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スタミナ野菜として食欲をそそる香りが特徴のニンニクは、栄養も満点です。病害虫に強く丈夫なうえ、地植えはもちろん、プランターでも気軽に栽培することができるので、初心者の方にもおすすめの野菜ですよ。
今回は、地植え栽培とプランター栽培に分けて、ニンニクの栽培方法を紹介していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
ニンニクは、中央アジアが原産のユリ科の根菜です。ニンニクはネギと同じように強い匂いがすることが特徴です。この匂いはアリシンという成分からきており、疲労回復を助けたり、滋養強壮に効果的とされています。
ニンニクは栽培期間が長いものの、病害虫に強く丈夫な野菜であるため、家庭菜園が初心者の方にもおすすめできる野菜です。
ニンニクは適度な日当たりと風通しの良い場所で栽培しましょう。品種によって若干異なりますが、基本的には冷涼な環境を好みます。
プランター栽培のニンニクは、幅65cm、深さ25cm以上、土が15~20ℓ程度入るサイズのプランターを使って栽培しましょう。プランター栽培のニンニクは、地植え栽培のニンニクよりもサイズが少し小さくなります。
株と株を10cm離して植え付けると6株くらい植えられますよ。
ニンニクの植え付けは、暑さが過ぎて涼しくなり始めた9月下旬〜10月上旬ごろが適期です。
ニンニクは暑さにも寒さにもあまり強くありません。暑い時期に植え付けると病気になりやすくなり、反対に植え付ける時期が遅いと寒さで根張りが甘くなり、収穫までに実が太りにくくなります。順調に育てるためには、植え付けの時期をずらさないことが大切です。
ニンニクは比較的、連作障害が起きにくい野菜です。ただし、3年以上同じ場所で育てると、「黒腐菌核病」「紅色根腐病」「モザイク病」などの病気のほか、「イモグサレセンチュウ」などの害虫が発生しやすくなるので注意しましょう。
連作障害の予防のためには、畑土を熱消毒するか、輪作をして連続して同じ場所で育てないようにするといいです。プランター栽培なら、新しい土を使うようにすれば問題ありません。
ニンニクは保水性と排水性のバランスのとれた用土を好みます。プランター栽培のニンニクは、市販の野菜用培養土を使うと良いでしょう。ニンニクは肥料を好むので、元肥入りのものを選ぶと良いでしょう。
自分で配合する場合は、赤玉土小粒6:堆肥3:バーミキュライト1の基本的な比率でかまいません。また用土1Lに対し、緩効性化成肥料を20g混ぜて1週間馴染ませ、その後さらに苦土石灰を2〜5gほど混ぜ合わせてください。
さらに1〜2週間、土をなじませてから植え付けに使います。
地植え栽培のニンニクは、ユリ科の野菜を2年以上育てていない土壌で育てましょう。ニンニクは酸性の土壌を嫌うので、植え付け前にはしっかりと苦土石灰をまいておきます。植え付けの2〜3週間前から土の準備を始めるようにしてください。
ニンニクの植え付け時期は、9月上旬〜9月下旬です。植え付けの時期をずらさないよう、必ずこの時期に植え付けを終わらせるようにしましょう。
ニンニクは球根から栽培を始めます。市販の種球を購入すれば、あらかじめ一片一片ばらしてあるものや、生育に向かないニンニクは取り除いてある場合が多いです。
球のままの場合は、一番外側の皮を向いて一片ずつばらしましょう。一片ごとについている薄皮は剥いても剥かなくても大丈夫です。その中から、できるだけ大きくて形が良いものを選びます。黒く変色した部分があるものや、萎びているもの、小さいものは除きましょう。
ニンニクは、スーパーで販売されている食用の球根でも育てることができます。ただし、食用に管理されているものなので、必ず芽が出るわけではないので注意しましょう。
また、お住まいの地域に適した品種を選んで植え付けるようにしてくださいね。
プランター栽培のニンニクは、株間を10〜15cmほど開けて植え付けます。株間は品種の大きさに合わせ、ジャンボ系の品種を植え付ける場合は、深さを種球根の長さの3倍を目安にしてください。
プランター栽培のニンニクは、基本的には土が乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。
植え付け直後の秋と翌年の春以降は生育期になるので、土の表面が完全に乾いたら水を与えるようにしてください。
冬は休眠期に入るので、土の表面が乾いてから3〜4日程度経ってから与えるくらいが目安です。
地植え栽培のニンニクは、基本的に水やりはほとんど必要ありません。とくに休眠期の冬は水を与えすぎると球根が腐るので水やりを控えます。
春〜秋の暖かい季節は、1週間以上雨が降らずに土が乾燥しているときには、朝晩の涼しい時間帯にたっぷりと水やりをするようにしましょう。
ニンニクの追肥の時期は、10月上旬〜11月中旬、翌年3月上旬〜3月下旬です。収穫までに2回追肥を行います。
ニンニクの肥料について、詳しくは関連記事を参考にしてくださいね。
10月中旬〜11月下旬に、芽かきと花芽摘みを行います。
10月中旬〜11月下旬ごろ、ニンニクの草丈が10〜15cmほどになったら「芽かき」を行います。
1株から2本の芽が出ていたら、生育の弱い方の芽を引き抜くか、ハサミなどで取り除いて一本にします。
翌4月上旬〜5月中旬ごろ、ニンニクがトウ立ちして花芽が伸び始めたら、早めに手で折って摘み取ります。葉の先端と同じ高さまで伸びたら折り取るようにするといいでしょう。
花芽摘みをすることで、根の肥大化を促していきます。摘み取った茎は、ニンニクの芽として炒め物などにして食べることができます。
ニンニクの収穫時期は、翌5月中旬〜6月下旬ごろです。葉茎が3分の2ほど枯れたのを目安に収穫します。ニンニクは保存するため、腐るのを防ぐために晴天が続いた日を選んで収穫します。株元を持ってニンニクを抜き取り、根を切り取りましょう。
詳しい収穫方法や、収穫後の保存方法などは、関連記事を参考にしてくださいね。
ニンニクはコンパニオンプランツとしても活用されるほど、病害虫には強い性質を持っていますが、さび病やモザイク病などの病気にはかかりやすいので、注意してください。連作障害はほとんどでません。
また、ネギ科の植物にのみ発生するネギアブラムシを引き寄せます。(ただしこれによって、他の作物に影響を与えるアブラムシを忌避していることにもなります。
ニンニクの病害虫について、詳しくは関連記事を参考にしてくださいね。
ニンニクは、栽培の手間も少なく、植えっぱなしでも丈夫に育つので、家庭菜園が初心者の方でも簡単に育てることができます。国産のニンニクはお値段が張りますが、家庭で育てればたくさん収穫することができますよ。
保存もしやすいので、貯蔵するにもぴったりの野菜です。栄養たっぷりで、食欲を刺激するニンニクを、ぜひ家庭で育ててみてくださいね。
marie
季節屋
七尾びび
GreenSnap編集部