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ナツメの育て方|苗の植え付け時期は?鉢植えでも栽培できる?

  • クロウメモドキ科
  • ナツメ属

ナツメは果実のなる落葉高木です。実は赤茶色をしており、貧血改善や妊娠中の女性に効果的です。冷えや不調などにも効き、まだまだたくさんの効き目があり、万能の果実ともいえます。

今回は、ナツメという落葉樹の育て方についてご紹介していきましょう。

ナツメの日当たり

ナツメは日当たりの良い場所で育てるようにしてください。鉢植えも地植えでも、日の良く当たる環境に植えてあげます。

ナツメの置き場所

ナツメを庭に地植えするのであれば、土が排水性に富んだ場所を選びましょう。ナツメは耐暑性・耐寒性が高く、乾燥に強い樹木です。過湿は苦手としますので注意してください。

また、ナツメは梅雨に花を咲かせる樹木ですので、鉢やプランターなどで植えているときは雨にかからない場所へ移しましょう。

ナツメの水やり

夏の水やり

ナツメを地植えした場合は、水やりを行う必要はありません。

鉢植えの場合は、表土が乾いたのを確認したらたくさん水を与えましょう。土の特徴をよく理解して、水やりのタイミングを図りましょう。水の与えすぎには注意してください。

冬の水やり

冬でも地植えのときは水やりを行わなくても構いません。鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾燥しているようであれば水やりを行います。

ナツメの肥料・追肥

ナツメはあまり多くの肥料を必要としません。

地植えをしているのであれば、11月〜12月有機質の化成肥料を施肥しましょう。この期間に1度与えれば良いです。

鉢植えにしているときは、3月に速効性の化成肥料を与えるようにして、11月〜12月にも有機肥料を施します。

ナツメの用土

ナツメを育てるときは、水はけの良い土を用います。水はけを良くするため、腐葉土を用います。保水性もあるとなお良いでしょう。

地植えでは、腐葉土または堆肥を2割〜3割入れて、穴を掘って出てきた土に混ぜ込んでおきましょう。鉢植えであれば、小粒サイズの赤玉土と腐葉土を7:2〜3の割合でつくります。

ナツメの種まき・植え付け・植え替え

苗の植え付け

ナツメは初心者でも育てやすいので、家庭菜園向きの植物でもあります。

ナツメの苗を植え付け時期は12月か3月頃ですので、その間に作業しましょう。苗木は30cm〜40cmの大きさになったら、枝を剪定(切り替え)して植えます(切り返しとはガーデニング用語で、強制的に枝を切断して樹の形や体勢を整える剪定方法の一つです)。

種まき

ナツメは果実ができ、その中に種子をつけます。種をきれいに取り除いて植えれば、発芽させることも可能です。ただし、ナツメは発芽抑制物質を含んでいるので、これを取り除くために種はていねいに洗っておく必要があります。

ナツメの種は冬の寒さを浴びないと発芽しないという休眠性があります。採り蒔きを行うのであれば、秋に採種するようにしてください。

春蒔きであれば、種子を乾燥させないために、湿った水苔と一緒にビニール袋に入れて冷蔵庫で保管しておいてください。春になったら蒔きましょう。

種まきに用いる用土は栽培用の用土を使うと気軽にできます。自作するのであれば、水はけと水持ちが良い質の赤玉土を使用しましょう。土は新鮮なものを使います。

ナツメの増やし方

ナツメの増やし方は、「種まき」と「株分け」、「根伏せ」、「挿し木」、「取り木」の5つあります。種まきについては前述の通りです。ナツメは、根伏せか取り木を行うと成功しやすいです。

株分け

ナツメは親株から離れた場所から蘖(ひこばえ)が生えてきます。蘖と親株を切り離して新しい土に植え替えると増殖させることができます。蘖とは、木の根元から出る若い芽のことを指します。

株分けの適期は3月ころで、浅植えにしてナツメの生長に合わせて植え替えを行ってください。

根伏せ

根伏せは、根を伏せて苗を増やせる挿し木の方法の一つです。

指の太さになった根を10cm〜15cm程度にカットしてください。新しい土を用意して軽く埋めていきます。ある程度日数が経つと芽が出てきます。邪魔になる枝がある場合は、根本から取り除いてしまいましょう。

挿し木

挿し木は、接木で行うと成功しやすくなります。接木は、品種の異なる台木に挿し穂を繋ぎ合わせることです。接木は生育が盛んで病害虫にも強い品種を用いります。台木の性質を引き継いだ枝が生長し弱っている品種が強く生長します。

