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南国フルーツとしてポピュラーなパイナップルは、実は家庭菜園でも簡単に育てることができます。わざわざ苗を購入しなくても、スーパーなどで市販されている果実から、クラウンと呼ばれる葉の部分を使って再生栽培することができます。
今回は、そんな人気のフルーツであるパイナップルの育て方についてご紹介したいと思います。
パイナップルは、熱帯アメリカが原産で、ブラジルやアルゼンチン、パラグアイなどに自生している代表的な熱帯果実です。樹木ではなく常緑多年草で、花茎を伸ばした先端に果実をつけるユニークな植物です。大きくなると、樹高が1メートルほどに生長します。
パイナップルは、育て始めてから実がつくまで、2〜3年ほど時間がかかります。開花してから完熟するまで数ヶ月かかるので、黄色く熟してから収穫しましょう。
パイナップルは、強い日差しと温暖な気候を好みます。室外の直射日光が当たる場所で、しっかりと太陽の光を当てて育てましょう。
沖縄などの温暖な地域では庭植えにできますが、そのほかの地域では鉢植えとして育てましょう。気温が10度を下回ると、パイナップルは生育をストップさせてしまうので、寒い時期は室内に取り込むなどして管理しましょう。
パイナップルはアルカリ性の土で育てると、微量要素欠乏症状により枯れてしまうので注意が必要です。
鉢植えで栽培する場合は、鉢底石を敷いて水はけの良い土壌を作りましょう。
パイナップルの挿し芽ができたら、そのまま用土に挿すか、水挿しにして根を出していきます。水挿しの場合は1カ月ほどで発根します。土に挿した場合は、発根するように乾かさないように管理しましょう。
植え付け後、1カ月ほどで根付くので、鉢植えを日当たりの良い場所に移して育てていきましょう。
パイナップルはエアプランツの仲間なので、サポテンと同じくらい乾燥に強い植物です。しかし、春〜夏の生長期には水切れを起こさないようにしっかりと水をやりましょう。
水切れすると花つきが悪くなり、実の生長も悪くなってしまいます。また、雑草が生えると水分を奪われてしまうので、雑草が生えていたらしっかり除草してくださいね。
冬場は乾燥気味に管理し、週1回程度の水やりで冬越しさせます。
パイナップルは、春〜秋の生長期に月に1回の頻度で追肥を行います。窒素とカリ成分が必要なので、液体肥料を規定料施して管理しましょう。
冬場は休眠期に入るので、追肥の必要はありません。
実が熟すにつれて、葉の間から子株が生えてきます。この子株をかき取って挿し芽と同じ要領で別の鉢に植え付けることで、株を増やすことができます。
5月頃にとう立ちしてから5カ月ほどで成熟します。実の色全体が黄色くなり、熟してパイナップルの甘い香りが漂ってきたころに収穫しましょう。パイナップルは熟すといい香りがするので、収穫どきを見逃さずに済みます。果実のすぐ下のところを切り離して収穫するようにしましょう。
パイナップルは、どちらかというと病害虫の心配が少ない植物です。
ただし、風通しが悪い状態にあるとカイガラムシの被害に遭ったり、乾燥がひどいとハダニの被害に遭うことがあります。害虫を見つけたら、その場ですぐに駆除しましょう。ハダニは、葉水により防ぐことができますので、まめに葉水を施して防ぎましょう。
パイナップルが生長してくると、クラウンの下の葉が枯れてきます。枯れた葉をそのままにしていると風通しが悪くなるので注意しましょう。また、過湿の状態が続くと根腐れを起こしてしまうので、土の表土がしっかりと乾燥してから水やりをやりましょう。
パイナップルの実の上部を2〜3センチ程度残して、葉の部分を切り落とします。下葉を何枚か剥いて、水耕栽培か土に挿して根を出して育てていきます。
パイナップルの実が成熟していくにつれ、葉の間の子株(吸芽・きゅうが)、実のつけ根の子株(裔芽・えいが)から新芽が生えてきます。この新芽をかき取って植え替えることで増やすことができます。
新芽をかきとったあとは、下葉を何枚か剥きます。そのあとは挿し芽と同じように植え付けて増やします。
パイナップルは南国の植物なので、寒さに強くありません。10度を下回る環境では生育を止めてしまうので、冬場は室内に取り込み、日差しの入る窓際などの暖かい管理しましょう。
また、冬場は水やりの回数を減らして、乾燥気味に育てるのがコツです。
パイナップルを鉢植えで育てていると、2〜3年で鉢植えに根が回ってしまいます。根が回ったら、ひと回り大きい鉢に植え替えを行いましょう。
植え替えの時期は、気温が十分に上がった5月〜8月が適しています。
実がならない期間も、見た目がおしゃれなので、リビングの観葉植物として楽しむことができます。ぜひ、鉢植えで気軽に栽培してみてくださいね。
七尾びび
GreenSnap編集部