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昨今、多肉植物を栽培する人も多くなり、あらゆる種類の植物が取引されるようになりました。それと比例するかのように、種類だけでなく、植物の状態も多様になってきています。
鉢に入ったスタンダードなものから、根っこはついているけれど、鉢には入っていないもの。さらには、挿し葉のみだったりと、多肉植物の強さ故、普通の植物では考えられない形態で流通していたりします。
なかでも増えているのが「カット苗」と呼ばれるもの。
カット苗とは根の付いてる部分を切り落とし、葉と茎を残して挿し木用に仕立てたものです。
多肉植物の初心者にとっては、はじめて目にすると仰天するかとも思いますが、高価な植物がそこそこ割安で手に入ったり、郵送の際にコンパクトにまとめられるので、配送料金も格安というメリットも。あとは輸入品は土を落とさなければならないので、カット苗が主流だったりします。
ただ、箱を開けていざ良き多肉ライフを!なんて意気込んでも、さすがにあるべきものがないので不安になりますよね。
今回は、そんなカット苗の栽培方法とコツをお伝えできれば…と思います。
切断してからすぐの場合は、切り口が乾いていない場合があります。
カット苗の切り口は乾燥していることが必須。まずは切り口を確認してみてください。
もし、乾いていない場合は、日陰の場所で乾燥するのを待ちましょう。
切り口が乾いていても、乾いていなくても、まずは日陰となる場所で保管します。
間違っても直射日光のあたるような場所は避けるようにしてください。夏場は勢いよく乾燥します(笑)。
数週間経つと、切り口付近や、葉の付け根などから根っこが生えてきますよ!根が生えてきたら、霧吹きなどで水をかけてあげましょう。
やった~!根っこが生えてきた!植~えよ~♪と興奮のままに植えてみるのはちょっと待って。
根っこが不完全な場合があるので、根っこが複数本、長く伸びてくるまで待った方が無難かも。
植える場合も、土に「挿す」のではなく、土をかけてあげるように優しく植えてくださいね。
植えた後にすぐ水を遣るのは、園芸界ではセオリーとなっています。もちろん、この場合にも、鉢の土を固定するために、植え替え後の水遣りは欠かせません。
ただし、最初の水遣りをした後は、「これじゃあ少ないかなぁ?」と心配になるくらいな頻度にすると、発根を促せるのでポイント。
土に植えたら焦らず、ゆっくりと見守ってあげてください。
大切なのは生長期だからといって、無暗に直射日光に当てないこと。失敗の多くはこれら急激な環境の変化に耐えられなくなることです。
まずは半日陰な場所で栽培し、徐々に慣らせながら育てていくといいですよ!
基本的に、成長期ではなく、冬眠中である場合の発根は見込めないとみていたほうが良いでしょう。
できるだけ、成長期に入る前に購入するのがポイント。たとえば、ベンケイソウ科の植物は春秋型が多いので、2月ごろに購入し、3~5月に鉢植え。夏場は半日陰で栽培し、秋ごろには徐々に日光に慣らせていく…みたいな。
逆に冬場は根っこが生えてこなかったりと、シーズンまで待つ必要があるので、その分枯らすリスクが高くなることも。
カット苗はできるだけ大きく、かつ青々としたものが良いです。
大きいものほど、挿し木にするときの体力があり、しかも、もし失敗しても付いてる葉っぱで「葉挿し」にすることができたりします。
このとき重要なのは、植えた時に邪魔になる葉っぱは予め取り除いておくこと。乾燥が早くなったり、植えた時にそこから腐る原因になったりします。
もちろん、その葉で「葉挿し」にトライするのもオススメですよ!
カット苗の発根を待っていても、根っこが出てこないということは良くあります。
そんなときは、もう一度、切り口を更新しましょう。
今ある切り口から1センチほど上のところで切る。その後、上記順序の1から繰り返してみてください。
多肉植物のカット苗は、茎だけを挿しても発芽できるとも言われています。なので、はじめは不安かも知れませんが、案外成功します。
慣れてくれば大きく育ちすぎた多肉植物の剪定にも動じなくなります(笑)。そして、カット苗した植物を友人などともシェア出来たり…。
園芸は失敗がつきものですが、次のステージへ行くために「挑戦」は必要ですよ!まずはチャレンジ!!
mokutaro(杢太郎)