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イタリアンパセリは、ヨーロッパではローマ時代から食されてきた歴史のあるハーブです。ほのかな苦味と風味が特徴で、パクチーの代わりとしても使用されることがあります。
丈夫で育てやすいので、庭先にひとつあると重宝しますよ。今回は、そんなイタリアンパセリの育て方について紹介します。
イタリアンパセリは、地中海沿岸地域が原産のセリ科のハーブです。一般的なパセリは「オランダパセリ」と呼ばれ、葉が縮れていることが特徴ですが、「イタリアンパセリ」は、葉のふちに切り込みがある柔らかな葉が特徴で、葉が縮れておらず、強い香りがありません。
ビタミンCや鉄分などの栄養価が豊富で、スープに入れたり、サラダに添えたりして食べることができます。
イタリアンパセリは丈夫で育てやすいハーブです。
イタリアンパセリは、風通しがよい明るい日陰を好みます。日差しが強すぎると葉が硬くなってしまうので、直射日光が当たらない場所を選んで植えましょう。
また、丈夫で育てやすいので、プランターを使って、室内やベランダでも栽培することができます。寒さに強いので、基本的に屋外でも冬越しすることができますが、霜が降りるほど寒い日は、室内に入れて管理しましょう。
イタリアンパセリの種まきは、3月上旬〜5月上旬です。育苗用のセルトレイに種まきして、ある程度の大きさまで苗を育てましょう。種まきから発芽までには2週間〜20日程度かかります。
初心者の方はホームセンターや園芸店で苗を購入して育て始めても良いでしょう。
地植えの場合は、植え付けの2週間前から土壌の準備をします。イタリアンパセリは酸性の土壌を嫌うので、苦土石灰をよくまいておきます。
プランター・鉢植え栽培のイタリアンパセリは、ハーブ用か野菜用の培養土を使うと良いでしょう。
イタリアンパセリを植える時期は、4月中旬〜5月下旬になり、草丈が10cm以上に生長した頃です。
イタリアンパセリは乾燥に弱いので、土の乾燥を防ぎながら育てましょう。水切れを起こすと、風味が落ちてしまいます。土の表面が乾燥してきたら、たっぷりと水やりをします。
冬場の水やりは控えめにし、夏に比べて乾燥気味に管理するのがポイントです。
イタリアンパセリは、種や苗を植え付ける時点で、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでおくと良いでしょう。
植え付け2週間後を目安に追肥を始めます。株が育ってきたら、2週間に1回の頻度で固形肥料か液体肥料を施しましょう。
肥料が足りないと葉が黄色く変色してくるので、葉色の様子を見ながら追肥を施しましょう。
イタリアンパセリの収穫時期は、6月中旬〜11月下旬です。草丈が20cmほどになり、本葉の数が12〜13枚程度になれば収穫しましょう。
生育の様子をみながら、外側の葉から順番に摘み取って収穫します。収穫後は、2週間に1度の頻度で追肥と土寄せを行いましょう。
葉が混み合ってくると、枯れたり、葉が黄色くなることがあります。そういった場合は、収穫と一緒に取り除き、風通しが悪い部分は適宜間引いてあげましょう。
イタリアンパセリは、挿し木で増やすことができます。挿し木の方法は、イタリアンパセリを切り取り、切り取った部分を清潔な水の入った容器に挿しておくだけです。容器の水は毎日入れ替えましょう。
また、2年目に花が咲いたあと、種取りをして増やすこともできます。種取りをする場合は、トウ立ちさせて育てます。トウ立ちとは、摘心せずに好きに育てるということです。
種が膨らんできた、茶色く乾いたら種取りを行い、日陰で数日乾燥させて冷暗所で保管しましょう。
イタリアンパセリは、ハダニやうどんこ病にかかりやすいハーブです。ハダニの被害を受けると、光合成ができなくなって生育不良に陥ります。ハダニを防ぐためには、普段から葉水をやるようにしましょう。
また、うどんこ病にかかると葉が白くなってしまいます。うどんこ病は多湿の環境で起こりやすい病気です。病気にかかっている葉っぱを見つけたら、すぐに除去するようにしてください。放置しておくと次第に光合成ができなくなり、枯れてしまいます。
また、被害を受けやすい害虫には、アブラムシやアゲハの幼虫などがあります。アゲハの幼虫の場合は、葉をかじるので見つけやすいですが、アブラムシは小さく、茎の中の養分を吸い取っているので、注意して管理しましょう。
イタリアンパセリは2年草なので、種まきした翌年の6月〜7月に、白くて小さな花を咲かせます。
花は小さいですが、1つの枝から複数に枝分かれし、その枝々にそれぞれ20個近くの花を咲かせるので見応えがあります。
イタリアンパセリは、パセリよりもクセが少なく、柔らかく食べやすいので、パセリ特有の苦味や風味が苦手な人にもおすすめのハーブですよ。
プランターで簡単に栽培できるので、気軽に育てることができます。直射日光が苦手なので、室内の明るい場所で栽培するのも良いですね。
丈夫で育てやすいイタリアンパセリを、ぜひ育ててみてくださいね。
七尾びび
GreenSnap編集部