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アメジストセージは、メキシコや中央アメリカを原産とするシソ科のハーブです。夏から秋にかけて「紫」や「白」の花が咲き、主に観賞用のハーブとして親しまれています。
ポプリやリースといったアレンジも楽しめるアメジストセージの育て方を紹介します。
アメジストセージの開花時期は、8〜11月頃です。この時期になると、アメジストセージは、紫や白、ピンク色の美しい花を咲かせます。花には細かい軟毛がたくさん生えていて、触るとふさふさしているのが特徴です。
地下茎で増えていく宿根草ハーブなので、とても丈夫で繁殖力も旺盛です。育て方は簡単ですが、むしろ増えすぎや大きくなりすぎに注意して育てましょう。

アメジストセージはメキシコや中央アメリカが原産なので、温かい場所を好みます。育てる時は、日当たりのよい場所に置くようにしましょう。
どちらかというと乾燥を好むので、鉢植えで育てるときは水はけのよい土を選んで苗を植えるようにします。蒸れに弱く、湿気が多いと根腐れを起こしやすくなるので、気を付けてください。
アメジストセージは耐寒性がやや弱く、冬場は霜にあたると枯れてしまいます。最低気温が5〜0℃を下回る地域では防寒対策が必要です。寒冷地では鉢植えにして冬は室内へ取り込むと安心でしょう。

アメジストセージは、地植え・鉢植えどちらの場合も、植え付けてから根づくまでは毎日たっぷり水を与えましょう。
春から初夏にかけては1日1回、梅雨明け後の真夏は朝夕の1日2回が目安です。涼しくなってきたら、週2~3回程度に減らし、土が乾いてきたと感じたタイミングで水やりをするようにしましょう。なお、冬になると地上部はいったん枯れますが、うまく冬越しできれば、春にまた新芽が伸びてきます。
鉢植えは地植えよりも土が乾きやすいので、表土がしっかり乾いてからたっぷり与えるのが基本です。とくに鉢植えでは、過湿が続くと根腐れの原因になるため、水のあげすぎには注意してください。
アメジストセージには、春と秋の年2回緩効性の化成肥料を与えます。最初の植え付けの時期に与えたら、その後は植え替えの時を目安にします。
肥料の与え過ぎは肥料焼けの原因にもなり、逆に成長を妨げるので注意しましょう。
また、虫が発生しやすい梅雨時の追肥は避けましょう。
アメジストセージを育てる土を選ぶときは、水はけが良いものを選びます。市販されている「ハーブ用」や「観賞植物用」の培養土でも育てることができます。
自分でブレンドをする場合は、小粒の赤玉土を中心にして腐葉土と緩効性の化成肥料を混ぜます。鉢の底には鉢底石や軽石を敷いてから土を入れると水はけがよくなります。

アメジストセージの植え付け時期は4月と9月の春秋2回です。とくに宿根草で何年も花を楽しみたいなら、春まきがおすすめです。
苗から育てるときは、根の部分をほぐしてから植え付けをします。鉢は、苗の大きさよりも一回り大きいものを選んでください。植え替えは、1年に一度行います。根が張っていると感じたら、植え替えをした方がよいでしょう。
なお、アメジストセージは最大で150cmの大きさになります。庭で育てる場合は、鉢植えで大きくなってきたら、植え替えて地植えにする方法もあります。
花壇や庭に地植えする場合、ポットや鉢から出して地植えすると、地下茎でどんどん増殖するので、後の手入れが大変になってしまいます。
増えすぎを防ぐためにも、ポットや鉢に入れたまま植えたり、不織布にいれて根域を制限して植えましょう。
アメジストセージは生長のスピードが速く、茎が伸びやすいので、大きくなりすぎたら害虫や病気の予防のためには剪定をしたほうがよいでしょう。
アメジストセージの剪定・切り戻しの時期は6月~7月です。切り戻す際は、全体の1/3〜1/2ほどの高さでカットすると新芽が出やすく、株全体がすっきりまとまります。細い枝や枯れ枝は根元から切り取りましょう。
切り戻しをすることで、新芽が出やすくなり、花付きもよくなります。剪定の際に切り戻したアメジストセージは、挿し木にすることもできます。
また、アメジストセージを手入れをするときは、葉っぱや茎の色も確認しましょう。変色をしていたり、虫食いがあれば取り除くようにしてください。
アメジストセージの花が咲き終わったら、花がそのまま自然と落ちるまで放っておいて大丈夫です。
寒さが深まるにつれて地上部分は枯れてしまうのですが、このとき株下から枯れた枝葉をバッサリ切っておくといいです。
アメジストセージは地上部が枯れても地下で生きています。とはいえ、寒さには弱いので、霜が降りるような地域や寒冷地で栽培する場合は、土の上に腐葉土を5〜7cm盛ってマルチングをして冬越しさせましょう。
アメジストセージは挿し木で増やすことができます。セージは3~4年で老化が始まるため。挿し木でどんどん更新していきましょう。
枝の3分の1位の長さを切り取ったら水につけておきます。発根剤をつけてから、鉢に植えます。根付くまでは、しっかり水やりをしましょう。挿し木で増やすのに適しているのは5月~7月になります。

アメジストセージを育てる時に注意をしたいのが、ハダニやアブラムシといった害虫です。
まず、ハダニは気温が高くなると出やすくなります。どちらかというと乾燥した状態でも育つアメジストセージは、ハダニに葉を食いつくされると枯れてしまうこともあります。夏場のハダニ対策は、水やりをしっかりするということも大事です。
アブラムシは植物の新芽を狙って付く害虫です。こちらも葉や茎が枯れるなどの被害があります。また、病気の原因にもなります。肥料のやり過ぎでアブラムシが発生するということもあるので、予防のためにも肥料は与え過ぎないようにしましょう。
葉っぱや茎が混み合っていると虫による被害を受けやすいので、こまめに剪定をすると良いでしょう。
フラワーパークやハーブ園に行くとよく見かけるアメジストセージを自宅で育ててみませんか?鉢植えならベランダやバルコニーでも楽しめますし、地植えでも育てやすいハーブといえます。
剪定やお手入れをしっかりすれば害虫や病気にも強いですし、長く花を楽しむことができます。増えすぎや大きくなりすぎに注意しながら、お庭やベランダを紫の花で満開にしましょう。
育てた後はポプリやドライフラワーにして楽しんでくださいね。
※トップ画像は宏之助さん@GreenSnap

七尾びび

GreenSnap編集部