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ツルムラサキは東南アジアが原産の野菜で、つる性の1年草です。実や葉、蔓(つる)、花や蕾まで食べることができるほか、紫色の赤茎種は観賞用としても栽培・利用されています。このページではそんな「ツルムラサキ」の育て方をご紹介します。
ツルムラサキは日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。東南アジア原産で暑さに強く、つるが2mほど伸びるので、プランター栽培にしてベランダの日除けにも利用できます。
ただし、ツルムラサキは寒さには弱いので、冬の時期は室内などの暖かい場所へ移動させるか、翌年のために種を取っておくとよいでしょう。
ツルムラサキを植え付ける2週間前に、苦土石灰を1平方メートル当たり100g、1週間前に完熟たい肥を2kg、有機配合肥料を60gの割合で混ぜ込んでしっかりと土をつくっておきます。
ツルムラサキをプランター栽培している場合は、野菜用の培養土を利用すると良いでしょう。
ツルムラサキの種まき時期は4月下旬〜5月頃です。ツルムラサキの種は皮がかたく吸水しにくいので、一晩水につけてから蒔きましょう。発芽したら、定植までに1本に間引きします。
ツルムラサキの苗の植え付け時期は、5〜6月ごろです。地植えする場合は、40cmほど株間をあけて植え付けてください。
プランター栽培の場合は、65cmの深型プランターに2株を目安に植え付けましょう。
地植えでは、基本的に水やりの必要ありませんが、晴れの日が続いて雨が降らないときは水やりをしましょう。
プランター栽培する場合は、土の表面が乾いたら底から水が流れるくらいにたっぷりと水やりします。とくに夏場は生長が早いため、こまめに水やりしてください。
ツルムラサキを栽培するときは、あらかじめ植え付けの1週間前に完熟たい肥や有機配合肥料を元肥として用土に混ぜ込んでおきます。基本的にはこの元肥を主体として育ちますので、追肥の必要はありません。
株の様子を見ながら必要があれば、生育期は月に2回、収穫期は月に1回、1平方メートル当たり化成肥料を一握り撒き、中耕・土寄せをします。中耕と土寄せを同時におこなうことで、生長の促進にもなります。
ツルムラサキは種まきのほかに、挿し木で増やすことができます。茎を15cmほどの長さに切り取り、水あげをして清潔な土に挿しておくと、10日ほどで根が出てきます。
また、ツルムラサキは冬の寒さに弱く越冬できないので、翌年も育てたいという方は種を採取しておきましょう。零れ種からも発芽します。
ツルムラサキの子づる・孫づるが育ちやすいように、下の葉を残して収穫しましょう。ツルムラサキは、わき芽を伸ばして収穫します。
丈が25cm以上になったら下葉5、6枚を残して主枝の先端から15cm下を切り取り(摘芯)、左右のわき芽を育てるようにすると、長く収穫できます。
ツルムラサキはビタミンAやカルシウム、鉄分などが多く含まれるなど栄養価が高く、葉物が少なくなる夏場にわんさか収穫できる、とってもありがたい野菜です。
ほうれん草に似た味とモロヘイヤのような粘り気が特徴で、ほうれん草同様、おひたしや和え物、炒め物、みそ汁の具などにしていただきます。つる先の葉や茎、若い芽がやわらかくておすすめです。
ツルムラサキを観賞用に大きく栽培したい場合、草丈が20cmほどに伸びたら支柱やネットなどにからませて育てます。支柱を立てずに栽培する場合は、つるが伸びたらこまめに収穫するとよいでしょう。
ツルムラサキは病気の発生はほとんど見られませんが、まれに葉が黄色に変色するべと病やうどんこ病にかかることがあります。
病気が発生したら日当たりや風通しを見直し、べと病であれば追肥しましょう。
被害を放っておくと、ヨトウムシの成長とともに食害が拡大し、株全体が食べつくされてしまうこともあります。ヨトウガが飛来して産卵しないように、あらかじめネットで覆ったり虫よけスプレーを噴霧するなどして予防するのも効果的です。
スプレーをする場合は卵が産みつけられる、葉裏を重点的におこないましょう。日ごろから葉裏をチェックするようにしましょう。また葉を食べ荒らす幼虫は夜間に活動し、昼間は土中に隠れてしまいます。食害にあったら1cmほど土を掘り、幼虫を探して駆除しましょう。
アブラムシが発生したら、手で潰したり歯ブラシでこすって駆除します。大量発生しスプレーなどで駆除する場合は、食品成分を使用した安全な殺虫殺菌剤を使用しましょう。
ツルムラサキは夏野菜として優秀なだけでなく、初心者の方にも育てやすいという利点があります。土壌を選ばず、また露地栽培やベランダでのプランター栽培もできるので、初めての野菜として育ててみてはいかがでしょうか。

GreenSnap編集部