warning
error
success
information
まるで宝石のような赤い実がかわいらしく、スイーツなどにも使われる、とくに女性から大人気のラズベリー(木苺)。
初心者でも簡単に育てやすく、成長も早くて一年程で最初の実が収穫できます。
この記事では、そんな魅力的なラズベリーの育て方について、ご紹介します。
ラズベリーは地下茎の繁殖力が強いため、地植えにすると広い範囲に根が広がります。それによってほかの植物の生育を阻害してしまう場合もあるので、地植えをする際は植える場所をしっかり考えましょう。
ラズベリーをプランターで栽培する場合は、どんどん大きく育つので、3〜4号サイズの苗なら6〜8号サイズに植えるのがおすすめです。
ラズベリーは日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育てることができます。基本的には寒さや暑さにも強いので、日本全国で育てやすい植物です。
ただし、夏場は高温多湿に弱いため、関東以西は鉢植えにしてできるだけ涼しい半日陰で育てるのがおすすめです。
なお、ラズベリーは一度根を張ってしまうと繁殖力が強いため、藪になりやすく、地植えにすると思わぬ場所から生えてきたりもします。
「もっと気軽にラズベリーの栽培を楽しみたい」という方は、鉢植えで育てることをおすすめします。
ラズベリーを植える時期は、11月か3月です。寒冷地なら暖かくなる3月ごろに植え付けしましょう。鉢植えで育てる場合は、1〜2年に1回、この時期に植え替えをしましょう。
鉢植えの場合は、市販の野菜または果樹用、ベリー用の培養土を使うのがおすすめです。より水はけを良くしたい場合は、培養土に小粒の軽石か川砂を1割ほど混ぜて使いましょう。
鉢底石を敷き詰めて水はけをよくし、培養土を鉢に4割ほどいれたら、ポットから取り出して根鉢は崩さずに植えます。植え付けと同時に支柱を挿してください。
鉢増しの場合は根鉢を3分の1ほどほぐしてから植えましょう。
地植えの場合は、土の状態によっても変わってきますが、庭土に3割の腐葉土を混ぜ、元肥に緩効性肥料を規定量いれて混ぜてから植えましょう。
苗の植え付けをするときは、土づくりをすませて40cm四方の植え穴をあけて植えます。同時に支柱を地中にさして、茎を麻縄などで誘引してください。
鉢植えでラズベリーを育てる場合は、表土が乾いたらたっぷりと水やりするのが基本です。
とくに夏場は水を切らさないように気をつけましょう。8〜9月の真夏は乾燥が激しいので朝と夕方の二回、しっかりと水をあげてください。
冬は落葉し、休眠しますが断水せずに、土の表面が乾いたタイミングで水やりを行いましょう。
地植えでラズベリーを育てる場合は、一度根付いてしまえば、夏場に日照りが続かない限り、とくに水やりをする必要はありません。
ラズベリーに肥料を与える時期は、3月に1回、5〜6月に1回、8〜9月に1回の合計3回与えます。
おすすめの肥料は果樹用、またはベリー系専用の緩効性肥料です。製品の規定量を確認して、株の根元ではなく、樹の枝が広がっている所よりも外側に置いて追肥しましょう。
なお、ラズベリーを植え替えたり植え付け時に元肥を施した場合は、元肥の効果が切れる時期から肥料を与え始めてください。
ラズベリーの剪定は、一季なり性と二季なり性で時期や方法が異なります。
一季なり性のラズベリーは、6月から7月に果実の収穫が終わったら剪定します。すべての枝を1/4〜1/5ほど切り戻し、地面から伸び上がる細く短い枝は根本から間引きします。
二季なり性のラズベリーは、12月から3月に剪定を行います。秋に果実を付けた枝は残し、枯れ込んで灰色になってしまった枝は全て切り落として枝を間引きます。必要の無い枝を取り除いてあげることで全体の風通しが良くなります。
ラズベリーを地植えで育てている場合は、フェンスなどに扇状に誘引してあげるとよいです。
