2〜3粒ずつ種をまく
  3. その上から、軽く土をかける
  4. 種が流れないように優しくたっぷりと水をやる
  5. 発芽したら、葉が重なるタイミングで生育の良い苗の1本残して間引きする
  6. 本葉が4〜5枚出て10cmほどの高さに生長したら、植え付け苗の完成!

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家庭菜園士 七尾びび
発芽適温(種の皮が割れて芽を出すために必要な地面の温度)は18~20度、栽培適温(生長できる地面の温度)は5~25度です。

アイスプラントの土づくり

アイスプラントは、水はけ・水持ちともに良い土を好みます。土質は特に選びませんが、露地栽培の場合は、植え付けの2週間前に苦土石灰を施して、土壌を中和しておきましょう。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土などでも十分育ちます。

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家庭菜園士 七尾びび
過湿の土が苦手なので、水はけがよい土を選びましょう。黒土メインの保水性が高すぎる土の栽培は合いません。調合が難しければ「培養土」がおすすめです。
ご自身で調合される場合は「パーライト」「バーミキュライト」などの排水性向上の資材を混ぜるとよいですよ!

アイスプラントの苗の選び方

市販のアイスプラントの苗を購入する場合は、葉色がよく、茎が太く丈夫なものを選ぶのがポイントです。本葉が4〜5枚出ている苗を選びましょう。

アイスプラントの苗の植え方


アイスプラントは根が弱いので、植え付けの際には根を傷つけないように優しく扱いましょう。プランターでも地植えでも、株間を20cm〜30cmとって苗を植え付けましょう。

  1. 株間を20〜30cm空け、根鉢と同じ大きさの植え穴を掘る
  2. 根鉢を崩さないように取り出し、苗を植えつける
  3. 株元に土を寄せ、根と土をしっかり密着させる
  4. 優しくたっぷりと水をやる

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家庭菜園士 七尾びび
アイスプラントの種はちょっと高価で、苗づくりも難しいです。発芽しないことも多いので、慣れるまでは苗を購入するといいですね。

アイスプラントの水やり:定期的に塩水をやろう!

アイスプラントは多湿を嫌うので、水やりは土が乾いてからたっぷり与えるようにしてください。根腐れを起こさないよう、乾かし気味に育てるのがコツです。

植え付けら40日ほど経ったら、2週間に1回の頻度で根元に薄い塩水を与えます。こうすることで、ほんのり塩味のついた葉を収穫できます。生育初期は塩水を与えても味がつかないので、収穫する1週間~10日前くらいに薄い塩水を与えましょう。
塩水の塩分濃度は大体2%が適しています。水1ℓに対して大さじ1杯程度の塩を混ぜて作りましょう。また、収穫直前は水やりを控えることで、表面の細胞がハッキリしてより美しく食感の良い葉が収穫できます。

アイスプラントの肥料・追肥

アイスプラントはあまり肥料には神経質にならなくても大丈夫です。追肥として2週間に1度ほど化成肥料を施します。または、固形肥料の代わりに1週間に1度薄めた液肥を与えてもよいでしょう。

有機栽培中なら、油かすを水に溶かした液肥を与えてもよいでしょう。

アイスプラントの収穫時期


アイスプラントの収穫のタイミングは、植え付けから約1か月後です。株の葉を、つけ根から切り取って収穫しましょう。

順次摘んでやることでわき芽が伸びて成長し、繰り返し収穫を楽しむことできますよ。

アイスプラントの手入れ:花芽は必ず摘み取ろう!


アイスプラントの収穫を長く楽しみたいなら、花芽を摘み取るのを忘れないでください。花が咲き終わると種をつけますが、種がついたあとは枯れてしまいます。

また、花を咲かせると生育が悪くなり、食感や味も落ちてしまいます。種を採りたい時は、食用と株を分けるようにしましょう。

アイスプラントの増やし方

アイスプラントは他の多肉植物のように、「挿し木」や「葉挿し」でも増やすことが出来ますよ。方法はとても簡単なので、気軽に増やすことができます。挿し木にした葉を水につけることで、水耕栽培にすることもできます。

挿し木、葉挿しの適期は生育期である春か秋が良いでしょう。

  1. 清潔なハサミで健康な若芽を切って、数日間乾かす
  2. 新しい培養土か、水に挿しておく
  3. 根が出るまでは水を絶やさないよう日陰で管理する
  4. 根が出たら、培養土か水耕栽培用容器に植え替えて育てる

アイスプラントの育て方で注意する病気・害虫は?

アイスプラントの育つ土壌には塩分が含まれているので、病害虫の心配がほとんどありません。基本的には無農薬で育てることができますが、稀にネキリムシやアブラムシ、ヨトウムシ、ナメクジなどが葉を食害することがあるので注意しましょう。

害虫を見つけたら、その場ですぐに駆除しましょう。

また、アイスプラントは夏の暑さに弱い植物です。夏場の高温多湿は苦手なので、直射日光が当たらない風通しの良い場所に移動して管理することで、病気を予防することができます。

軟腐病にも注意してくださいね。

アイスプラントの栽培を楽しもう


アイスプラントは、収穫前に塩水をかけて育てることで、葉にプチプチした粒々が付いて、より一層おいしく仕上がります。

ほんのり塩味がする葉は、そのまま生でサラダにしても、加熱してお浸しや天ぷらにしても美味しくいただけます。ミネラルやビタミンの豊富なヘルシー野菜であるアイスプラントをぜひ育ててみてくださいね。

この記事を監修した人

七尾びび

家庭菜園士・ベランダ菜園士。株式会社マイファーム松戸農園、松戸千駄堀農園の農園アドバイザー。 循環型の野菜栽培(コンポスト、たい肥づくり)に特化したアドバイザー。 化成肥料の栽培、完全有機栽培まで指導。日本園芸協会会員。同時に農業系、菜園系ライターとして活動中。

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アイスプラントの基本情報

ジャンル
野菜
形態
一年草
学名
Mesembryanthemum crystallinum
別名
原産地
南アフリカ

アイスプラントの性質

栽培難易度
易しい
耐寒性
強い
耐暑性
普通
耐陰性

時期

植え付け・植え替え
3月 、4月、5月、10月、11月
開花
7月 、8月

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