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木の花の一覧

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梔子(クチナシ) アカネ科クチナシ属の常緑低木。温暖な地域の山野に自生し、庭や公園にも植えられる。甘い香りを放つクチナシは、春の沈丁花(ジンチョウゲ)、秋の金木犀(キンモクセイ)と並び三大香木として知られる。卵形の葉は光沢が強く、基本は対生だが、時として三輪生することがある。花期は6~7月。直径5㎝ほどの手裏剣のような形の白い花が咲く。花弁は6枚に見えるが実際には漏斗形の花が6つに裂けたもの。花の中心で*の形に見える部分が雄しべ。橙色の果実は冬に熟し先端に萼片が残る。果肉にカロチノイド色素を豊富に含み、飛鳥・天平時代から黄色の染料とされ、乾燥させたものを『山梔子(さんしし)』と呼び用いていた。無毒なので、栗きんとん、たくあん、チョコレートなどの天然着色料としても使われている。1㎏の果実からたった5g程度の色素しか採れない。果実の中にぎっしり詰まる種子は、平べったく赤くて硬い。冬の間にヒヨドリなどが実をつつき、種ごと果肉を食べて空洞にする。 実が熟しても口を閉じて種を出さないことから『口無し』といわれている。碁盤の足はこの実をまねてつくられていて、碁を打つ際は無駄口をたたくなとか助言無用を意味しているのだという。 出典『都会の木の花図鑑』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』
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メタセコイア ヒノキ科メタセコイア属の落葉高木。中国南西部原産。街路樹や公園樹として植えられる。整った三角樹形で、高さ25m以上になる。樹皮は縦に裂け、うねが目立つ。葉は明るい緑色で、鳥の羽根のような柔らかい質感。秋は淡いオレンジ色〜レンガ色に紅葉し次第に色濃く褐色化し、側枝ごと落葉する。花期は2〜3月。雌雄同株。雄花は黄色、雌花は緑色を帯びる。果実は球果。楕円形のセコイアボックリが2個ずつ長い柄でぶら下がる。茶色に熟してくると果実に割れ目ができ、隙間から翼つき種子がこぼれ落ちる。翌春まで枝にしがみついて少しずつ種子を落とす。 6万5千年ほど前の新世代初期から湿地林を作っていたというが、気候変動に合わせて分布域を移動できなかったために絶滅した。1939年に古生物学者の三木茂博士が日本国内の化石層から針葉樹の化石を発見し、セコイアに似るが異なることからメタセコイアという学名をつけた。メタは『高次元』『次のもの』を意味する。当時は絶滅種とされていたが、1946年に中国湖北省の祠で神木とされていた樹木がメタセコイアだったことが分かり注目された。その後、カリフォルニア大学のチェイニー博士が種から発芽させ、1949(昭和24)年に天皇陛下に苗木が献上され吹上御所に植えられた。吹上御所で元気に育つメタセコイアの姿に戦後の復興を重ねた天皇によって『アケボノスギ』と命名された。その後、全国に配布され挿木繁殖で広がった。 出典『樹木の名前』『都会の木の花図鑑』『都会の木の実・草の実図鑑の』『日本大百科全書』
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伊呂波紅葉(イロハモミジ) ムクロジ科カエデ属の落葉高木。日本のカエデの仲間の代表種。野山に生えるほか、庭や公園にも植えられて園芸品種も多い。葉の縁に細かい重鋸歯が並ぶ。葉は小型で5~7、ときに9深裂する。拳状に裂けた葉には、風や雨の抵抗を受け流し、葉の表面に溜まる水はけをよくする効果がある。花期は4~5月。長い柄のある花序を垂らす。雌雄同株で同じ花序に雄花と両性花がつく。花弁と萼片は5枚で直径約5㎜。両性花はプロペラ状の翼を水平に広げた2個セットの翼果に育つ。種子は広卵形で縁は稜になり、翼には葉脈状の筋がある。 晩秋に晴れた日が何日も続いた後で急に冷え込むと紅葉は一気に進む。谷間は冷気がたまり、湿度が高く葉が新鮮に保たれるため特に紅葉の色も鮮やかになる。 この仲間をカエデとモミジ、両方の名で呼ぶ。 ・カエデは旧カエデ科(📝以前はカエデ科だったが新しいAPG分類体系ではムクロジ科になった)の樹木全体を指す言葉で、正式な植物の名前として学術的にも使われる用語。語源は、葉が蛙の手に似ていることから蛙手に由来し、現在は楓の字があてられる。 ・モミジは紅葉(こうよう)の意味で、紅葉する旧カエデ科以外の樹種にも使われる。語源は、古い時代に渡来したベニバナから紅を採り出す作業に『揉出(もみず)』がある。揉出とは、ベニバナの花びらをよく揉むことである。イロハモミジの葉が秋に紅葉するのを、ベニバナの揉出になぞらえた。『もみず』は動詞なので名詞の『もみじ』に変化した。モミジの代名詞存在の本種の葉は拳状に5~9裂するが主に7裂で、7裂した葉の数がイロハニホヘトと合致することからイロハモミジの名が付いた。また、モミジの名所、京都西北部の高雄山にちなんでタカオモミジ、タカオカエデとも呼ばれる。 出典『里山の植物 ハンドブック』『里山の花木 ハンドブック』『樹木の名前』
