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ツツジといえば公園や街路樹、庭木など、日常の多くの場面で目にすることが多い樹木です。ツツジはポイントさえ抑えると、初心者の方でも簡単に育てることができます。
今回はそんなツツジの育て方について解説します。
ツツジの育て方のポイントは、酸性の土で育てることと、水切れに注意することです。
地植えであれば日本の土壌のほとんどが酸性のため、とくに土質を気にする必要はありませんが、鉢植えでツツジを育てるときは市販のツツジ専用の培養土を用意しましょう。
また、ツツジは乾燥を嫌うので、夏場の水切れに注意して育てましょう。
ツツジはよく日光に当たる場所かつ、風通しのいい場所で育てましょう。
日陰でも育たないことはありませんが、あまり長く日陰に置きすぎると、光合成ができずに栄養不足になってしまい、翌年に咲く花の量が減ってしまうことがあります。
ただし、落葉性のツツジは直射日光や強い日差しに弱いため、半日陰か明るい日陰で育てましょう。
ツツジは乾燥や水切れに弱い植物なので、鉢植えで育てる場合は、土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。とくに夏は乾燥しやすいので、朝夕の1日2回を目安に水やりをしてあげるといいです。
反対に冬は成長が緩やかになる休眠期に入るので、水やり頻度をやや落として管理してください。
ツツジを地植えで育てている場合は、植え付けてから新芽が動くまでは、水やりをこまめにやりましょう。根付いてからは雨の水分で十分ですが、夏場に乾燥が続く場合は水やりしください。
ツツジに肥料を与える時期は、1回目は2月頃、2回目は花が全て落ちた6月頃、3回目は10〜11月の秋頃に与えます。
基本的にツツジは生命力の強い植物なので、肥料を与えなくても枯れることはありませんが、花付きが悪くなるので、たくさん花を咲かせたいときは肥料を与えましょう。
ツツジにおすすめの肥料は、ぼかし肥料などの有機肥料か、花木もしくは草花用の緩効性肥料です。
肥料を与えるときは、根本から距離をとって与えましょう。ツツジはあまり深く根を張らない性質があり、土の表面近くに根が存在しています。株元に施してしまうと根に肥料が触れて痛む原因になるので注意してください。
鉢植えで育てているツツジの植え替え時期は、4〜6月もしくは10月ごろです。
とくにおすすめなのは、花がすべて咲き終わった頃です。このタイミングで剪定もすませて植え替えをしておくと、梅雨の蒸れる環境に負けることなく育ちます。
ツツジの増やし方で一番おすすめなのが「挿し木」です。挿し木で増やせる時期は、初夏に差し掛かった6月から7月頃です。
ツツジが枯れるのは、葉が茶色く枯れているのであれば水切れ(乾燥のしすぎ)が原因です。また、株全体がしおれるように枯れているのであれば、土に何らかの問題があります。
水切れを起こしたツツジは、地植えであればたっぷりと水やりし、鉢植えであれば1時間ほど鉢ごと水をはったバケツに沈めておくといいでしょう。
土に問題があるツツジは植え替えをしましょう。また、地植えでも水はけが悪いと枯れることがあるので、ときおり腐葉土などの堆肥をすきこんで対策してください。
コンクリートの近くに植えているツツジは、コンクリートの成分によって土がアルカリ性に傾きやすいので、酸度計測液などで確認しながら、定期的に苦土石灰をすきこむようにしてください。
ツツジのかかりやすい病気のうち、とくに気をつけたいのがうどんこ病です。うどんこ病はカビの一種が葉に付いて増殖することによって引き起こされます。通気性をよくしてカビが繁殖しないように予防しましょう。
また、うどんこ病の原因になるカビは、土の中に多く存在しています。土の乾燥によって土が飛んで葉に付着することが原因になりうるため、乾燥のさせすぎも厳禁です。病気になった葉見つけたら、すぐに取り除きましょう。
ツツジにつきやすい害虫としては、気温が高くなる時期にハダニやツツジグンバイが発生しやすいです。
ハダニは葉から栄養分を吸い取ってしまうため、ハダニが発生すると葉が白っぽく変色して枯れてしまします。ツツジグンバイもハダニと同様に栄養分を吸い取り、葉が白くてカサカサになってしまいます。これらの害虫は、殺虫剤で駆除しましょう。
ツツジの栽培にとって、最も被害の大きい害虫がベニモンアオリンガです。ベニモンアオリンガはツツジの花芽を食べつくしてしまうため、放っておくと花が咲かなくなってしまいます。ベニモンアオリンガに対してはオルトラン水和剤がよく効きます。
古来から日本の山地に自生し、その美しさから多くの品種改良種が作られて世界中で愛されているツツジ。
日本の気候にマッチしやすく、ポイントさえおさえれば育てることは難しくありません。
また、好みの樹木を掛け合わせることで、自分好みの新たな種をつくり出すという楽しみ方も可能です。
このようにツツジは魅力に溢れた樹木なので、ぜひ皆さんも日本古来の美で庭先を彩ってみてはいかがでしょうか。
松原真理子
GreenSnap編集部