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太陽が照りつける暑い夏には、つめたく冷やしたスイカが食べたくなりますよね。みずみずしくさっぱりした甘さが特徴のスイカは、夏場の一息にぴったりの野菜です。スイカを畑で収穫してみたい!と思う方も多いのではないでしょうか。
今回は、スイカの育て方について詳しくご紹介します。
スイカは、ウリ科スイカ属の野菜です。熱帯アフリカ原産で、日本には中国を経由して渡来しました。スイカは育てるのが難しいと思われがちですが、気温や日当たりに注意すれば、家庭菜園でも比較的かんたんに育てることができます。
小玉スイカは、手ごろなサイズ感で育てやすい品種です。初心者の方は、小玉スイカから育て始めるのがおすすめですよ。
スイカを植える時期は、5月上旬〜5月下旬です。スイカは高温と乾燥した環境を好むので、遅霜の心配がなくなった5月頃から植えるのがポイントです。
気温が足りないと苗が育たない場合があるので、心配な場合は、苗の周りをビニールで囲ったり、ホットキャップを利用して保護しましょう。
スイカを栽培するときは、植え付けの2週間前から土壌の準備をします。スイカは酸性の土壌をとても嫌うので、あらかじめ苦土石灰をまいておくことが大切です。
スイカの苗をホームセンターなどで購入する場合は、葉色が濃く、茎ががっしりした丈夫な接ぎ木苗を選ぶのがポイントです。
スイカは多湿を嫌うので、過剰に水やりをすると果実の味が水っぽくなる可能性もあります。
スイカをプランターで育てている場合は、土が乾いたら水をあげましょう。真夏の暑い時間帯は避け、朝夕の涼しい時間帯に水を与えるのがポイントです。プランター栽培の場合は、スイカを収穫する10日ほど前になったら水やりを控え、乾燥気味に育てるようにしてください。その方が甘さのある美味しいスイカになります。
スイカの雌花は、子づるや孫づるにつくことが多いので、本葉が5〜6枚のころに親づるの先端を摘心します。こうすることで、子づると孫づるの生長を促すことができます。
また、子づるが伸びたら、生育の良いものを3本残して他は摘み取りましょう。そして、子づるが畝から直角に出て行くように誘引します。つる同士が絡みあわないように注意しましょう。
泥の跳ね返りを防いで病害虫を予防するため、子づるが伸びる畝の外側にもしきわらを敷いておきましょう。
6月上旬〜6月下旬、人工受粉を行いましょう。人工受粉を行うことで、スイカに確実に実をつけられます。雌花の花柱(雌しべの先)に雄花の雄しべをつけて、花粉をつけましょう。受粉させた日を記録しておくと、収穫の時に便利ですよ。
雌花と雄花の見分け方は以下を参考にしてくださいね。
スイカの実がつきすぎた場合は、ひと株につき、2玉の実がつくように摘果しましょう。たくさんの実がついたまま育てると、実の大きさがまばらになったり、偏りが出たりしてしまいます。
スイカの追肥は、果実がソフトボールくらいの大きさになったタイミングで行いましょう。スイカは植え付けのあとはしばらく追肥の必要はありません。
ただし、肥料不足になると、実のつきが悪くなったり、実が大きくならなかったりします。つるが細く元気がない場合は、早めに肥料を与えましょう。
スイカの実がこぶし程度の大きさになったら、病気を予防するために実の下に発泡スチロールやわらを敷きましょう。また、収穫間際には鳥の被害にも遭いやすくなるので、わらやネットなどで目隠しをしてやると良いでしょう。
また、実の片側だけが熟さないよう、時々上下を回転させてやりましょう。この時、つるを強くひねらないように注意してください。
果実のついた節の葉が褐色に枯れ、果実を指で叩いたときにボテボテとした音がすれば収穫して良いでしょう。試しにひとつ収穫してみて、完熟していれば同じ日に受粉したものを収穫すると確実です。ヘタをハサミで切って収穫しましょう。
スイカは乾燥を好むので、多湿を原因とした病気を発症しやすい野菜です。過剰な水やりをせず、梅雨時期の管理には特に注意しましょう。スイカの病害虫について、詳しくは関連記事を参考にしてくださいね。
また、美味しいスイカは鳥の被害にも遭いやすくなります。もうすぐ収穫!と思っていたら、カラスに食べられていたなんてことも。
収穫前のスイカは、ネットをかぶせたり、テグスを張ったりして鳥の被害から守りましょう。肥料袋やカゴ、ザルなどをかぶせることでもガードできますよ。
スイカは種まきからでも育てられますが、種から育てるのは難易度が高い作業です。本格的な栽培を目指していないならば、市販の苗から育てるのをおすすめします。種まきから育てる場合は、3月下旬〜4月上旬に種まきをしましょう。
手順は以下の通りです。
スイカは、手をかければかけるほど甘くて美味しい実を収穫できます。暑い夏の時期に、美味しいスイカの収穫を楽しんでくださいね!
七尾びび
GreenSnap編集部