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レモンバームは、その名の通りレモンに似た清々しい香りが特徴の爽やかなハーブです。古くから人々に愛され、レモンバームの白い花はミツバチを引き寄せるので、ハチミツを作るときの蜜源植物としても使用されてきました。
レモンバームはとても育てやすいハーブなので、初心者の方にもおすすめです。今回は、そんなレモンバームの育て方をご紹介します。
レモンバームは地中海が原産のハーブで、葉にレモンに似た繊細な香りがあります。ミントに似たハート型の葉は、幅が広く、葉の縁にはギザギザがあるのが特徴です。
レモンバームは繁殖力が旺盛で、寒さや暑さにも強く、日陰でも育つので、放っておいても簡単に育てることができます。地植えはもちろんのこと、鉢植え・プランターを用いてベランダや室内でも育てることができます。
ただし、地植えで栽培すると手がつけられないほど広がってしまうことがあるので、家庭菜園で育てる場合は、基本的にはプランターや鉢植えで育てるのがおすすめです。
レモンバームは寒さにも暑さにも強いですが、雪が降る寒冷地では根が凍って弱ってしまうことがあります。それ以外の地域では、冬場の屋外でも防寒対策は必要ありません。枯れたように見えても、土の中では生きていて、春になるとまた芽が出てきますよ。
レモンバームの種まきは、3月中旬から5月中旬頃です。育苗ポットに種まきし、植えつけできるサイズまで苗を育てていきましょう。発芽するまでは、10〜14日ほどの日数が必要です。
レモンバームは市販の苗も出回っているので、育苗の手間を省いて苗から育てても問題ありません。
レモンバームは乾燥に弱いので、出来るだけ保水性に優れた土をつくりましょう。また、生育旺盛なので肥沃な土壌を好みます。堆肥や有機質をしっかりと施すのがポイントです。
プランター栽培のレモンバームは、市販されているハーブ用の培養土を使うとよいでしょう。水はけをよくするため、プランターの底には必ず鉢底石を敷きます。
畑などで地植え栽培にする場合は、植え付けの2週間前から土壌の準備を行いましょう。
レモンバームの植え付け時期は、4月上旬から5月下旬が適期です。根を傷つけないようにセルトレイから取り出して作業を行いましょう。植え付け後は虫がつきやすいので、防虫ネットをかけておくと安心です。
レモンバームは乾燥に弱く、土が乾燥すると葉っぱが黄色く変色してきてしまいます。水切れを起こさないように、土の表面が乾いてきたら水を多めにあげるようにしましょう。
プランター栽培のレモンバームは、表土が乾燥したら朝夕の涼しい時間帯にたっぷりと水をやりましょう。プランター栽培は土が乾燥しやすい特性があるので、土が乾燥しすぎないように注意してくださいね。
地植え栽培のレモンバームは、自然に降る降雨で育つので、水やりは必要ありません。ただし、日照りが続いて乾燥した状態が続く場合は、朝夕の涼しい時間にたっぷりと水やりをしましょう。
レモンバームは、5月中旬〜9月中旬に追肥を行います。追肥は、植え付けの2週間後から1カ月に1度の頻度で行いましょう。レモンバームは肥料食いの植物なので、定期的に追肥をしないと葉が黄色く弱々しくなってしまいます。
定期的な追肥で、青々とした葉っぱを維持できますよ。
レモンバームの収穫時期は、5月上旬〜10月下旬です。株の高さが15〜20cmくらいまで生長したら、茎先をハサミで切り取って収穫しましょう。収穫時にはわき芽を残しておくことがポイントです。わき芽を残すことで、長く収穫し続けることができます。
開花したら茎が硬くなってしまうので、種の収穫を目的にしない場合は、開花直前に株の1/3くらいまで葉を刈り取りましょう。刈り取った葉は収穫したものと同じなので、料理に使ったり、ハーブとして使用して楽しんでくださいね。
レモンバームの挿し木の方法はとても簡単です。発根後に土に植え替えたあとは、しばらくは半日陰で管理し、新芽が出てきたら日当たりの良い場所に移しましょう。
レモンバームの株分けは、株を掘り起こし、自然に分かれそうなところで引っ張って分けるだけです。無理に引っ張ると株が弱るので、根を傷つけないように自然に分けましょう。
プランターなどの容器で育てていると、数年で根が回って弱ることがあります。株分けを行うことで、再び元気に育てることができますよ。分けた株は、新しい鉢に植え付けて管理します。
レモンバームの葉が茂ってきたら、収穫をかねて剪定(刈り込み)を行いましょう。全体のバランスをみながら、株のてっぺんから1〜2節目の位置を剪定します。
混み合った葉を適度に間引いて風通しをよくすることで、害虫や病気を予防し、新芽の発生を促すことができます。
レモンバームは宿根草ですが、何年も同じ場所に植え続けると株が弱って生育が衰えてきます。また、プランター・鉢植えで栽培している場合は、株からはみ出すほど大きくなれば植え替えが必要です。そうしたときは、植え替えを行いましょう。
植え替えの時期は、真夏と冬の時期を避けた3月〜6月、10月が適期です。植え替えの頻度は、地植えの場合は3〜4年に1回、鉢植えの場合は1〜2年です。
レモンバームの栽培では、あまり害虫に悩まされることはありません。ただし、アブラムシやハダニなど葉液を吸う害虫には注意しましょう。害虫を見つけたら、粘着テープなどを使って駆除しましょう。
乾燥すると虫がつきやすくなるので、葉の両側に水をかけて予防するのがポイントです。
また、風通しが悪いと、灰色かび病やすす病などが発生することもあります。葉っぱを間引くなどして、風通しを良くしてあげましょう。
冷たいハーブティーにしたり、サラダやフルーツに添えたり、お肉料理やカクテルに添えたり、ひと株あれば様々な楽しみ方ができます。
乾燥したものは、ポプリやサシェとしても楽しむことができますよ。初心者でも育てやすいレモンバームを、ぜひ家庭で育ててみてくださいね。
七尾びび
GreenSnap編集部