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犬柘植(イヌツゲ) モチノキ属モチノキの常緑小高木。低地〜山地の林にふつうに生える。耐陰性があり剪定にも耐えるので庭木や生け垣、トピアリーにされる。葉が小さくて節間が短いぶん、芽を摘まれても新しく芽吹いて再生する能力に優れ、枝や葉の向きが雑然としている性質も刈り込みに適する。葉は互生し鋸歯がある。花期は6~7月。雌雄異株。花は黄白色で、雄花は葉腋に数個つき、雌花は1個つく。果実は核果。球形で秋に黒く熟す。径約6㎜で潰すと黒い果汁が出る。核は三角状楕円形で丸みがあり、数本の縦の筋がある。核果に核は2〜3個入る。葉がより丸く、反り返るマメツゲや、新芽が黄金色になるキンメツゲなどの園芸品種もある。 よく似たツゲ科のツゲは材として緻密で均質なので細かな彫刻に適している。それで櫛、印鑑、将棋駒などの加工に使われていた。一方本種はツゲに似ているが彫刻などに適さない。庭木や盆栽になるか、鳥もちがとれるくらいで役に立たないので『異な』の意味の『犬』がついた。ツゲの名前の由来は、葉が層をなして密に、次々につくさまによって『次ぐ』から、あるいは、ツヨキメギ(強木目木)の意味など諸説ある。 よく似たツゲとの違いは次の通り。 イヌツゲ ・葉は互生し楕円形で微鋸歯がある ・雌雄異株 ・果実は球形で黒く熟す ツゲ ・葉は対生し倒卵形で全縁 ・雌雄同株で数個の雄花の中に1個の雌花 ・果実は倒卵形で緑褐色に熟す 出典『草木の種子と果実』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『里山の花木 ハンドブック』『樹木の名前』『由来がわかる 木の名前』『樹木 見分けのポイント図鑑』
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野茨(ノイバラ) バラ科バラ属の落葉低木。身近な山野の日当たりの良い場所に生える。枝には鋭い刺が下向きに付いていて、動物の摂食を防ぐと同時に、他物に寄りかかりよじ登る武器としても機能する。刺は樹皮が変化したもので強く押すと取れる。葉は卵形の小葉が3〜4対つく羽状複葉で、葉軸の根元にくし状に裂けた托葉があるのが特徴。花期は5〜6月。白色〜淡紅色の香りの良い5弁花を円錐状につける。果実に見えるのは花托が肥大し液果状になった偽果。卵円形の壺状で秋に赤く熟して枝に残る。りんごのような味で食べられる。酸っぱくて渋いが、霜に当たると少しだけ甘くなる。果実は痩果で偽果の中に5〜12個入る。 病気に強く園芸品種のバラの台木に使われる。防犯用に生け垣にされたり、花は香水の原料にもされる。果実は漢方で営実といい利尿剤などの薬として使われる。 イバラは元来、刺のある低木の総称。野は野生を意味する。ノイバラは『万葉集』には『うまら』の名で登場しており、それが『マラ』となり、やがて訛って『バラ』になったといわれる。 学名のマルチフロラは、房咲きになるという意味。栽培バラの育種にあたって、ノイバラのこの房咲きの性質が導入された結果、『フロリバンダ』と呼ぶ房咲きの系統の品種群が誕生し、さらなる交配により『グランディフロラ』の品種群も生まれた。 種形容語 multifloraは、ラテン語で『花が多い』を意味する。サクラバラは中国で見出された紅花半八重咲きで、一株に七色の花が咲くことから、中国では『七姉妹』とされる。 属名Rosaは、バラを意味する古代ラテン語に由来し、その語源は赤色を意味するケルト語 rhodまたは rhoddであるとされる。 出典『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『草木の種子と果実』『里山の花木 ハンドブック』『ボタニカルアートで楽しむ花の博物図鑑』
