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ゴーヤの育て方|プランター栽培もできる?種まきや肥料を施す時期は?

  • ウリ科
  • ツルレイシ属

ゴーヤは、独特の苦味が特徴の南国の野菜です。チャンプルーに欠かせない食材として、沖縄でよく食べられているイメージがありますね。ゴーヤは生育旺盛で、暑さにも病害虫にも強いため、家庭菜園にとてもおすすめの野菜です。

今回は、そんなゴーヤの育て方や栽培のコツを紹介します。

ゴーヤはどんな野菜?育て方は簡単?

連作障害
あり(2〜3年空ける)
栽培期間
4月〜10月上旬頃まで
生育適温度
20〜30℃

ゴーヤは、ウリ科ツルレイシ属の野菜です。東インド・熱帯アジアが原産で「ツルレイシ」や「苦瓜(ニガウリ)」とも呼ばれています。栄養価が高く、夏バテ防止にも効果的な野菜です。

ゴーヤは生育旺盛で、暑さに強く病害虫にも強いため、とても育てやすい野菜です。地植えはもちろん、プランターを使って育てることもできます。日差しを遮るシェードとしても育てられるので、ベランダ菜園にもおすすめの野菜です。

ゴーヤの栽培環境

ゴーヤの栽培環境は、日当たりがよく、風通しと水はけが良い場所が適しています。収穫が目的でない場合は、日陰でも十分栽培できます。実を収穫したい場合は、日陰だと花が咲きにくくなったり、実がつきにくくなるので注意してくださいね。

ゴーヤは暑い国が原産なので、直射日光にも強く、西日に当たっても枯れることはありません。ただし、ベランダ栽培のゴーヤは、照り返しで伝わる地面の熱で根が蒸れて傷んでしまうことがあるので、プランターの下にブロックなどを敷いて風通しをよくしましょう。

ゴーヤの種まき

ゴーヤ 種まき イラスト
ゴーヤの種まき時期は、4月中旬から5月初旬頃が適期です。育苗ポットに種まきして苗を育てましょう。ゴーヤは発芽するのに高い気温が必要です。種まき後は気温の管理が必要なので、初心者の方は市販されている苗から育てると、より一層簡単に育てることができますよ。

  1. ゴーヤの種の先端に爪切りなどで切り込みを入れ、一晩水に浸けておく
  2. 育苗ポットに培養土を入れる
  3. 指先で1cmほどくぼみをつけ、種を2粒まく
  4. 周囲の土を寄せるようにしてかぶせ、指で土を軽く押さえる
  5. 土と種が密着するように、たっぷりと水やりをする
  6. 室内で育てるか、寒冷紗などをかけてひなたに置き、25度〜30度をキープできるように保温する
  7. 本葉が1〜2枚の時に1本立ち
  8. 本葉が3〜4枚出たら、植え付け苗の完成!

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家庭菜園士 七尾びび
まったくの初心者にとっては中程度の難易度のゴーヤの播種&苗づくり。うまくいかない場合には苗を購入するのもおすすめですよ。

ゴーヤの苗を植える時期は?

ゴーヤを植える時期は、5月中旬頃〜が適しています。ゴーヤは高温の環境を好むので、植え付けは気温が高くなってから行いましょう。あまり早く植えると、早くから枯れ始めるので残暑のころには枯れ葉が目立つようになっているかもしれません。

ゴーヤの土作り

プランター栽培の土作り

プランター栽培のゴーヤは、用土は市販の野菜用培養土を使用しましょう。元肥入りの用土を選ぶとさらに良いですよ。

地植え栽培の土作り

地植え栽培のゴーヤは、植える2週間前から土壌の準備をはじめましょう。

  1. 植え付け2週間前:1㎡に対して苦土石灰を100gまき、よく耕す
  2. 植え付け1週間前:1㎡に対して堆肥2Kg、化成肥料100gを畑の全面にまいてよく耕す
  3. 植え付け直前:幅70cm〜80cmの畝をつくる

ゴーヤの苗の植え方

ゴーヤの植え付け苗が完成したら、いよいよ苗を植えていきましょう。

ゴーヤは高温を好むため、気温・地温が充分あがってから植え付けましょうね。

プランター栽培の植え方

ゴーヤ 植え付け プランター イラスト
プランター栽培のゴーヤは、深さ30cm以上、横幅が50cm以上のプランターに植えつけます。基本の植え方は地植えと同じですが、プランターの底には鉢底石を敷いておきましょう。株間は30cmほどあけ、ひとつのプランターに植えるのは2株までにしましょう。

