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桜の花が散った後、代わりのように咲き始めるハナミズキ(=花水木、和名:アメリカヤマボウシ、学名:Cornus Florida)の花。日本におけるハナミズキの植栽は、日本が贈った桜(ソメイヨシノ)の返礼としてアメリカ合衆国から贈られたことから始まりました。桜と同じように花が満開になった後に葉が出始めます。
ハナミズキは街路樹としてよく目にするほか、庭木としても人気の高い樹木です。白・赤・ピンク・黄色の花びらに見える部分は、実は花びらではなくガクが変化したものです。ガクの中央にまとまってついているのがハナミズキの本来の花びらです。
ハナミズキの植え付け時期は3月が適しています。
日当たりと水はけのよい場所の土に腐葉土と有機肥料を混ぜ込み、根鉢を崩して根を広げて植え付けましょう。このとき根がしっかり隠れるようにし、土を棒などで突いて安定させまたら、たっぷりと水やりをしてください。
ハナミズキの植え替えは12〜3月が適しており、3年に1回ほどのペースでひと回り大きな鉢に植え替えをしましょう。
ハナミズキの鉢は日当たりと水はけの良い場所に置くようにしてください。鉢植えの場合、ハナミズキが小さいうちは毎年一回り大きな鉢へ植え替えしましょう。
ハナミズキを植えるのは、日当たりが良く水はけが良い土がある場所にしましょう。土はやや乾き気味で風通しのよいところが理想です。
ですから街路樹として、日当たりや水はけが良く風が通る道路脇に植えられているのは理にかなっているといえます。
日当たりが良くても暑さにはやや弱いので、幹に強い西日が当たり続ける場所は避けて植えましょう。半日陰でも育ちますが、花や実が付きにくかったり紅葉しにくかったりします。
初めて植え付けをした際には、たっぷりと水を与えてください。普段の水やりのタイミングは土の表面が乾いた時だけで十分です。
鉢植えの場合、夏は地面が熱くなる前の朝に水やりをしましょう。
地植えした場合は、しょっちゅう水をやる必要はありません。ハナミズキは乾燥気味の土を好みますので水のやりすぎには注意してください。
ハナミズキには水はけの良い用土が適しており、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で配合し有機肥料を加えてつくりましょう。
赤玉土は排水性や通気性だけでなく保肥性にも優れており、ハナミズキ以外の用土にも幅広く使われています。
ハナミズキの注意するべき害虫に、アメリカシロヒトリとコウモリガがいます。
アメリカシロヒトリは6〜9月ごろに発生し、糸を張って巣を作り、巣から出てきた毛虫が葉を食害します。そのあと成虫になると葉に卵を産み付けます。薬剤散布をして駆除しますが、見つけ次第駆除するようにしましょう。
コウモリガは4~7月ごろに発生し、幼虫が樹木の内部に入り込み食い荒らします。ハナミズキの周りの雑草を処理しておくことで予防できます。駆除の際はコウモリガが食害した穴に薬剤を入れて入り口をふさぎます。
ハナミズキの植え付け時には、有機肥料を与えます。
2月に冬の寒さから樹勢を回復させるために肥料を与え、そのほか花を咲かせた後の5月と、9月は実を結んだあとのお礼肥(おれいごえ)として、固形肥料を与えてください。
ハナミズキは種まきや挿し木、接ぎ木で増やすことができます。
種まきは2月頃に行います。秋に実った果実が熟してから採取し果肉を取り除いておきます。日当たりと水はけの良い場所にまきましょう。
さし木は6月頃に新枝を10cmほど切り土にさします。用土には赤玉土を準備しましょう。さし木は種まきやつぎ木に比べて成功率が高くありません。
つぎ木は3月頃に行います。台木には種まきで育った木を使用するのがおすすめです。接着部分が安定するまでは乾燥させないように注意しましょう。
ハナミズキの剪定時期は、葉が落ちたあとの12~2月頃が適しています。花芽がついている枝を避け、枝分かれした箇所の付け根から切り落とすようにしましょう。
桜が散った後の寂しさを埋めてくれるように咲き始めるハナミズキ。毎年見る人の目を楽しませてくれます。庭木や街路樹として人気の高いハナミズキについて、育て方や用土・増やし方・種類・花言葉などを紹介いたしました。
GreenSnap編集部