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スペアミントは、ペパーミントよりも優しい香りが特徴で、ミントティーや料理などによく使用される品種です。数百あるミントの種類の中でも、生活に身近で人気の高いハーブです。
今回は、スペアミントの育て方について詳しくご紹介します。
スペアミントは、シソ科ハッカ属の地中海が原産のハーブです。葉先が槍のように尖っていることから、英語で槍を示す「スペア」という名前がつけられました。ミントの中では香りがきつくなく、生食に向いている品種です。
スペアミントは生命力が非常に強いため、初心者でも簡単に育てることができます。しかしその一方で、非常に繁殖力が強いハーブです。
地植えにすると、他の植物や雑草まで侵食して、いわゆる「ミントテロ」と呼ばれるように庭中に広がってしまうことがあります。プランターを使って栽培するのがおすすめです。
スペアミントは、風通しの良い半日陰の環境を好みます。冬場は、霜がつくと葉色が悪くなるので、日だまりに置いて管理しましょう。
乾燥と蒸れには弱いので、多湿の環境や水やりの頻度には注意してください。
ペアミントの種まきは、4月〜6月です。種まきから簡単に発芽するので、育苗ポットやセルトレイに種をまいて苗を育て始めましょう。
発芽するまでは、土が乾燥しないように霧吹きで水をかけたり、鉢底皿に水を張っておくと良いでしょう。
スペアミントは、水持ちと水はけがよい土壌を好みます。
鉢植えやプランターで育てる場合は、市販のハーブ用の培養を使用すれば良いでしょう。
地植えの場合は、植え付けの2週間前から土壌の準備を行いましょう。
スペアミントは、真夏、真冬など、極端に気温が高い時期、低い時期を除けば基本的にはいつでも植え付けができます。
スペアミントは深く根を張るので、5〜6号鉢よりも大きなサイズの容器に植え付けましょう。
スペアミントは地下茎を通してどんどん生長するので、ひとつのプランターにつき一株のみ植えるようにしましょう。
地植え栽培にする場合は、他の植物よりも一段高い場所に植え付けたり、地中深くまで板やブロックを埋めて、地下茎が伸びないように管理するのが大切です。
対策をしないと、すごい勢いで地下茎が伸びてしまい、増えすぎて管理できないほど繁殖してしまいます。このように、とんでもない勢いで増えていく植物を「爆殖植物」と呼びます。
スペアミントを含むミント系の植物は水はけが良い場所を好みます。真夏を除けば、頻繁に水やりをする必要はありません。
水やりをし過ぎると、むしろ根腐れの原因になるので注意しましょう。ただし、プランター栽培の場合は、夏場の乾燥しやすい時期のみ、朝夕の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
スペアミントは生命力が非常に強いため、基本的に肥料や追肥は必要ありません。肥料を与え過ぎると「肥料焼け」を起こしてしまうことがあるので注意しましょう。
スペアミントは、生育旺盛で、放っておくとどんどん茎が伸びて葉が茂ってしまうので、定期的に切り戻しと剪定を行います。
剪定の方法は、茎の半分ほどを目安に、どんどんカットしていくだけです。思い切って剪定しても、切ったところからさらに枝分かれして新しい葉が生えてきます。
雨が多い梅雨の時期は、蒸れて弱ったり、多湿による根腐れを起こしやすいので、茎を切って、通気性をよくすることが大切です。できれば、梅雨が始まる前や合間の天気が良い日に剪定を行いましょう。
スペアミントは、冬場に茎をカットしておけば新芽が出やすくなります。冬場は株元と地面の境にある地際ギリギリでカットしましょう。
スペアミントは、「ヨトウムシ」「ベニフキノメイガ」「バッタ」「ナメクジ」「アブラムシ」「ハダニ」の被害に注意が必要です。
スペアミントはミントの仲間なので、基本的には虫や病気には強い植物ですが、水はけが悪かったり、気温が暑いと害虫にやられてしまいます。
ナメクジやアブラムシなどは、茎や葉についているのを見かけたら、速攻で取り除くようにしましょう。取り除くときは、割り箸などで一匹ずつ取るようにしてください。できれば殺虫剤や殺虫剤は使わないようにしましょう。
スペアミントは、葉の色が変色する「サビ病」にも注意しましょう。
サビ病は、カビが原因で起こる病気で、4月〜6月、9月〜10月にかかりやすい病気です。気温が24度以下になると発生しやすくなるので、秋になって気温が急に低くなったときが一番危険です。
葉が黄色や茶色に変色している時は、サビ病にかかっている可能性があります。葉っぱごと取り除いて感染を拡大しないようにしましょう。
スペアミントの植え替えは、4月〜6月の梅雨入り前までが適期です。プランターがいっぱいになったら、植え替えをしましょう。
プランターの中で根が回ると、発育が悪くなり、色が薄くなったり、枯れやすくなります。増えてきたなと感じたら、ひと回り大きな容器に植え替えるか、株分けを行いましょう。
スペアミントは、「株分け」と「挿し木」で増やすことができます。挿し木にすれば、水耕栽培でも育てることができますよ。
スペアミントは、初夏〜夏の時期に開花します。花が咲く前に株分けを行いましょう。
鉢植え・プランターから株を取り出し、不要な土や枯れた根を優しく落とします。根を半分から3つほどに分けて、別の鉢やプランターに植え付けましょう。
スペアミントは茎を水に浸けるだけで、簡単に発根します。伸びた茎をカットし、清潔な水に浸け、根っこが出たらプランターに植え付ければ、簡単に増やせます。
そのまま水耕栽培にして楽しむこともできます。暑い夏場は、水が傷みやすいので、こまめに水を替えましょう。
スペアミントは、1年中収穫を楽しめます。ただし、初夏〜夏に花が咲くので、花を見たい場合は収穫し過ぎないようにしましょう。
茎の先から葉ごとハサミなどでカットして収穫します。茎から収穫することで、その下から更にわき芽が生えて長い期間収穫を楽しめます。
冬になると地上部は枯れてしまいますが、地下茎は生きています。春になると再び芽が出て元気に育ちますよ。
生で食べられるスペアミントは、一家にひとつあればとても重宝するハーブです。ハーブティーに使用したり、カクテルに入れて楽しむこともできます。
食用として使うだけでなく、生け花のようにお部屋に飾るのも爽やかで素敵ですよ。地植えにすると繁殖しすぎて手がつけられなくなる場合があるので、できればプランターや鉢植えで栽培してくださいね!
七尾びび
GreenSnap編集部