地植え栽培の植え方

ゴーヤ 植え付け 地植え イラスト
地植え栽培のゴーヤは、以下の手順で植え付けます。

  1. 水を張ったバケツに苗を沈め、根鉢にたっぷりと水を含ませる
  2. 株間60cmの間隔で畝に2列で苗を植え付ける
  3. 根鉢を崩さないように苗を取り出し、根鉢と同じ大きさに掘った穴に植え付ける
  4. 土と根が密着するように、株元に土を寄せて押さえる
  5. 土が跳ね返らないように、優しくたっぷり水やりする

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家庭菜園士 七尾びび
浅植えして株元をしっかりと押さえましょう。植え付け後、根づきがよくなるようにたっぷり水やりします。

ゴーヤの水やり

ゴーヤの水やりは、地植え栽培でもプランター栽培でも1日1回の頻度が基本です。気温が低い朝の時間帯に水やりをしましょう。ただし、夏場の暑い時期は水枯れしやすいので、朝夕2回水をあげます。

水やりの際、ゴーヤの花には水をかけないように気をつけてください。花びらに水がかかってしまうと蕾がしぼみ、花が咲きにくくなることで実もなりにくくなってしまいます。

ゴーヤの支柱立て

6月上旬〜6月中旬ごろ、支柱を立ててゴーヤのつるを絡めて誘引していきます。支柱立ての方法は以下の通りです。

プランター栽培の支柱立て

ゴーヤ 支柱 プランター イラスト
プランター栽培のゴーヤは、市販のプランター用支柱を使うか、プランターの左右に支柱を立てて、ネットを張っても良いでしょう。窓際に物干し竿をかけるフックなどがある場合は、フックに支柱を通して上からネットを張ることもできます。そうすると、緑の葉が日差しを遮るシェードのような役割を果たしてくれます。

窓の前でゴーヤを育てる場合は、プランターと窓の距離を50cm以上あけるのがポイントです。

地植え栽培の支柱立て

ゴーヤ 支柱 地植え イラスト
地植え栽培のゴーヤは、合掌式に支柱を立てて誘引していきます。

  1. 長さ2mほどの支柱を用意する
  2. 畝の外側に、向かい合うように斜めに支柱を立てる
  3. 支柱の上部を交差させ、麻紐でしっかりと固定する
  4. 支柱が交差した部分に横方向に支柱を渡し、しっかりと固定する
  5. 支柱の間に筋交いを入れ、しっかり固定する
  6. 両端の支柱に紐を結び、U字ペグなどで結んで土に挿し、固定する

ゴーヤの誘引

ゴーヤのつるが伸びはじめたら、伸びたつるを支柱やネットに絡ませながら誘引します。支柱には、優しく八の字結びで縛りましょう。

地植え栽培のゴーヤは、支柱全体につるを絡みやすくするため、50cmほどの高さに紐を張ります。もしくは支柱の全体にネットを張っても良いでしょう。

つるがさらに伸びてきたら、誘引用のひもを足して、前回よりも50cm高い位置にひもを張り、つるを誘引していきます。

ゴーヤの整枝・摘心

ゴーヤ 整枝 イラスト
ゴーヤの摘心・整枝の時期は、7月下旬〜8月上旬ごろです。つるが伸びて葉が混み合ってきた部分を剪定していきましょう。摘心の方法は以下の関連記事を参考にしてくださいね。

  1. つるの先を持ち上げて、混み合った部分の葉を取り除く
  2. 畝からはみ出しているつるの先を切って整理する
  3. 所々、多めに剪定して風通しをよくする

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家庭菜園士 七尾びび
本葉5~6枚くらいのタイミングで摘心して、子ヅル・孫ヅルに勢いを与えてあげましょうね。

ゴーヤの肥料・追肥

ゴーヤの植え付けから1カ月後を目安に、2週間に1度の頻度で追肥をしていきます。ただし、肥料を与えすぎると肥料焼けして逆に弱ってしまうので、草勢を見て元気がないときは追肥をしましょう。

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家庭菜園士 七尾びび
ツルが50cmまで生長したら1回目の追肥をしましょう。株のまわりに「鶏ふん」もしくは化成肥料をまいてあげるとよいですよ。鶏ふんなら少し土と混ぜてあげましょう。
収穫が始まったら2回目の追肥ですよ。

プランター栽培の肥料・追肥

プランター栽培のゴーヤは、2週間に一度のペースで緩効性肥料か液体肥料を規定の容量施しましょう。肥料は株から離した位置で与えるのがコツです。

緩効性肥料のなかでも鶏ふんは特におすすめです。「完熟」「発酵」と記載されているものを選んでください。

地植え栽培の肥料・追肥

ゴーヤ 肥料・追肥 イラスト

  1. 畝に沿って浅く溝を掘る
  2. 溝に1㎡あたりひと握り(20〜30g)の化成肥料を均等にまく
  3. 外側から土を寄せて肥料に土をかけ、溝を埋める
  4. 畝に土を寄せる

ゴーヤの収穫時期は?

