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細かい切れ込みが入った繊細な葉が特徴のディルは、独特のさわやかな香りで様々な料理に用いられる香草です。自宅にひと株あれば、サラダやピクルス、マリネやスープにと、料理の幅を広げてくれますよ。
今回は香り豊かなディルの育て方について詳しくご紹介します。
ディルは地中海沿岸〜西アジアを原産とする、セリ科イノンド属の一年草です。セリ科特有のさわやかな香りが特徴で、葉だけでなく花やつぼみm果実まで料理に使うことができます。
病害虫に強く育てやすいので、初心者でも簡単に育てることができます。地植えだけでなく、プランターを使うことで、ベランダや室内でも栽培できます。キッチンハーブとして室内で育てるのもおすすめですよ。
ディルは、日当たりと水はけのよい場所を好みます。多湿の環境が苦手なので、定植の際は密植を避けましょう。
耐暑性・耐寒性ともに高いものの、ディルの管理にはポイントがあります。夏の暑さが厳しいときには、半日陰に置いて管理しましょう。
冬場は、寒風が直接当たる場所では枯れてしまうので、冬の間も収穫したい場合は、室内に移動させて管理しましょう。
ディルは、春か秋に種まきができます。春まきの場合は3月下旬〜6月上旬、秋まきの場合は9月〜10月の時期に種まきを行います。ディルの苗はホームセンターなどでもあまり出回らないので、種から育て始めましょう。
育苗ポットやセルトレイに種まきし、植え付けられるサイズになるまで苗を育てます。発芽までの期間は10日前後です。
ディルは、水はけと保水性の良い土壌を好みます。
プランター栽培のディルは、市販のハーブ用培養土か草花用培養土を使用すれば良いでしょう。
自分で配合する場合は、「赤玉土小粒7:腐葉土3」の割合で混ぜ込んだ配合土を使用しましょう。
地植え栽培のディルは、植え付けの2週間前から土壌の準備をしましょう。
ディルの植え付け時期は、4月〜6月、9〜10月です。ディルは根が傷つきやすい直根性の植物なので、植えるときは根を傷つけないよう優しく扱いましょう。
プランター栽培のディルは、ひとつのプランターに3〜4株を目安に植え付けます。鉢植えに植える場合は、ひとつの鉢にひと株植え付けましょう。
地植えのディルは、株同士の間隔を30cmほど空けて植え付けましょう。
プランター栽培のディルは、土の表面が乾燥したら水やりをします。過度に乾燥してしまうと、葉がしおれてしまうので注意してください。
夏場は朝夕の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
地植え栽培のディルは、定植してからしっかりと根が張れば、水やりはほとんど必要ありません。自然の降雨で十分です。
ディルは、4月中旬〜8月中旬までの期間に、生育の程度をみながら、1カ月に一度の頻度で追肥をします。追肥の方法は以下の通りです。
ディルの草丈が20cm以上になったら、脇芽を増やす意味もこめて剪定と摘心を行います。摘心の方法は、枝先を手で軽く摘み取っていくだけです。
剪定は、葉が混み合っている部分を透かすように外側から剪定していきましょう。切り取った枝は収穫したものと同じなので、料理などに使用してくださいね。
また、この頃には草丈が高くなっているので、支柱を立てたりして支えてあげると、収穫しやすくなります。
草丈が30cm以上になれば、下葉から順番にハサミで葉元を切って収穫していきます。一度に5枚以上の葉を切ると、株が弱ってしまうので注意しましょう。
ディルは、花芽ができるととも葉の香りが落ちてきてしまいます。種の収穫をしないのであれば、花芽がでてきた段階で、摘み取ってしまいましょう。
ディルにはカルボンやリモネン、ジラピオールといった薬効成分がふくまれており、胃腸を健康に保つ効能があります。
食欲不振や下痢、腹痛、しゃっくりを止めるのにも効果的とされています。また、口臭対策や、おだやかな催眠効果があるため、不眠症にも効果的です。
また、ディルのさわやかな香りにはリラックス効果があります。
ディルは特有の香りが強いことから、病害虫に強いハーブです。
しかし、アゲハチョウの品種であるキアゲハはディルを好み、葉に卵を産み付けます。卵から幼虫が生まれてしまうとどんどん葉を食べるので、卵が産み付けられていないかこまめにチェックしましょう。
卵を見つけたらすぐに取り除きましょう。防虫ネットを張るなどして注意しましょう。
また、病気ではうどんこ病に注意が必要です。高温多湿の環境では病気にかかりやすくなるので、葉がしげってきたら剪定して風通しをよくしましょう。
爽やかな香草として、魚料理や北欧料理に欠かせない食材であるディル。自宅でも簡単に栽培できるので、おすすめのハーブです。
ディルの爽やかな香りにはリラックス効果もあり、神経を落ち着かせて、胃腸の消化を助ける作用もあります。ぜひ、自宅にディルを迎えて家庭菜園を楽しんでくださいね!
七尾びび
GreenSnap編集部