牡丹の 秋剪定の 時期が やって来ました。
要領が解らず 不慣れな方のために、私が毎年 行っている "やり方" を紹介しますので、参考にされると いいと思います。
夏の間中 緑々していた葉っぱ🌿が、9月を迎えると 急に 茶色く 変色してきます。コレは枯れた🥀のではなく、来年の準備が 整いました と言う合図なのです。葉の光合成で作られた栄養分で、「花芽」が成熟し終えたのです。葉の役目が終わったので、枯れた🥀ように なる訳です。
そろそろ、冬を迎える準備をすることにします。
まず、葉の葉腋(付け根)に出来た 「芽」を見ていきましょう。
今年伸びた 枝(幹)の上方には、普通 1~2個(稀に 3個)の 大きな赤い芽が 確認できると思います。
この芽が『花芽』です。来年 春、この芽が 萌芽して 先端に 花が咲くのです。
写真の枝(幹)には 2個の 花芽が確認できます。
枝(幹)の 下方です。花芽より 小さい芽が 2個 確認できます。
この芽は『葉芽』と言って、春に萌芽しても 後に「花」にはなりません。葉っぱ🌿だけを展開する 芽 なのです。しかし、上方には『花芽』が有るので、普通 春に萌芽することは ありません。花芽がない時にだけ 萌芽してきます。
この「葉芽」は、本来 6月の "芽欠き作業" で 取り除くのですが、①は 取り忘れ、②は 取り除いたものの 芯が 残った(不十分)ために、夏の間に 芽として再形成されたものです。
今年 花が咲いた 枝(幹)の 最上部です。てっぺんに 花が咲いていた事になります。
その下 ①②③段と 葉っぱ🌿が付いていて、4段目の葉っぱ🌿の葉腋に 先程の花芽が 付いたことになります。普通 花の近くの葉には、芽が 出来ないのです。何段目か?は 牡丹の種類や 生育状態により 異なります。
緑点線の 間は、不要なので 取り除くことになります。
この牡丹の 根元です。
幹は 3本でした。③の幹は 老化が進んで花が咲かなくなったので、昨年 若返りをするために 地際付近で 切断したものです。本来なら 春先に この幹の どこからか? 新芽が 芽吹くのですが、残念ながら 枯れ死してしまいました。樹の肌を見ても 解ると思います。
不要なので 地際で 切断します。(牡丹は樹木・・・ノコギリを使います)
①と②は『ひこばえ』です。ひこばえ とは、春先に 株元の土中から 生えてくる 新芽のようなものです。本来なら 不要なので、芽吹いたら 直ぐに切り取るのですが、育てると 新しい "幹" になり得るので、今年は 2個 残しました。
①は 天頂部に 花芽ができましたが、②には できませんでした。(ひこばえには、天頂部に 芽があるものと 無いものが有ります)
②は 役に立たないので、地際で 切断します。
作業を 始めましょう。
まず、葉の残骸を 全て 取り除きます。
葉柄(ようへい)《葉軸》を持って 矢印の方向(下)へ 折るように持っていけば、根元から簡単に 剥がれると思います。
葉の残骸を、全て 取り除いたところです。
最初の 写真と 随分 イメージが 異なるでしょう・・・💦
今年 花が咲いた枝(幹)の 不要な部分を 切り取っていきます。
一番 上⬆️の「花芽」の所で 切る✂️のですが、花芽の先端と 同じ高さで 切るようにします。
あまり 深切りすると 花芽が死んでしまうので、気をつけるようにします。
全ての枝(幹)で 行います。
花芽 以外の 不要な "芽(葉芽)" を 取り除いていきます。
花芽より小さな芽(葉芽)は、春先に萌芽することは ありませんから あえて取り除く必要はありません。しかし 花芽と 同じ大きさの 葉芽も 存在するわけですから、取り除くことに 越したことはないでしょう。大きな葉芽は、来春に 萌芽します。