ゴーヤ 収穫 イラスト
ゴーヤの収穫時期は、7月下旬〜10月上旬です。表面の凸凹が大きくなって、ツヤが出てきたら収穫に適した時期です。実が縦に伸びず横に広がってきたら成長が止まってきている証拠です。ゴーヤはつるが丈夫でかたいので、ヘタ付近をハサミで切って収穫しましょう。

受粉されずに実った小さい実を時々間引きしておくと、残ったゴーヤに栄養が届き美味しいゴーヤを収穫することができますよ。ゴーヤは、ひとつの株から大体30個ほど収穫できます。

開花からだいたい15日~20日ほどで立派な実になります。

ゴーヤの種取りの方法

ゴーヤの種取りは、完熟した実から行います。ゴーヤを収穫せずに放置していると、実が黄色くなり完熟します。実は甘いので、そのまま食べることもできます。

種取りをする場合は、実の周りについたゼリーをよく洗って乾燥させ、薄暗い場所で保管しましょう。同じ種から来年もゴーヤが作れますよ。

ゴーヤのコンパニオンプランツは?

ゴーヤと相性が良い野菜は、ネギや玉ねぎなどのネギ類の野菜、ニンニク、らっきょうなどのユリ科の野菜です。ネギ類やユリ科の野菜と一緒に植えると、つる割れ病やウリハムシを遠ざけてくれる効果があります。

また、同じ沖縄の野菜であるシカクマメや、ササゲなどの豆類とも相性が良いのが特徴です。豆類と一緒に植えると、両方とも絡まり合って育つ性質なので、ゴーヤと一緒に豆も収穫できます。

ゴーヤは連作障害に注意!

ゴーヤはウリ科の野菜なので、同じナス科の野菜を植えた後の土壌では連作障害が起こる可能性があります。地植え栽培では、以前と場所を変えて育てましょう。

プランター栽培のゴーヤも、昨年と同じ土や古い土を使うのは避けましょう。新しい土を用意して栽培を始めてくださいね。

ゴーヤの病気・害虫

ゴーヤは他の野菜に比べて病害虫に強い野菜ですが、葉が密集する特性があるので、一度病気にかかると株全体にすぐ広がってしまいます。葉だけでなく、茎や実にも病気が発生するので注意が必要です。

害虫では、アブラムシやハダニの被害に注意しましょう。また、ゴーヤの実を食害する害虫にも注意が必要です。実に小さな穴が開いていて、周囲に小さなフンが落ちている場合、ウリノメイガという蛾の幼虫の被害を疑いましょう。害虫による実の食害を防ぐためには、実に網目の細かいネットをかぶせたり、事前に農薬を散布するのが良いでしょう。

ゴーヤは冬越しできる?

ゴーヤは本来多年草ですが、四季がある日本の本土では冬場は枯れてしまいます。そのため、日本では一年草として扱われています。ゴーヤを冬越ししたい場合は、寒くなる前に室内に入れ、気温の管理できる場所で冬越しさせましょう。

ゴーヤの栽培を楽しもう!

ゴーヤは栄養価がとても高く、暑い夏の夏バテ予防にもぴったりの野菜です。ゴーヤは苦いイメージがありますが、薄くスライスし、よく水にさらせば、苦味が薄れて食べやすくなりますよ。

ゴーヤは実だけでなくワタも食べられるので、ぜひ収穫後の料理を楽しんでくださいね。

この記事を監修した人

七尾びび

家庭菜園士・ベランダ菜園士。株式会社マイファーム松戸農園、松戸千駄堀農園の農園アドバイザー。 循環型の野菜栽培(コンポスト、たい肥づくり)に特化したアドバイザー。 化成肥料の栽培、完全有機栽培まで指導。日本園芸協会会員。同時に農業系、菜園系ライターとして活動中。

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ゴーヤの基本情報

ジャンル
野菜
形態
一年草
学名
Momordica charantia
別名
ツルレイシ,ニガウリ,苦瓜
原産地
熱帯アジア

ゴーヤの性質

栽培難易度
易しい
耐寒性
やや弱い
耐暑性
普通
耐陰性

時期

種まき
4月
植え付け・植え替え
5月
収穫
7月 、8月、9月

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