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白菜は、お鍋の具やお漬物、炒め物など、冬の食卓には欠かせない野菜のひとつですね。冬の間畑に植えたまま保存できるので、常備菜として畑に植えておくととても便利ですよ。
白菜は、種まきのタイミングを逃さずに育てると上手に栽培することができます。今回は、白菜の育て方について詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
白菜の栽培は中級者向きです。初心者の方は種まきの時期を逃さないように注意しましょう。
白菜は適した時期に植え付けることが大切な野菜です。早すぎる時期(まだ暖かさが残っている)の植え付けは害虫被害に遭いやすくなります。遅すぎる時期(寒すぎる)に植え付けると、今度は葉の数が足らず、結球しないことがあります。
白菜はプランターでも栽培できますが、プランターで育てる白菜は、作りやすい早世種やミニ種を選びましょう。白菜は初期から肥料を必要とする野菜です。ちゃんと結球させたい場合には、適期に植え付けし、肥料切れに注意しましょう!
白菜は、程よい日当たりと風通しの良い環境で育てましょう。生育適温は15〜20度前後、結球期には13〜15度ほどの冷涼な気温を好みます。
白菜の栽培期間は早生種なら60日ほど、中生種なら90日、晩生種なら100〜120日ほどです。育てる品種にもよりますが、長期間育てることになるので、太陽の動きによって栽培後期に日陰になってしまうことがないように、太陽の動きも計算して栽培場所を選びましょう。
白菜は、育苗ポットに種まきをして苗を育てていきます。初心者の方は、市販の苗から育てても良いでしょう。プランター栽培の場合は、プランターに直接直まきして育てていきます。
白菜の種まきは、8月下旬〜9月上旬までに行います。白菜は、種まきの時期が早すぎると病気やウイルスにかかりやすくなり、遅すぎると結球が遅れてしまいます。適期を逃さずタイミングよく種まきを行って育てていきましょう。
種まきのあとは明るい日陰で管理し、土が完全に乾かないように管理します。適正温度であれば、2〜3日ほどで発芽します。発芽後は日当たりが良く暖かい場所で管理するといいでしょう。
プランター栽培の場合は株間20cmほどをとって同じように種まき、間引きしましょう。
結球するかしないかは外葉の数にかかっています。低温期に入る前に葉の数を増やすためにも、播種の適期を逃さないようにしましょう!
白菜は根が細く、広範囲に広がっていく性質があります。そのため、地植え栽培の場合は深めに耕しておくのがポイントです。排水性・保水性・通気性のバランスの取れた土づくりを行いましょう。
プランター栽培の白菜は、市販の野菜培養土を使うと簡単です。草花培養土や観葉植物培養土を使いたい場合は、苦土石灰での酸度調整を忘れないようにしましょう。
自分で用土を配合する場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1の比率で用意するといいでしょう。用土1リットルにつき、緩効性化成肥料を20〜30g加えて1週間寝かせ、そのあと苦土石灰を2〜5gを混ぜてさらに1週間寝かせてから使います。
地植え栽培の白菜は、植え付け2〜3週間前から土壌の準備を行います。
ほかの野菜よりも少し多めの肥料が必要です。結球まで、肥料切れを起こさないように元肥をしっかり与えておきましょう。完全有機栽培ならば、鶏ふんやアブラカスの使用でOK!
白菜の苗は、9月上旬〜10月上旬に植え付けていきます。市販の苗から育てる場合は、ここからスタートしましょう。
地植え栽培で、スペースに余裕がある場合は、畝の幅を80cmほどにして、40cmの間隔をあけて2条(列)作っても良いでしょう。
プランター栽培の白菜は、表面の土が完全に乾いたら水やりをします。水やりをし過ぎて多湿の環境が続くと、軟腐病にかかりやすくなるので注意しましょう。
地植え栽培の白菜は、植え付け直後〜根が土に根付くまでの期間は、土が乾かない状態を保ちましょう。植え付けから2週間ほどして、葉が急激に伸び出したら根付いた証拠です。
その後は、基本的には水やりは必要ありません。自然の降雨のみで育ちますが、あまりに乾燥が続く場合は朝夕の涼しい時間帯に水をやりましょう。
白菜の植え付け後、苗の本葉が6〜7枚になったら、生育の良い苗を残して一本立ちに間引きましょう。間引きと同時に1回目の追肥を施します。その後は、2週間に1回の頻度で定期的に追肥を行います。
プランター栽培の白菜は、週に1回液肥を与えるのもおすすめの方法です。収穫まで3回はしっかりと追肥をしましょう。
白菜が結球する条件は次の2つです。
この2つの条件を同時に満たすと、芯に近い内部の葉には光が当たらなくなり生長が緩慢になります。反対に、外葉はよく光合成して育つようになるので、内部の葉が詰まってしっかり結球していきます。
軽い霜に2、3回当たるとしっかりと葉が引き締まり、結球すると言われていますよ!
