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ペパーミントやスペアミントだけがミントではありません。ミントの仲間にはパイナップルミントといって、パイナップルのような香りがするミントもあるのです。ガーデニングが好きな人に人気のパイナップルミントの育て方と、栽培時の注意点を説明していきます。
パイナップルミントは交雑しやすいので、地植えよりも鉢植えで育てるのがおすすめです。日当たり加減は半日陰がよいので、午前と午後で場所を変えてもよいでしょう。
ただし、夏の暑さに弱いので、真夏は直射日光を避けて、涼しい場所で育てるようにします。冬は、日当たりの良い場所で育てた方が、根腐れも少なく、春に新芽が出やすくなります。
パイナップルミントへは、乾き過ぎない程度に水やりします。
パイナップルミントに限らず、ミントの仲間は乾燥に弱く、土が乾いてしまうと枯れやすくなります。ただし、鉢植えで育てている場合、水をやり過ぎると逆に根腐れを起こしてしまうこともあります。
気温が高い7月~8月を除けば、頻繁に水やりをする必要はありません。一方の冬は、実は根から水分補給をする時期にあたるため、水やりは欠かせません。パイナップルミントは多年草のハーブなので、冬越しができれば新芽が出てきます。
パイナップルミントやミントの仲間のハーブは、成長が速いため肥料なしでも育てられます。むしろ肥料を与えることで、病気や根腐れを起こすこともありるので注意してください。
パイナップルミントに肥料を与えるときは、土作りの段階で加えます。植え付けを始める前、3月~4月にかけて土に混ぜておくと効果が出やすくなります。追加で肥料を与える必要はありません。
パイナップルミントには、緩効性肥料がおすすめです。土に混ぜやすい錠剤や粒状のものがあり、効果が出るまでに時間がかかりますが、その分長期間効果を持続させられます。または、自然由来の有機質肥料を選んでもよいでしょう。
パイナップルミントやミントの仲間を栽培するときは、土の種類にはこだわらなくても問題ありません。ハーブ用の土や野菜用の土で育てられます。
自分で土をブレンドするときは、水はけが良く、保水性が高い「赤玉土」をベースに、土の中の通気性を良くする腐葉土やバーミキュライトを加えるとよいでしょう。
また、ハーブ用や野菜用の土にほかの土をブレンドするという方法や、石灰や炭、おがくずを一緒に混ぜて、オリジナルの土をつくることもできます。
パイナップルミントの場合、地植えよりも鉢植えの方が育てやすいのですが、水はけを良くするためには、鉢の底に石を敷きます。その上に土を入れるようにしてください。
パイナップルミントの種は、あまり市場では見かけません。そのため、苗を購入して鉢に植え付けるのが一般的です。
苗の植え付け時期は、4月〜5月頃が適期です。春になるとホームセンターで苗が売られるようになるので、購入するときは葉の状態がよく、根っこが茶色くなっていないものを選びましょう。
パイナップルミントは多年草なので、長持ちさせるためにも植え替えが必要となります。パイナップルミントは、ミントのなかでも成長が速く、気がつくと根でいっぱいになってしまいます。根が詰まり始めたら、適宜植え替えを行ってあげましょう。
パイナップルミントの植え替え時期は、4月~5月もしくは9月~10月頃が適期となります。パイナップルミントは春から夏にかけて成長するので、梅雨になる前に一度植え替えをしておくとよいでしょう。
翌年以降も楽しみたい場合は、秋に植え替えをすると冬越しがしやすくなりますよ。
パイナップルミントの増やし方には、「水挿し」や「挿し木」といった方法があります。
水挿しは茎の部分を水に付けて発根させる方法です。根が生えてきたら、鉢に植え付けるだけなので簡単に増やせます。
挿し木は、茎の部分を土に挿して発根させます。植物を増やすやり方では、最もポピュラーな方法といえます。
株を大きくしたいなら切り戻しや剪定を行うのも手です。パイナップルミントの成長は早いため、茎が伸びてきたらカットをすると通気性も良くなり、新芽が出やすくなります。梅雨が始まる前に茎を短くしておくと、暑い夏も乗り切れます。
パイナップルミントは、基本的には病害虫に強いハーブですが、まれにハダニやアブラムシがつくこともあります。
虫がついているのを見つけたら、除虫剤は使わずに、割り箸やピンセットで取り除くようにしましょう。アブラムシはスス病の原因にもなるので、見つけたら即除去が必要です。
スス病のほかにも、葉っぱの色を変えてしまうサビ病にも気をつけましょう。サビ病は気温の変化や肥料の与え過ぎが原因で起こりやすく、気温が高くなる7月、8月よりも気温が低い5月~6月、9月~10月に起こりやすい病気です。
カビが原因で葉っぱの色が、黄色や茶色に変色します。葉っぱの色が黄色っぽくなっていたら、取り除くようにしましょう。
パイナップルミントの収穫時期は、5月~10月頃です。特に夏場は、葉が増えるので収穫しやすい時期といえます。梅雨の前に収穫も兼ねて葉や茎を整理してもよいでしょう。
パイナップルミントの開花時期である6月~9月には、花も咲き始めます。白い花が咲くと、周辺には甘い香りが漂ってきます。パイナップルミントは、ミント独特の爽やかな香りというよりは、フルーティな香りが楽しめます。
ただし、剪定をすると花が見られなくなるので、花を咲かせたい場合には、秋以降にカットするようにしてください。
パイナップルミントは、気温差にさえ注意をすれば、意外とどんな場所でも育てられます。また、鉢でも育てられるので、ベランダガーデニングにも向いています。春から秋まで、葉だけでなく花も香りも楽しむことができます。
さらに、白い斑が入った葉っぱは、見た目もおしゃれなのでお庭やベランダに鉢植えがあるだけで、テンションが上がりますよ。フラワーアレンジメントやハーブティー、料理と使い道も多く、ケーキやドリンクに添えるのもおすすめです。
ハーブを育ててみたいけどちょっと大変そうという人は、パイナップルミントならすぐに増やせて、栽培も簡単です。初心者でも育てやすいので、ガーデニングデビューで挑戦してみてもよいでしょう。
※トップ画像は ハーブ君と薔薇ガールさん@GreenSnap
GreenSnap編集部