しかし、台木と挿し穂との相性にも気を付けなければなりません。相性をできるだけ合わせるために、近縁種のものを採用してください。

ナツメの場合、苗が小さいと枝葉と根茎のバランスが悪いこともあり成長の途中で枯れて死んでしまうという事態になることがあります。

取り木

取り木とは、茎の途中から根を出させるために、茎の皮を剥いで増やすことです。根が出てから切り取るやり方です。特にナツメは、圧条法という方法を使用してください。

圧条法は、枝または茎を曲げて株元近くにその枝や茎を土の中に埋めて発根させたあとに、切り取って増殖させる方法です。このときは水やりを控え、枝や茎を曲がりやすくします。

外を向いた若くて元気な枝を選択し、折れないようにして曲げていきましょう。環状脱皮を行った部分を5cm〜10cmのところまで土中に埋めます。土を乾かさないように水やりを施しましょう。

発根を確認できたら、根にキズがいかないように親株から切り離して植え付けてください。

ナツメの収穫

ナツメは9月の後半から10月の後半あたりに収穫するのが良いでしょう。

果実が焦げたような茶色になったら、少々柔らかくなった実を採っていきます。収穫には手袋をはめて、枝を持って引き抜くようにすると取れやすいです。

ナツメの実の効能

ナツメは健康食品などの製品にも利用され、漢方薬にも使われてきました。果実はりんごのような味をしていて、そのままでも食べられることが多いです。

ナツメには、カリウムやマグネシウム、鉄分、カルシウム以外にも葉酸やビタミンなど栄養素が豊富に含まれています。

漢方では、古代中国から五臓を養える力がありむくみや貧血などを解消する「大棗」と呼ばれて活用されていました。

最近では、花粉症やアレルギー症状を和らげる効果があると発見されています。さらに肥満を防止する効果も期待できるとそて、健康食品としても新たな注目が集まっています。

ナツメの育て方で注意すべき病気・害虫

ナツメはナツメコガの幼虫に食われる被害があります。ナツメコガは、8月〜9月にかけて発生します。見つけたら、初めはディプレックスを撒いておきましょう。効かない場合は、スミチオンという殺虫剤を散布しておいてください。

そのほかにもハマキムシやカイガラムシが付着することもあります。

ナツメの管理温度

ナツメの発芽温度は25度〜30度です。耐寒性は-15度で耐暑性は35度と、寒さ、暑さともに強い特徴があります。

ナツメの芽を出させるには、夏に種まきを行うのが最適です。

ナツメの種類・品種

ナツメは中国やヨーロッパで古来より栽培されている果実のなる樹木です。ナツメはクロウメモドキ科ナツメ属に分類されています。原産地は中国から西アジアまでです。樹高が10m〜15mにも生長します。

ナツメは大きく区分すると「インドナツメ」「シナナツメ」に分けられます。

品種には、雲竜やスーパージャイアント、巨大実ナツメの「皇帝」などがあります。連鎖障害もなく栽培難易度も難しくないので初心者の方でも育てられています。ただベランダでの栽培はできませんので、栽培する場所には気を付けてください。

ナツメの花

ナツメの開花時期は、5月〜7月の間です。葉の脇に薄い黄色の花を咲かせます。

花は8月〜10月に結実を始め、楕円形の緑の実を付けます。

この実が成熟した頃に収穫することができるのです。

ナツメの花

ナツメは初夏の頃になると、葉っぱの脇に淡い黄色の花を咲かせます。ナツメの花が咲くことによって、実がなります。

ナツメの花言葉

ナツメの花言葉には、「健康」「健康の果実」「英俊」や「若々しさ」「あなたの存在は私の悩みを軽くします」といったものがあります。

健康という花言葉は、昔から健康に効能であるとされてきたことから付けられています。病気になっている人や入院中もしくは退院した人に贈ると良いとされます。さらに、英俊という花言葉は、才知などが人より優れているという意味で褒め言葉にも用いられています。

ナツメの木を育ててみよう!

健康の要ともいえる食品のナツメの育て方についてご紹介しました。

ナツメには、鉄分やカルシウム、カリウムなど人間にとって必要不可欠な養分が豊富に含まれています。

ナツメは初心者の人でも育てやすいので、是非果実を収穫して毎日の食事に取り入れてみてください。朝食のフルーツ代わりに取り入れてもいいですし、料理に用いて健康的な食事を楽しみましょう。

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ナツメの基本情報

ジャンル
果樹
形態
高木
学名
Ziziphus jujuba
別名
原産地
日本〜西アジア

ナツメの性質

栽培難易度
やや易しい
耐寒性
強い
耐暑性
強い
耐陰性

時期

植え付け・植え替え
3月 、12月
肥料
2月 、3月、12月
開花
5月 、6月、7月
収穫
9月 、10月
剪定
1月 、2月、12月

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