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アセロラは、西インド諸島や、南アメリカ北部〜中央アメリカが原産といわれている熱帯果樹で常緑性の低木です。キントラノオ科のヒイラギトラノオ属に分類されています。
そんなアセロラの育て方について次から詳しく見ていきましょう。
アセロラは熱帯地域が原産であることからもわかるように、高温多湿の環境を好みます。そのため、一年を通じて日当たりが良い場所で育ててあげましょう。
アセロラは夏場の直射日光にも負けない強い性質を持っています。むしろ、真夏の強い直射日光の中に含まれている紫外線を浴びることによって、アセロラの実を守ろうとする働きがおき、よく栄養分を蓄えようとします。
しかし、日当たりの悪い暗い場所だと、どうしても間延びしたような感じに生長してしまい、花も咲かなくなってしまいますので注意が必要です。
春〜秋のアセロラの生育期には、日当たりのほか、風通しが良い場所で育ててあげるようにします。
アセロラの耐寒温度は5℃なので、最低気温が5℃を下回った場合には、室内に移動させて明るい場所に置いてあげるようにして下さい。
アセロラの生育期である4〜10月は、水分を吸い上げる力もおのずと強くなる時期です。また、気温も高くなるので、土がどうしても乾燥するのが早くなります。
アセロラを栽培する用土の表面がか乾いていた場合には、十分な水をあげるようにしましょう。アセロラを鉢植えで育てる場合は、鉢底部分から水が流れ出てくるくらいまであげるのが目安となります。
水やりのタイミングとしては朝が良いでしょう。もし夕方頃に土が乾いている場合は、夕方にも水やりしてあげましょう。また、株元だけではなく、葉っぱにもお水をかけてあげるようにすると元気に生長してくれますよ。
アセロラは、冬の時期は生育が止まってしまいます。つまり水分の吸水量も下がりますし、気温自体も低いため、土が乾燥するのも夏場よりも遅くなります。水やりしすぎると根腐れの原因となってしまいます。
そのため、アセロラへの冬の水やりについては、土の表面が乾いてから、さらに2〜3日ほど経過してから行うようにします。
しかし、鉢植えで室内で育てている場合には、暖房で空気が乾燥しやすくなるので、1〜2日後には水をあげても良いでしょう。
アセロラを栽培するときは、5月と7月、9月の時期に緩効性の固形肥料を施すようにしましょう。肥料は、窒素とリン酸、カリが含まれているものが最適です。
アセロラへ肥料をあげるときは、この3成分が全て同量になっている、もしくはリン酸が少しだけ多めに含まれているものを選びましょう。これを規定量を守って、置き肥として施します。アセロラの生育期に、2ヶ月に1回毎に肥料を与えてあげるようにするのがポイントです。
しかし、アセロラは樹勢が強いため、肥料がよく効きすぎてしますと枝葉のみが茂ってしまい、花つきが悪くなる傾向があります。そうなると実を付けるのが難しくなってしまうので、気をつける必要があります。
冬の時期はアセロラの休眠期となるため、肥料は不要です。
アセロラの栽培には、弱酸性の水はけが良い土が向いています。土を自作する場合には、「赤玉土6:ピートモス3:川砂1」や「赤玉土7:腐葉土3」の割合で配合して作ったものがおすすめです。
初心者の方などよくわからないという場合には、市販されている果樹専用の培養土を利用しても大丈夫です。
アセロラの苗の植え付け時期は、4〜6月頃が適期となっています。
庭にアセロラを地植えする場合は、植え付ける場所をあらかじめよく耕しておくようにします。庭土に、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んで、排水性と保水力のどちらにも優れた土を作っておきます。
もしアセロラを鉢植えで育てる場合には、7〜10号までの鉢を準備して下さい。その鉢の中に、鉢底部分が綺麗に隠れる程度まで鉢底石を敷き詰めて、その上に植え付けるようにします。
使う用土は、市販されている果樹用の培養土、もしくは「赤玉土7:腐葉土3」などを混ぜて作ったものでもOKです。
植え付けを行ったあとには、忘れずに水を十分に与えてあげるようにします。