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山査子(サンザシ) バラ科サンザシ属の落葉低木。中国原産で、江戸時代中期の1734年に薬用植物として渡来した。最初は小石川植物園と駒場薬園に植えられた。その後、鑑賞用に鉢植えにされたり庭に植えられるようになった。野生はない。葉は互生した倒卵形。花期は4~5月。棘のある枝先に白い5弁花をつける。秋に赤または黄色に熟す果実をつける。果実はナシ状果の偽果で1.5〜2㎝の扁球体。果実は収穫後3〜4日で肉質が軟化し芳香が出る。生食もできるが、蜜煮、シロップ漬けなとが美味。中国では果実を砂糖漬けや蜜漬けにし、消化促進のため食後に食べられていた。 ヨーロッパ原産で紅色の八重咲きの花をたくさん咲かせるセイヨウサンザシの品種アカバナヤエサンザシや、直径2.5㎝の大きな果実をつけるオオミサンザシなども庭木や鉢植えにされる。 中国の生薬名で実を意味する『山樝子』を音読みにしたものがサンザシ。山査子の『査』は元は『樝』の字で、クサボケ(シドミ)やコボケを指す。サンザシとクサボケの実は味が似るという。山査子や五味子(ゴミシ)といった『子』のつく名称の中には、本来は実を指していたが、植物そのものの名称としても用いられるようになったものもある。17世紀初めに編纂された『日葡辞書』にもサンザシの記載があることから、日本では渡来する前から薬として知られていたと考えられる。 出典『樹木の事典 600種』『薬草の呟き』『食材図典』『生薬単』『樹木の名前』『由来がわかる 木の名前』
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ピラカンサ バラ科トキワサンザシ属の常緑低木。ピラカンサはトキワサンザシの仲間の総称で、日本では主にトキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシ(別名 カザンデマリ)、タチバナモドキの3種類がピラカンサと呼ばれている。雑種も多く、識別するのが難しいケースもある。いずれも一年中細い枝に艶やかな濃緑色の小さな葉をつける。花期は5〜6月。木に雪が降り積もったように白い花が枝を埋める。秋から冬にかけて枝がたわむほど果実が実る。果実は偏球形の偽果(ナシ状果)。美味しそうに見えるが毒があり、まとめて食べれば鳥も毒にあたる。3種類とも耐寒性、耐暑性に優れ剪定にも耐える。 名前は属名の音読み。属名はpyro(炎)+acantha(刺)の合成語。果実の熟した鮮やかな果色を炎にたとえ、枝に刺があることを表す。 3種類の違いは次の通り。 常磐山査子(トキワサンザシ) ・西アジア原産で明治時代中期に渡来した ・赤い果実は扁平で小さめ ・葉は靴べら形 ヒマラヤ常磐山査子(別名 花山手鞠カザンデマリ) ・ヒマラヤ原産 ・赤い果実は3種類の中で最も大きい ・葉は細長い 橘擬(タチバナモドキ) ・中国原産 ・果実は黄橙色 ・果実の色と形がミカン科のタチバナに似るのが名の由来 出典『樹木の事典600種』『葉っぱで見わけ五感で楽しむ樹木図鑑』『樹木 見分けのポイント図鑑』『草木の種子と果実』
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信濃柿(シナノガキ) カキノキ科カキノキ属の落葉高木。中国原産。古く中国から渡来した。昔は柿渋を採る用途で人里周辺によく植えられた。長野県をはじめ各地で栽培され、流失したものが山地などに自生する。葉は互生。葉裏は粉白色で、ふつう無毛。葉柄は1〜3㎝。花期は6月。雌雄異株で、雌花はサーモンピンクで少数咲き、雄花は赤みが強く多数咲き。果実は液果。径1〜2㎝で、秋に黄色くなっても未熟で渋く、冬に霜にあたるとぶどう色に染まり甘く熟れて食べられる。よく似た在来種のリュウキュウマメガキも暖地に自生し、昔は柿渋の原料とされた。 シナノガキは主に柿渋を採ることを目的に栽培されてきた。木工品の盛んな『信濃』は柿渋の産地だったことからシナノガキの名がついた。小柿(コガキ)や豆柿(マメガキ)、ブドウガキの別名もある。 里山には沢山の柿が植えられている。昔は食べるためだけではなく、柿渋を採るためにも柿は身近に植えられた。実の小さなマメガキや、西日本に自生するリュウキュウマメガキの実も同じ用途に使われた。柿の渋はタンニン物質である。未熟な柿を食べると渋み、つまり舌がしびれて麻痺するような感覚を味わう。タンニンは大量に摂ると体に有害に働く。たんぱく質を変性させる作用があるので、舌や食道に直接作用するだけでなく、同時に食べたものに含まれているたんぱく質を変性させて消化しにくくしてしまうため、食事をとっても栄養にならず、やせ細ってしまうことになる。植物がつくりだした動物への対抗手段なのである。柿の渋は、人々の生活には欠かせないものだった。カキやマメガキの未熟な実を臼でつくと、どろどろの液体になる。これを発酵・熟成させたのが柿渋である。防水効果が高く防腐効果もある優秀な塗料であり、昔は木造舟や漁網や和傘をこれで防水し、補強剤としてうちわや家具にも塗った。たんぱく質を変性させる作用を利用して、獣皮の皮なめしにも使われた。柿は用途の広い木だったのだ。 出典『里山の花木 ハンドブック』『秋の樹木図鑑』『樹木の名前』
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