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沖縄や温かい所で穫れるドラゴンフルーツは、アサイーと同じくパワーフードとして注目を集めています。ドラゴンフルーツはトロピカルフルーツというイメージがありますが、実は、メキシコやエクアドルが原産のサボテン科の多肉植物です。サボテンの仲間である月下美人やシャコバサボテンと同様に、熱帯雨林の森の中で育ちます。今回は、お家でも食べられる多肉植物を育ててみたいという人に向けて、ドラゴンフルーツの育て方を紹介します。
ドラゴンフルーツを栽培するときは、生育期である春から秋にかけては、鉢植えを屋外の半日陰の場所に置きます。冬になったら、鉢植えを室内に移動させて日当たりの良い場所で育てます。
ドラゴンフルーツへは、たくさん水をやり過ぎないよう注意しましょう。水やりが多いと、根腐れを起こす原因にもなります。
春から秋は、土の表面が乾いてきたかなというタイミングで水やりをしましょう。冬は土を乾いた状態にしておきます。気温が下がる冬場は、水やりをしなくても育てられます。
ドラゴンフルーツの実を収穫したいなら、肥料が必要となります。ドラゴンフルーツの生育期には、定期的に緩効性の化成肥料を与えましょう。
肥料は、チッソ、カリウム、リン酸が均等に配合されているものを使用します。また、肥料を与えるときにリン酸が多い骨粉を加えてもよいでしょう。
ドラゴンフルーツの栽培に適しているのは、水はけの良い土です。通気性が高く、根っこまで水が届く保水性が高い物を選びましょう。
また、市販のサボテン用の培養土を使用しても構いません。自分でブレンドをする時は、赤玉土に鹿沼土、腐葉土、バーミキュライトを混ぜて使います。
ドラゴンフルーツの病気で気をつけたいのが、立枯れ病とスス病です。
立枯れ病とは、葉、茎、花に赤や黄色の斑点が出る病気です。カビが原因といわれており、冬の間に土の中で感染し、春になって温かくなって菌の繁殖が活発になると発症します。ひどくなると、立った状態で枯れて茎が倒れてしまいます。
湿気が多いと感染しやすいの、水やりのし過ぎや冬場の湿度の管理も注意しましょう。感染しているのを見つけたら、すぐに取り除いてください。
スス病は、カイガラムシやアブラムシの排泄物が原因と言われています。虫が植物に寄生することで栄養分が吸い取られ、葉や茎を枯れさせてしまいます。カイガラムシが付いて白くなってしまったときは、歯ブラシで擦り取ります。
アブラムシは、一匹ずつ取り除いてください。虫食いや枯れている葉や茎を見つけたら、除去しましょう。
また、スス病のほかに「ウイルス」を媒介することがあります。ウイルス感染した場合は、株ごと取り除いてください。
ドラゴンフルーツの植え付け時期は、4月~6月頃が適期です。気温が温かくなってから植えた方が育てやすいので、ゴールデンウィークの頃がおすすめです。梅雨入り前には植え付けを完了させましょう。
植え付けをするときは、直径20cm以上(7~8号サイズが最適)の深さの鉢に敷き石を置いてから、苗を入れ、土を浅めにかぶせます。
ドラゴンフルーツの種から育てるときは、種専用ポットに入れて発芽させます。芽が双葉になったら鉢に移し替えます。
鉢に対してドラゴンフルーツが大きくなったら植え替えをするようにしましょう。広い鉢に植えることが根が張りやすくなります。苗の大きさによっては地植えにしてもよいでしょう。植え替えは1年から2年置きに行います。
ドラゴンフルーツの手入れは、4月~9月の生育期に行います。新芽以外の葉っぱは取り除くようにします。葉や茎が混み合っているようなら、剪定をして短くします。葉っぱがボウボウに生えていると害虫が発生し、病気にもかかりやすくなります。
ドラゴンフルーツは大きくなると自立ができないので、支柱を立てて茎を安定させます。
ドラゴンフルーツは挿し木で増やすことができます。剪定のときに伸びた茎を、10~20cmの長さにカットして鉢に植えましょう。根付きを良くするためにも、しっかり乾かしてから植えるようにしてください。
ドラゴンフルーツの果実をつけさせるには、花粉の受粉が必要です。ドラゴンフルーツは夏から秋にかけて花を咲かせます。月下美人と同じく一晩だけ咲きます。開花の時をねらって、筆に花粉をとって、他の花に付けて人工授粉をさせることもできます。
ドラゴンフルーツの種類は、20種類以上あるといわれています。そのなかから「ホワイトピタヤ」「レッドピタヤ」「ミニドラゴンフルーツ」を紹介します。
ドラゴンフルーツのなかで最も市場に出ているのが「ホワイトピタヤ」です。収穫時期は、7月~11月になります。赤い果皮に白い果肉が特徴です。
「レッドピタヤ」は果皮、果肉ともに赤いドラゴンフルーツです。収穫時期は7月~11月になります。ホワイトピタヤよりと比べると小ぶりのサイズになっています。
ホワイトピタヤを観賞用に改良したもので、鉢植えで育てられます。果肉は、食用にできます。
ここでご紹介したもの以外だと、果皮が黄色の「イエローピタヤ」「ゴールデンドラゴン」「ゴールデンピタヤ」や果皮がオレンジの「オレンジピタヤ」や果皮は赤で果肉は淡いピンクの「ピンクピタヤ」もあります。
ピンクピタヤの一種である沖縄産の「ちゅらみやらび」は、糖度15%以上で甘くてジューシーなドラゴンフルーツとして話題になっています。
ドラゴンフルーツのような果物は、畑がないと育てられないと思っていませんか?
確かに10m以上の大きさになるものだと育てるのが大変ですが、観賞用の小さめの「ミニドラゴンフルーツ」もあるので、家庭でも楽しめます。
実のなる植物を育てたい人は、ドラゴンフルーツの栽培に挑戦してみてください。
※トップ画像はナナコさん@GreenSnap
GreenSnap編集部