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エルダーフラワーは別名セイヨウニワトコ(西洋接骨木)といい、ヨーロッパや北アフリカ原産のスイカズラ科ニワトコ属の落葉樹です。ヨーロッパ、北アフリカ、南西アジアでは自生しています。成長すると、3~10mの高さになる低木~中高木で、見た目のかわいさと香りのよい花が大きな魅力です。また、葉や花はハーブとして利用できます。園芸においては、ハーブとして扱われていることが多いです。今回は、エルダーフラワーの育て方をご紹介します。
エルダーフラワーは、暑さや寒さには比較的強いですが、多湿や蒸れに弱いところがあります。日本の気候では、特に高温多湿な夏が苦手です。そのため、エルダーフラワーを地植えする場合は、風通しがよく午後から日陰になるような場所を選ぶことをおすすめします。
また、エルダーフラワーは育つと3~10mになるので、このことを考慮して植え付け場所を決めることも重要です。
なお、鉢植えの場合は、春夏は風通しのよい半日蔭で育て、それ以外の季節は風通し、日当たりのよい場所で育てましょう。
エルダーフラワーを地植えする場合は、水やりの必要はなく、自然の降雨で十分です。降雨がない日が続き、ひどく乾燥しているときのみ水やりをしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水やりをします。ただし、水が多すぎると過湿になってしまうのでご注意ください。
エルダーフラワーへは、肥料はあまり施さなくても大丈夫です。特に地植えの場合は、植え付け時に元肥を施すだけでいいでしょう。鉢植えの場合は、春(3月頃)と秋(9月頃)に化成肥料を株元に施します。
エルダーフラワーを育てるときは、水はけのよい弱アルカリ性の土を用いましょう。
地植えにする場合は、植え付ける2週間前くらいに苦土石灰を混ぜ込んでおいて、中性~弱アルカリ性の土にしておきましょう。植え付け時には、腐葉土や堆肥を混ぜ、水はけがよく肥沃な土をつくります。
鉢植えの場合は、赤玉土7に対し腐葉土3くらいの用土を使いましょう。市販されている園芸用の培養土を使ってもいいです。
エルダーフラワーの植え付け時期は、3月~4月もしくは9月です。
地植えにする場合は、植え付ける2週間前くらいに苦土石灰を混ぜておきましょう。植え付け時は、掘り返した土に腐葉土や堆肥をたっぷり混ぜて、まず半分戻して、苗を入れてから全部の土を戻します。たっぷり水やりをして完了です。
鉢植えにする場合は、赤玉土7に対し腐葉土3の用土または園芸用の培養土を使って植え付けましょう。
エルダーフラワーの生育は旺盛ですので、鉢植えの場合、根の周り具合を確認しつつ1~2年に1回は、ワンサイズ大きな鉢に植え替えましょう。植え替え時期も、植え付け同様3月~4月もしくは9月です。
エルダーフラワーの増やし方は「挿し木」が一般的です。
元気のよい若い枝を10~15cm程の長さに切り、挿し木します。3月~4月もしくは9月頃に行いましょう。
エルダーフラワーの落葉後にあたる11月~2月に剪定します。風通しをよくするための剪定です。混みあった枝、不要な枝を切りましょう。
エルダーフラワーは、注意しなければいけない病害虫は特にありません。風通しのよい場所で育て、きちんと剪定さえすれば、病害虫の心配はないでしょう。
丈夫な木なので、特に必要なお手入れはありません。寒さにも強いので、霜よけも必要ありません。ただし、高温多湿は苦手なので、風通しをよくするために剪定を行うことと、移動できる鉢植えの場合のみ、夏場は風通しの良い半日蔭へ移動させることくらいです。
エルダーフラワーは、開花時期の5〜6月頃になると、白または薄いピンクの小さな花をたくさん咲かせます。この花は、マスカットのようないい香りを放ちます。
セイヨウニワトコの育て方をご紹介しました。白または薄いピンクの小さなかわいい花をたくさん咲かせ、しかもいい香りを放つセイヨウニワトコ。丈夫で、手間もかからないので、初心者にもおすすめの庭木です。
ただ、地植えにする場合は、育つと3~10mになることを頭に置いて植え付けましょう。素敵な庭のシンボルツリーとして、セイヨウニワトコを育ててみませんか?
※トップ画像はレイニーブルーさん@GreenSnap
GreenSnap編集部