warning
error
success
information
ツツジは花付きがよく、刈り込みにも強い植物なので生け垣や花木として庭木に人気です。ただし植えっぱなしというわけにはいきません。ツツジにも剪定が必要です。
このページではツツジに剪定が必要な理由から、剪定方法、剪定の注意点をまとめました。これから剪定に挑戦したい方もぜひチェックしてみてください。
ツツジにとって剪定は、見た目の美しさだけでなく、花を咲かせるためにも必要な手入れです。
ツツジは内側に葉が多く密集するので湿気がこもりやすく、病害虫の原因となります。また、ツツジは大きくなりすぎると枝の先まで栄養が届かなくなります。
ツツジを枯らさずにたくさん花を咲かせるためにも、正しい時期に正しい剪定方法で定期的に手入れすることが大切なのです。
ツツジの剪定に適した時期は、花が終わったらすぐの5月頃です。必ず毎年1回はこの時期に剪定をするようにしてください。
ツツジは4〜5月に開花し、6〜7月にかけて翌年開花する花芽をつける旧枝咲きの植物です。そのため、花後すぐに剪定をしないと花芽を剪定してしまい、翌年花が咲かない、花付きが悪くなる原因となるので気をつけましょう。
ツツジは剪定をせずに放っておくと品種によっては3〜4mほどの高さになりますが、これでは花付きが悪くなるので、花を株一面に咲かせたいのであれば高くても1〜1.5mほどの樹高に剪定するのが理想です。
また、常緑ツツジは刈り込みに強く、並べて植えて角を立たせるように剪定したり、単体なら丸く刈り込んで玉づくりという樹形に剪定すると美しいです。
ツツジの剪定をするときは、次の道具を用意しておきましょう。
刈り込みをするときは、刈り込みバサミを使いましょう。刈り込みバサミを使うときは利き手だけ振り子のように動かして、もう一方の手は固定しておくとブレません。
ツツジの剪定はいくつかの剪定手法を組み合わせて作業します。
刈り込み | 表面の枝葉を切りそろえ、新芽の分岐をうながして美しく仕立てる。 |
間引き剪定 | 枯れ枝や不要な枝を切り落として、風通しをよくするための剪定。 |
強剪定 | 枝を途中で切り、枝の勢いを調整し、樹形をコントロールする剪定。 |
常緑ツツジは刈り込みと間引き剪定をしますが、落葉ツツジには刈り込みはしません。また、強剪定は必ずしも必要でなく、樹形を調整したいときにのみ作業しましょう。
以下に、常緑ツツジの剪定の手順をご紹介します。
刈り込む深さはその年伸びた分だけです。それ以上刈り込んでしまったり、逆に浅く刈り込みすぎると樹形を美しく保てなくなるので注意しましょう。
とくに頂部の枝葉は伸びやすく、下部ほどゆっくり伸びます(頂芽優勢)。そのため、下部はあまり深く刈り込みせず、頂部に向かって緩やかに深くなるように刈り込むようにしてください。
間引き剪定では、下記のような枝を、必ず生え際ぎりぎりで切り落としましょう。成長点を残して切ってしまうと、再び株の樹形を乱す枝が勢いよく生えてくるので注意してください。
その他、明らかに枯れて不調な枝や、他より細い枝、混み合う原因となっている枝は切り落としてください。
強剪定すると、剪定した下の芽から勢いよく太めの枝が分岐して伸びていきます。
ちなみに、枝の切る位置が浅い場合は弱剪定、深い場合は強剪定といいます。弱剪定をすると下の芽から細めの枝がゆっくりと伸びていくので、この強弱を調整して、樹勢を調整していきましょう。
ツツジは必ず適切な時期に行いましょう。もしも花芽がついてしまっていたら、その花芽は切らずに残して剪定しましょう。花芽までカットすると、次の花が咲かなるので気をつけてくださいね。
剪定中はどうしても一箇所を見てしまい、いつのまにか形が崩れていることもあるのでこまめに離れて全体をチェックするようにしてください。
剪定していると1つだけ伸びた枝を見かけることがありますが、これを「徒長枝」と呼びます。徒長枝は勢いがよいため、他の枝の生長の妨げにもなりますのでカットしてください。
ツツジは花付きがよいものが多いので、綺麗な形の株に咲いていると美しいです。見ごろの時期に美しい形にするためにも、剪定に挑戦してみましょう。
松原真理子
GreenSnap編集部