白菜が結球しない、葉が巻かない原因の多くは「外葉の成長不足」か、「種まきもしくは植え付けが遅い」ことです。
種まきや植え付けの時期が遅れると、気温が15度前後の時期に外葉が足りなくなり、うまく結球しません。白菜は、気温が下がる10月中旬以降になると新しい葉は生まれにくくなるので、この時期までに必要な枚数の葉を生長させておく必要があるのです。
また、適切な時期に種まきや植え付けをしていても、肥料が足らず外葉の生長が遅かったり、病害虫の被害にあっていてきちんと光合成できる状態でないと結球しません。
日によって15~20度ある時期に必ずある程度生長させましょう。この温度がある時期に外葉が増えます。80枚~100枚ほどの葉が必要な野菜なので、肥料切れと播種(植え付け)適期に気を付けてください。
白菜は、種まきの時期が早すぎると病気やウイルスにかかりやすくなり、遅すぎると結球が遅れます。育てる品種に合わせ、タイミングを逃さないように育て始めましょう。
たとえば60日採りの早生種はおよそ25〜30日程度で結球しはじめる時期になります。そのため、25〜30日後に気温が15度程度になるタイミングで種まきする必要があるので、関東の10月下旬の平均気温が15度ですから、9月下旬に種まきをします。
また、90日採りの中生種であれば、だいたい45〜50日程度で結球し始めるので、逆算すると9月の上旬までに種まきしなければいけません。同じ考え方で100日採りの晩生種であれば8月下旬が目安ですね。
白菜は肥料食いの野菜で、他の野菜の2〜3倍は追肥が必要な野菜です。肥料の項目をよく確認して、定期的に追肥していきましょう。こうすることで葉がよく生長して結球期までの必要枚数に達します。
市販には葉菜専用の化成肥料もありますし、なかなか生長が遅いというときには速効性のある液肥に切り替えてみるのもおすすめです。
外葉がきちんと生長していても、害虫が原因で虫食いだらけになっていたり、病気を起こして光合成する力がなくなると、結球しません。
アブラナ科の白菜は比較的害虫がわきやすく、とくにアオムシやダイコンハムシの被害に注意が必要です。これらは成虫が卵を生みつけて繁殖するので、種まき後の早い段階で寒冷紗や防虫ネットをかけておくと、成虫が入り込まないので予防になります。
また、連作障害で起こる根こぶ病や、土壌の窒素が多すぎると発生しやすくなる軟腐病にも気をつけましょう。
株間をきちんとあけて植え付けをすると、外葉が生長してのびたときにまんべんなく光があたって光合成しやすくなったり、風通しがよくなるので病害虫の予防にもなります。
たくさん収穫しようとして株間をつめすぎると、逆にほとんど枯れてしまったとか、ほとんど結球しなかったということもおきるので、きちんと40〜50cmほどはあけましょう。
白菜の収穫時期は、11月下旬〜翌年の1月下旬頃までです。白菜の頭を上から押してみて、固く締まっていれば収穫のサインです。外葉を手で押さえ、株元をナイフで切って収穫していきましょう。
12月中旬以降の寒い時期までに収穫できなかった白菜は、冬の寒さで枯れないように外葉を紐などでしばって越冬させます。この作業は、必ず初霜が降りてから行いましょう。早い時期に行うと、害虫の住処になってしまいます。
アブラナ科である白菜のコンパニオンプランツはキク科のレタスです。
コンパニオンプランツとは、一緒に育てると害虫の忌避効果に繋がったり、特定の病気を予防する効果がある相性のいい野菜のことです。
レタスはアブラナ科の野菜に発生しやすい、モンシロチョウやコナガを遠ざける効果があるので、プランターなら隣りに並べて育てたり、畑なら混植して育てると効果的です。
エンバク、ナスタチウムとのコンパニオンプランツも有益なことが多いですよ!エンバクは根こぶ病を防ぎますし、ナスタチウムは益虫を招いて害虫を防ぐという効果が期待できます。
家庭菜園士 七尾びび
白菜によくでる黒い斑点は病気ではなく、「ゴマ症」という症状で、ポリフェノールの一種です。食べても全く問題ありません。
この生理障害が出る原因は、生育の過程で何かしらのストレスがかかったことが原因です。おもに窒素過多によってポリフェノールの色素が合成されて起きます。そのほか、寒さが厳しかった、肥料が多かった、収穫が早いか遅いか、タイミングがずれたことが具体的な原因になりますが、どの場合でも味などの品質が劣るということはありません。
そもそもポリフェノールは抗酸化作用がある赤ワインなどにもよく含まれている成分であり、とくに人体に影響があるわけでもないので、安心して召し上がってください。
家庭菜園士 七尾びび
葉の数が足らない、葉が小さいなどで惜しくも結球しなかった白菜、捨てることはありません。比較的葉が硬くはなりますが、結球しなかった白菜も食べられます。
よく煮たり、しなしなになるまで炒めれば美味しくいただけます。少し筋があるかもしれませんが一般的な白菜よりもよく火を通して料理するようにするといいですよ。
家庭菜園士 七尾びび
白菜は種まきの適期が短いので、タイミングを逃さずに種まきをすることが一番大切です。プランター栽培では、小さく育つミニ品種がおすすめ。どんな料理にも使える白菜は、畑にあるととても便利です。ぜひ家庭菜園で白菜の栽培を楽しんでくださいね!
七尾びび
GreenSnap編集部