庭に地植えしたアセロラの場合には、特に植え替えというのは必要ありません。
アセロラを鉢植えで育てている場合かつ、鉢を大きくしたい場合には、根鉢を崩さないように気をつけて一回りか、二回りサイズの大きな鉢の中に植え替えるようにします。
鉢のサイズを変えずに植え替えをしたいときには、根鉢は半分程度まで崩します。このときに傷んでしまっている根などは綺麗にカットします。そして、残っている根っこを1/3ほどカットしたら、新しい用土の中へ植え替えます。
アセロラを鉢植えで育てる場合、最終的な鉢のサイズは8〜10号鉢までにするのがちょうど良いと思います。
アセロラの種の発芽率はとても低く、発芽までの期間は数ヶ月程度かかるため、種まきはおすすめできません。アセロラは一本の木からでも結実しますが、結実する確率というのもあまり高くはありません。そのため、種を採取すること自体もかなり難しいです。
どうしても種まきから育ててみたいという場合は、完熟した果実の中から種を取り出しましょう。その種をよく水洗いしたあとで、種の周りにある果肉は綺麗に取り除きます。
そして清潔な種まき用の培養土などに蒔いて下さい。軽く土で覆ってあげてから土の乾燥には気をつけて管理を行います。発芽させるには28℃前後必要です。うまくいった場合には、約1ヶ月程度で発芽してきます。
ただし、アセロラの実はとても傷みやすく日持ちがしないため、日本のスーパーなどでは、生の実を手に入れる事は実際にはかなり難しいと思います。
アセロラの増やし方としては、「挿し木」という方法が一般的となっています。
挿し木のやり方ですが、4〜9月頃に行うのが適しています。
アセロラの枝を5〜7cmくらいの長さにカットしてから、バーミキュライトもしくは赤玉土(小粒)の清潔な土の中に挿すようにします。しかし、実は発根率もあまり良くはありません。
アセロラというのは、芽の成長が盛んなように見えても、実際には発根していないような状態に陥りやすいため、この挿し木という方法も100%成功するとは限らないのです。
アセロラは病気には強い性質がありますので、特に心配いりません。しかし害虫に関しては、アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。
アブラムシは、日照が不足しがちになっている場所で育てていると枝先などに発生しやすいといわれています。また、葉や枝が混み合った状態になると、カイガラムシが発生しやすいので注意するようにしましょう。
対策としては、4月頃にしっかりと剪定を行うことです。枝が混み合っている部分については適度に間引くようにして、風通しを良くしてあげるようにします。また、アセロラの生育期間には、1〜2週間に1回くらいを目安に、枝先の剪定を行うと花芽も付きやすくなります。
アセロラは、熱帯地域が原産の果樹ですので、耐寒性に関しては低いです。
耐寒温度としては5℃くらいまでとなっています。そのため、冬の時期は霜が降りる前までに必ず室内に移動させる、日当たりが良い窓辺に置いて管理するようにして下さい。
ただし、窓辺は夜間には結構冷え込みますので、日が暮れてしまったら窓辺からは少し離しておくようにしましょう。アセロラの生育期に入りましたら、花つきを良くしたい場合には、10℃以上を保つようにすると良いです。
アセロラは花が咲いたあと、約1程度で実が成ります。その実が赤く色づいた頃が収穫時期の目安となります。気温が高いほど短い期間で成熟することができます。
しかしアセロラの実というのは、鮮度が落ちるのが非常に早く、収穫して数時間で傷みが始まってしまい、数日で食べる事ができなくなってしまいますので、もし収穫できた場合にはできるだけ早く食すようにしましょう。
アセロラの花言葉は「愛の芽生え」、「健康増進」です。
今回は、日本でもジュースや健康食品としておなじみのアセロラの育て方についてご紹介してみました。
結実させるのは難しいですが、自分で育てれば春〜秋の間には何回も収穫してその美味しい実を味わえる可能性があります。生育旺盛でよく育ちますので育てやすいです。
寒さには弱いので、室内で鉢植えにして育ててあげるのがおすすめです。ぜひ挑戦してみて下さい。
※トップ画像はPhoto by しーちゃんさん@GreenSnap
GreenSnap編集部