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アレカヤシは、マダガスカル島原産のクリサリドカルプス属のヤシの一種で、特に観葉植物として人気があります。お店やオフィスなどでよく目にする品種です。株立ちした幹に黄緑色の葉っぱを羽状に広げる姿が特徴で、強い光に当たると葉っぱが黄色くなり、茎も黄色味を帯びているからか、別名コガネタケヤシとも呼ばれています。
ここでは、そんなアレカヤシの育て方についてご紹介したいと思います。
アレカヤシを観葉植物として育てるときは、お部屋の温度に注意することが大切です。
アレカヤシの生育温度は気温20℃以上です。特に、夏の間はエアコンを効かせすぎないように注意しましょう。もし涼しすぎる場合は、猛暑の日以外は屋外に置いてあげるのもおすすめです。また、エアコンの風が直接当たってしまうと枯れる原因にもなるので、気をつけてください。
また、冬越しするには13℃以上必要となりますので、外気に当たる窓際を避けた暖かい室内に、必ず置いてあげましょう。
秋から春にかけては、屋外もしくはよく日の当たる窓辺に置きましょう。夏場は日差しが強すぎるので、レースのカーテン越しに日が当たるところを選びます。
アレカヤシは耐陰性のある観葉植物ではありますが、ずっと室内の日当たりの悪いところに置いていると、葉っぱに元気がなくなります。ある程度の日当たりは大切ですので、寒い季節でなければ、屋外に出して太陽に当ててあげてもいいでしょう。
また、アレカヤシは低温に弱い観葉植物ですので、気温が低くなる冬の間は、室内のできるだけ暖かい場所に置いてください。
夏と冬でインテリアを入れ替えるように、観葉植物の置いてある場所も見直しする習慣をつけると観葉植物と長く付き合うことができますよ。
アレカヤシは水はけのよい土を好みます。
自作の場合は「赤玉土8:腐葉土2」の混合土を使うとよいでしょう。水はけを良くするために、大きめの鉢底石を敷くか、少し厚めに鉢底石を敷いて用土を入れてください。
アレカヤシは40cm程度の高さの鉢植えで管理することもできますが、実際には2mほどにまで育ちます。
アレカヤシはよく育つので、鉢植えを何年もそのままにしておくと、根っこが出すぎて根詰まりを起こしてしまいます。そのため、1〜2年に1回程度は、植え替えが必要です。
なお、アレカヤシの植え付けや植え替えをするのに最適なのは、5月から6月頃もしくは9月中旬から10月頃です。植え付けや植え替えのいずれも、寒い時期でなければできますが、猛暑日などの暑すぎる日は避けてください。
基本的に、ひとまわり大きい鉢に植え替えるのが一般的ですが、アレカヤシは鉢を大きくすればするほど大きく育ちます。
大きく育てたくない場合には、株わけをするか、植え替えの際に細かい根を少し切り、古い土を半分程落としたのち、同じ大きさの鉢に新しい土で植え替えすることも可能です。
春から秋の時期の水やりは、 鉢土の表面が白っぽく乾いてきたころに行います。湿度を保つために、霧吹きでこまめに葉水もしましょう。葉水はハダニの予防にもなります。
冬の間のアレカヤシの水やりは、回数を少しずつ減らしていきます。冬場は鉢土がすっかり乾いた頃に鉢底から水が流れてくるまでたっぷりと水やりをします。夏場に比べ乾燥気味に管理してください。ただし、葉水は冬の間も行いましょう。
アレカヤシを育てるときは、春と秋に、緩効性肥料を2ヵ月に1 回程度施します。真夏や冬には肥料は必要ありません。
また、あまり株が大きくなりすぎても困るという場合は、肥料を控えめにしておきましょう。
アレカヤシが大きくなりすぎてしまった場合は、株分けするのがおすすめです。ちょうど良い大きさになったら、それ以上大きい鉢に植え替えるのはやめましょう。
なお株分け方法については、以下の増やし方を参照してください。
アレカヤシのように株立ちする種類のヤシの増やし方は、「株分け」が一般的です。
アレカヤシを鉢から抜いたら、鉢底を3分の1から4分の1くらい切り落としてしまいます。そして幹を2本から3本ずつくらいに分け、8〜10号くらいのサイズの鉢に植え付けましょう。葉っぱも4分の1くらい落として、半日陰に置いて管理します。
アレカヤシの主なお手入れ方法は、剪定です。年間を通してアレカヤシの茎葉はよく成長しますので、込み合い重なり合っている葉っぱなどを剪定してください。
また、アレカヤシの葉っぱは枯れても落ちません。そのため、黄色や茶色に変色した葉っぱを見つけたら、すぐにハサミで剪定して取り除きましょう。そのままにしておくと栄養がほかの葉っぱに行き渡りません。
葉先だけが黄色や茶色に変色してきているような葉っぱは、枯れ始めている先っぽの部分だけを剪定すればOKです。
アレカヤシは寒さに弱い観葉植物です。気温が低すぎたり、日光が不足したりすると、葉っぱが枯れる原因となります。耐陰性はありますが、日光のあまり当たらない暗い室内よりも、明るい日陰に置いてあげましょう。
また、日当たりが強すぎても葉焼けして、枯れる原因となります。日当たりの良い場所に置く場合は、レースカーテンを敷いてあげると良いでしょう。
枯れてしまった葉っぱは、その部分だけ剪定して切り落としておきましょう。
アレカヤシにはカイガラムシがつきやすいです。このカイガラムシの影響で、葉っぱがベトベトして黒くなるスス病を引き起こすことがあります。
カイガラムシを見つけたら、すぐに殺虫剤を散布するなり、歯ブラシなどでこすり落とすなどして駆除しましょう。風通しが悪いとカイガラムシがつきやすくなるので、風通しの良い場所に置いて、予防しておくのも良し。
ただし、乾燥しすぎると今度はハダニが発生します。ハダニは水に弱いので、こまめな葉水をすることでハダニの発生を予防しましょう。
ここでは、ヤシ類のひとつである、マダガスカル島原産のアレカヤシの育て方についてご紹介しました。
アレカヤシは寒さに弱い観葉植物ですので、温度管理に注意して、室内の日当たりのよい窓辺で育てるのに向いています。
そして、大きく育ちますので、株分けをして、大きくなりすぎないように管理するといいですね。
アレカヤシは存在感のある観葉植物で、そこにあるだけで元気を与えてくれます。日々のお手入れもそれほど難しいことはありませんので、初心者の方にもおすすめの観葉植物です。
松原真理子
GreenSnap編集部