花芽と 葉芽の見分け方ですが、花芽は ふっくらと 丸みを帯びています。葉芽は 同じ大きさでも 痩せていて 尖った印象があります。
写真の枝(幹)には 4つの 不要な芽があります。芽の先端に 指(裏)を引っ掛け、下⬇に持っていくと「ポロッ」と 取れると思います。
この枝(幹)の状態が仕上がりで、ピンク色の 線の間が 今年の牡丹の 成長した長さになるわけです。
この枝(幹)には、3つの 不要な芽があります。
一番下の 芽は かなり大きいので、そのまま残すと 来春には 萌芽します。
牡丹を形造る時、必要な場合(枝数を増やす)を除いて 花芽以外は 残さないようにします。
この枝(幹)にも 3つの 不要な芽がありますが、花芽は 2つです。
牡丹の花は 一枝(幹)に一花が 基本ですが、花が咲く枝(幹)が 二花の重さに耐えられるようであれば、二花にしても 構いません。しかし、枝(幹)の老化は 早くなります。
この枝(幹)の 不要な芽は 4つ。
花芽は 2つです。
①は、6月に私が 芽欠きをした痕(あと)です。実は ココに 花芽が有りました。この花芽は 株の内側を向いていたので 取り除いたのです。
牡丹の花が咲いた枝(幹)は そのまま翌年の枝になるわけですから、花は外へ外へと 造っていくべきです。一株に咲く花の数が増えていくと、内側に咲いてくる花は 株の中心部分で 混み合うことになるので、数を制限します。
現在(写真)の 下側の花芽は、元々は 葉芽。上の花芽を 取ってしまったので 花芽に 変化したのです。
"ひこばえ" からの 3年生 枝(幹)です。
今年は 枝(幹)も 十分に太く、二花に 耐えられそうなので 花芽を 2つ 残しました。枝を 増やすためです。
不要な 芽は 2つ。①の 2つの痕は、6月に 芽欠きをした 場所です。
今年 育てた 2本の "ひこばえ" です。
同じひこばえで、育ち方が こんなにも 違うのです。
奥手には 花芽どころか、葉芽さえも ありません。もう 成長しないので、地際から 切断します。
手前は 天頂部に花芽、葉芽も 立派に 備わっています。①は 芽欠きをした痕です。
不要な芽は 2つです。花芽の周りには 数個の小さな芽がありますが、花芽の萌芽に 影響があるので 丁寧に 欠き取ってください。
コレは 別の牡丹の 株元です。
時々 地際付近に 複数の芽をつける時があって 一種の 葉芽なのですが、薔薇や紫陽花などの 「シュート芽」とも 呼べる芽なのです。
大きくても 小さくても 翌年 萌芽するとは限らないのですが、次世代の枝(幹)になり得る芽なので、一番大きな芽を1~2個 残すと良いでしょう。
①は 内側に 向いた芽なので、必ず 欠き取ります。
牡丹には、よく「カイガラムシ」が付きます。
見つけ次第 排除します。
数が多くても 少なくても 薬剤を使うより、水彩画用の小筆 のようなもので 掃き取った方が 無難でしょう。潰れてしまっても 構いません。
作業 完了です。
この株で 9個の 花芽があり、翌年 9つの花が咲くことになります。(予定)
この株では それでも多いので、芽吹きの頃に 様子を見ながら 必要であれば 排除していきます。
冬の牡丹は 休眠の状態なので、肥料を施す必要はありません。芽吹きの頃に 株元に施します。
また、防寒の必要もありません。土が凍るようであれば、株元に腐葉土などを敷く程度で 良いと思います。
来春が 楽しみです・・・🤗
牡丹の剪定の今がチャンスなんですね。
今葉っぱが枯れた状態の牡丹がたった1本だけですが
あるんです。今年で3年目
ピンクのひらひらが可愛らしいんですね!
明日早速葉っぱ落として剪定しようと思います。
とっても参考になりそうです🤗
ありがとうございます🙇