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ライムはミカンと近縁の柑橘類で、大きくなると3mほどにもなりますが、鉢植えにして自宅でも育てることができます。今回は、初心者にもおすすめの果樹、ライムの育て方を紹介します。
ライムの苗木の植え付け時期は、3〜4月頃が適期です。寒さで弱らないように寒風が当たらない場所に植え付けてください。
ライムは日当たりのよいところで育てます。ライムは鉢植えでも1〜2mと大きくなるので十分なスペースが必要です。
また、ライムは柑橘系のなかでは比較的寒さに強いですが、関東以北の寒冷地で栽培する場合は鉢植えにして冬場は暖かい室内に移せるようするのがおすすめです。寒い地域で地植えにする場合は、腐葉土などで防寒対策する必要があります。
鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したら鉢底から流れるくらいたっぷり水やりします。花が咲いて果実が実る5〜8月は、とくに水切れしないようにしてください。
地植えの場合は、基本的に水やりは必要ありませんが、雨が降らず乾燥が続くようであれば水やりします。
ライムの肥料は3月と6月、10月の計3回、固形有機肥料または化成肥料を施します。
ライムの木は、ほかの柑橘類の木と同じように虫がつきやすいです。虫が発生したら早めに対処してください。
カイガラムシの幼虫が葉に潜んでいることがあります。カイガラムシは樹液を吸収して株を弱らせます。最悪の場合には枯れることもあるので、大きくなる前に殺虫剤で対処します。また、アブラムシが春から発生し、栄養を吸収します。殺虫剤を撒いて対処しておきましょう。
このほか、チョウやガなどが卵を産み付けることがあります。イモムシになると一気に葉を食害されるので気をつけましょう。
病気は、風に葉があたり傷つくとかいよう病の細菌が侵入することがあります。またほかの虫が発生しているとかいよう病になりやすいです。
ライムの植え替え時期は12〜3月が適しています。2〜3年に1回を目安に、鉢底から根が飛び出てきたらひと回り大きい鉢に植え替えをしましょう。
ライムは水はけのよい土を好みます。市販の果樹用培養土や赤玉6:腐葉土3:川砂1の配合土が使えます。
ライムの苗木をそのままにしていると大きくなりすぎるので、植え付け後に高さ30〜40cmほどの位置で切り詰めましょう。そして、翌年の春3〜4月ごろに前年に伸びた枝の先端を切り詰めたら、内側も日当たりがよくなるように剪定しましょう。
3年ほどで樹形が完成するので、そのあとは、伸びた細い枝を間引き剪定していくようになります。ライムの木の樹形は「開心自然系」や「模様木風」が一般的です。
ライムの木は挿し木で増やすことができます。挿し木は6〜7月頃に行います。
枝を先端から10〜15cmほどカットし、切り口を1時間水につけたあと、土に挿します。新芽が出るまでは明るい日陰で土が乾燥しないように育ててください。
ライムの収穫時期は9月下旬〜翌年の5月頃で、植え付けてから3〜4年で実をつけるようになります。
完熟すると黄色くなりますが、ライム独特の酸味が落ちるので、実が緑色のうちにヘタを切り取って収穫しましょう。
ライムの木は5〜10月の間3回ほど花を咲かせて長い期間収穫を楽しめますが、不要な実は自然と落としてくれるので摘果する必要はありません。
ライムは料理の香り付けや薬味、カクテルなどに使うのが一般的です。また、ライムはピクルスやジャムなどに加工して楽しむことができます。とくにビタミンcが豊富に含まれており、風邪予防にもなり、疲労回復効果もあるとされています。
ライムを収穫したら保存袋に入れて口を閉じ、野菜室で保存しましょう。切っている場合は、切り口にラップでおおって保存してください。保存の目安は2週間ほどです。
ライムの種類は、主にタヒチライムとメキシカンライムの2つがあります。
タヒチライムはより栽培しやすく、基本的に園芸店で売られているライムはこのタヒチライムです。メキシカンライムは種が多めですが、果汁が豊富で風味がよいです。
ちなみにスイートライムやライムカット、オーストラリアンフィンガーライムのようにライムと名のついた植物が幾つか存在しますが、これらはライムとは別種です。
ライムは摘果や頻繁な剪定もなく管理がかんたんで、初心者にもおすすめの果樹のひとつです。花もたくさん咲かせてくれるので、花の干渉も楽しめますよ。
また、普段スーパーなどで購入するライムは、収穫されてから時間が立っていることもあり香りは弱いです。収穫したてのライムはより香りがよいので、ぜひ家庭菜園して新鮮なライムを楽しんでみてくださいね。
※トップ画像はsussex roadさん@GreenSnap
GreenSnap編集部