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ハヤトウリは中央アメリカを原産とする、ウリ科ハヤトウリ属のつる性多年草の野菜です。一株で数百個の収量が得られるコストパフォーマンスの高さにくわえ、サッパリとした味わいが特徴で、古くから漬物やきんぴらなど、和え物として重宝されてきました。
今回は育てやすくて、いろいろな食べ方ができるハヤトウリの育て方をご紹介します。
ハヤトウリの実は、一見するとピーマンのようですが、実の表面に、刺毛特有のザラつきが見られるのが特徴です。品種によって、クリーム色の実をつけるものも存在します。
ハヤトウリの食べ方は、皮と種を取り除いて、下茹でアク抜きをしてから食べるのが一般的です。生で食べることも可能ですが、少々苦味があります。歯ごたえのある食感は、漬物、煮物、サラダや炒めものなど、どんな料理とも相性抜群です。
また、ハヤトウリの実はほとんど水分で構成されているため。栄養はそれほど含まれていません。しかし、食物繊維が豊富なので、腸内環境の改善や、ダイエットなどに最適です。
ハヤトウリを植える適期は、4〜5月頃です。ハヤトウリの種はほとんど流通していないため、ハヤトウリの実をそのまま植え付けます。
鉢植え・プランター栽培の場合は、10合鉢に1株、60cmのプランターであれば1〜2株が目安となります。実の下部を斜め上に向けた状態で、半分が土に埋まるように植え付けます。
地植えの場合は、植え付ける2週間前に土作りをします。直径30cm、深さ30cmほどの植え穴を掘ると同時に、元肥を施します。あとはプランターと同じく、実の半分を土に植え付けて完了です。複数の株を植えるときは、間隔を60cmあけて植えましょう。
ハヤトウリは、水はけのよい土壌を好みます。プランター栽培の場合は、市販の野菜用培養土や赤玉土小粒7:腐葉土3の配合土が使えます。
地植えでは、植え付けする2週間前に苦土石灰を1㎡につき100gほどまいて、pH6.0前後の弱酸性の土壌にしておきましょう。その1週間後、堆肥を1㎡につき2kg、化成肥料を100gまいて、よく耕しておきます。植え付けはそのさらに1週間後に行なってください。
ハヤトウリは、日当たりと風通しのよい場所で育てます。熱帯地方が原産なので、栽培に適した生育温度は20〜25℃ほどです。
ハヤトウリの肥料は、元肥として緩効性化成肥料や有機肥料を土に混ぜ合わせておきましょう。
追肥はプランター栽培であれば月1回希釈した液体肥料を、地植えであれば9月上旬に株元から1mほど離れたところに化成肥料を施します。
プランター栽培は、表土が乾いてから水やりをします。水やりしすぎると、根腐れを起こす原因となるので、注意しましょう。夏は蒸れないように涼しい夕方の時間帯に水やりしてください。
地植えでは、ほとんど水やりは必要ありませんが、過度に乾燥した日が続いた場合は、水やりをしてください。
ハヤトウリは丈夫な植物ですが、ハムシやうどんこ病などに注意しましょう。梅雨の時期は病害虫が発生しやすいため、拡大を防ぐためにも、早めの薬剤散布を心がけます。
ハヤトウリの栽培では、親づるの生長と同時に、早い段階で支柱やネットを使って誘引していきます。最終的に、つるは全長5m以上になるので、支柱は180cm以上のものを用意しましょう。つるは垂れ下がっている箇所を、麻ひもなどで結びつけるとよいです。
ハヤトウリの親づるが30cmほど伸び、葉が5〜6枚ほどついたタイミングで、先端部を摘み取って摘心しましょう。摘心した箇所から伸びた子づるが、長さ100cmほどになったら、ふたたび再度摘心します。つるが伸びるたびに、この作業を繰り返していきましょう。
ハヤトウリの増やし方は秋の10〜11月に実を収穫して、春の4〜5月に収穫した実を植え付けることで増やします。秋に実を収穫したら、来春まで実を消耗させないように、新聞紙に包んで、冷暗所で保存しましょう。
ハヤトウリの実は、秋に収穫します。9月頃から花が咲きはじめ、受粉後2〜3週間で実が収穫できるようになります。多いときには1株から100個もの実をつけることもあるので、どんどん収穫していきましょう。
ハヤトウリは、1株からたくさんの実をつけるため、家庭菜園におすすめの植物です。ハヤトウリの育て方を覚えて、自分たちで収穫した実を食べる醍醐味を味わってみましょう。
GreenSnap編集部