躑躅(ツツジ)

ツツジ科ツツジ属の常緑または落葉低木～高木。ツツジ科ツツジ属のうち、日本では石楠花(シャクナゲ)以外をまとめてツツジと呼ぶ。ツツジは日本を代表する花木で、日本に生育するツツジの仲間は50種以上になる。日本はツツジの王国で、分布する野生種の数は世界一を誇る。仲間にはサツキやキリシマ他、多くの野生種や園芸品種がある。それらを交配して作られた品種も多いため区別はとても複雑で、専門家でも全てを見分けるのは難しい。ツツジには当たり年でたくさん咲く年もあればそうでない年もある。

日本には古くから野生のツツジが自生するため、漢字の躑躅は後に入って来たと考えられる。古い名前であるため語源は定かではなく、花が筒状であることから『つつしべ』から来たとも、花が次々と咲くので『つづきざき』から来たともいわれている。漢字の躑躅はもとは『羊躑躅』で、ツツジの仲間の植物には毒を含む種類が多く、ツツジの葉を食べた羊の足下がおぼつなくなり、躑躅(てきちょく💬足踏みの意味)して死んだことから名付けられたとされる。

出典『散歩で見かける街路樹 公園樹 庭木図鑑』『日本有用樹木誌』『樹木の名前』