とくに5〜9月は生育期で、若くて柔らかい枝がよく伸びるので、積極的に誘引していきましょう。
ラズベリーは育てるうちに地面から数本の主枝が伸び上がる株立ち樹形になるので、外側の幹を横に扇状にひろげるように誘引してあげるとよいです。
ラズベリーの収穫時期は、一季なり性であれば、6月から7月に収穫を行います。二季なり性のラズベリーは、秋頃にも収穫をすることができるため、6月から7月に加えて10月から11月に収穫をします。
収穫する時は、果実が傷まないように天気が良い日の朝か夕方に行いましょう。
ラズベリーは果実が熟すタイミングがそれぞれ違うので成長過程や色の違いが楽しめます。生で食べたり、ジャムなどに加工して食べる場合は完熟したものを、スイーツなどに混ぜて使う場合は完熟する手前のものを選んで収穫するのがおすすめです。
ラズベリーは挿し木で増やすことができます。地下茎からたくさん新しい茎が出るので、その茎を使って4月から5月ごろに挿し木しましょう。
新しい茎を根元から切り、すぐに水に浸け、1時間ほど置きます。その後、新しい土を入れた鉢に植え付けると簡単に増やすことができます。
また、挿し木よりも簡単に増やすことができるのがサッカーを使った方法です。地下茎からところどころ芽が出てきますが、これをサッカー(吸枝)と呼びます。
広い場所に植えたラズベリーなどは、2年から3年でサッカーが出てきます。サッカーから葉が5枚ほど出て、高さが15センチ程まで育ったらサッカーを根から掘り起こします。サッカーの周りを深く堀り、根を傷付けないように取り出します。植え付けた後はたっぷりと水をあげ、支柱を立てて半日陰で管理しましょう。
ラズベリーは特に心配する病害虫はありませんが、梅雨の時期など生育環境がジメジメしている時は灰色カビ病にかかる場合があります。
灰色カビ病は茎や葉が腐るように溶けてしまう病気で、進行すると植物が灰色のカビに覆われてしまいます。
風通しの良い場所に置いての予防する他、枯れてしまった部分は取り除いたり咲き終えた花ガラなどはこまめに取ってあげることが大切です。
また、葉や茎から栄養分を吸い取ってしまうカイガラムシが付くことがあるので注意しましょう。
基本的にカイガラムシは手作業で取ることになりますが、不安な場合は防除スプレーを使用しても良いです。
スイーツなどに使われているイメージが多く、食用としても人気のあるラズベリーですが、ラズベリーは便秘解消などにも効果があるとされています。
ラズベリーは100グラム中、約4.7グラムの食物繊維が含まれているなど、フルーツの中でも食物繊維が豊富なことで知られています。
また、ビタミン・ミネラル・ポリフェノールが豊富に含まれていて、老化防止や健康維持などの効果が高いことから健康食品にも多く取り入れられています。
さらに、ラズベリーリーフティーが妊婦さんに良いとされています。
主に果実を食べることで知られていますが「ヨーロッパキイチゴ」という品種の葉を乾燥させて作られたお茶で、酸味はほとんど無く緑茶やほうじ茶に似てあっさりとしていて飲みやすい味です。
ノンカフェインのため妊婦さんはもちろん、授乳中のお母さんも安心して飲むことができます。効果としては、お産をスムーズにしたり母乳の出を良くしたりする効果があります。
また、生理痛の軽減などにも効果があるといわれいて、女性にもとってもおすすめです。
今回はラズベリーの育て方についてご紹介しました。ラズベリーは別名フランボワーズともいいます。ケーキやマカロンによく使われているラズベリーは見た目も可愛いですよね。
日陰で育てることができるのでマンションのベランダでも育てやすいかもしれません。ラズベリーはとても強い木なので初心者でも簡単に育てることができますよ。
成長の過程を楽しみながら沢山果実がついたら自分で手作りのジャムやスムージーに挑戦してみても楽しいかもしれませんね。
毎日の朝食などに取り入れると食物繊維も摂取できて心にも身体にも優しいですね。
松原真理子
GreenSnap編集部