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スイートバジルは、バジルの中では最もポピュラーな品種です。ピザやパスタなどのイタリア料理に使われ、ハーブの王様と呼ばれるほど豊かな香りが特徴で、地植えはもちろん室内での栽培や、水耕栽培でも簡単に栽培できます。
今回は、そんなスイートバジルの育て方について詳しくご紹介します。
スイートバジルは、インドが原産のシソ科メボウキ属のハーブです。アーユルヴェーダでは、スイートバジルには気持ちを落ち着かせたり、炎症を抑える効果があるとされ、ハーブティーなどとして用いられてきました。
キッチンやベランダなど、場所を選ばず栽培できるほど生命力が強いのが魅力で、初心者の方でも簡単に収穫することができます。
一株育てれば何度も収穫ができるスイートバジルですが、花が咲くと葉がかたくなりますから、とう立ちの状態にしないように注意。つぼみがついたらすぐに取りましょう。
スイートバジルの発芽適温は20℃以上になるので、暖かくなる4〜6月に種まきをします。本葉が2〜3枚になったら6号鉢に1株、幅65cmのプランターには、株間が15cmで3〜4株残るように間引きましょう。
バジルの種は発芽に光を必要としますので、かける土(覆土)はごく少なくしましょう。
スイートバジルの市販の苗を購入してきた場合は、育苗ポットから鉢植えに植え替えましょう。植え替えの方法は以下の通りです。
鉢植えやプランターで栽培する場合は6号鉢に1株、65cmプランターには3〜4株を目安に植え付けましょう。
スイートバジルは、水もちがよく肥沃な土を好みます。プランター栽培では、市販のハーブ用培養土を使用すれば良いでしょう。
自分で用土を配合する場合は、「赤玉土小粒7:腐葉土3」の割合の土をベースに、大さじ1杯の苦土石灰と化成肥料を混ぜて1週間ほど寝かせた配合土を使いましょう。
有機栽培を実践中の方は、鶏ふんや油かすを元肥として使うとよいでしょう。カルシウム成分はカキガラで代用可能です。ただし、苦土に含まれるマグネシウムも重要なので、完全に有機栽培と決めていない場合には苦土石灰の使用がおすすめです。
スイートバジルは、使い方によって栽培する環境を変えます。日当たりの良い場所で栽培されたスイートバジルは、香りが強く比較的葉が硬く育つので、煮込み料理やハーブティーに適します。
カーテン越しの半日陰などで育てたスイートバジルは、柔らかい葉が育つので、サラダなどの生食に適します。ただし、どちらも共通して水はけの良い場所で栽培しましょう。
スイートバジルは育つのに高い温度が必要であることと、こぼれ種からどんどん育つ性質があるので、地植えよりプランターで栽培する方が良いでしょう。
いちばん育てやすいのは、中間地なら5月のタネまきと言われていますよ。
スイートバジルは、表土が乾燥したのを確認したら、鉢底から水が溢れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。スイートバジルの葉は、乾燥が続くと徐々にやわらかさを失ってしまいます。
そうならないように、表土が乾いたら水をたっぷりあたえてください。特に、乾燥しやすい夏場には朝と夕方の2回に分けて水やりしましょう。
スイートバジルの追肥は、植え付けから2週間ほど経った5月中旬〜9月下旬から開始します。2週間に1度の頻度で、株間に緩効性肥料を規定量施しましょう。追肥のあとは、株元の土と肥料を指で軽くほぐして土寄せしましょう。
バジルの下葉が黄色くなってきたら、肥料不足が考えられます。その都度液肥を水に薄めたものを与えましょう。逆に肥料を与えすぎると肥料焼けを起こすことがあるので、注意してくださいね。
スイートバジルは、夏の盛りに草丈を半分ほど切り戻すことで、株が更新されて新芽が伸び、晩秋まで収穫を楽しむことができます。切り戻しのあとは、1カ月ほどで株が更新されて、新芽が伸びてきますよ。
また、花芽がついてしまうと、スイートバジルのやわらかな葉が硬くなってしまいます。花芽を見つけたらいち早く摘み取ってしまいましょう。
スイートバジルはアブラムシの被害を受けやすいハーブです。アブラムシは、葉茎から養分を吸い取って、せっかくの葉を台無しにしてしまいます。
アブラムシを発見したら粘着テープなどですぐに駆除するか、天然成分由来の殺虫剤を用いて駆除しましょう。
スイートバジルの頂点にある芽を摘み取る「摘心」をすることで、左右に新たな芽が生えて収穫量の増加につながります。草丈が20cmになった段階で、根本から2〜3節目の上を切り戻すとよいです。
摘心した葉も、収穫したものと同じように楽しむことができます。
スイートバジルは6月上旬〜10月下旬に収穫期を迎えます。草丈が20〜30cmになれば収穫をしましょう。根元から10cmほど残して、ハサミで切り取ります。
収穫の際には、茎と葉の間から出るわき芽を残すようにしましょう。スイートバジルは一年草のため、収穫期を過ぎると枯れるだけです。早めに収穫しておきましょう。
スイートバジルは種まき以外に挿し木によって増やすことができます。挿し木の方法は以下の通りです。
土が乾ききると根を張りませんので、完全な水切れには注意が必要です。
土の管理が苦手で、短期間で収穫したい方には水耕栽培がおすすめです。キッチンなど、いつでも手の届く場所でできますよ。
基本的には茎を水につけておき、定期的に水の交換をするだけで育てることができます。
水耕栽培の詳しい手順は、関連記事を参考にしてください。
スイートバジルは初心者でも栽培しやすく、ハーブ栽培の第一歩にぴったりです。収穫も簡単に行えるので、ぜひ家庭菜園で育ててみてくださいね。
収穫した葉は、バジルペーストにしたり、オリーブオイルに漬けたり、冷凍することで長期保存も可能です。スイートバジルを使って様々な料理を楽しんでくださいね。
七尾びび
GreenSnap編集部