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サンパチェンスの育て方|挿し木の注意点や、切り戻し・冬越し方法まで徹底解説

サンパチェンスは真夏の暑さにも耐え、初夏から秋まで休まずに鮮やかな花を咲かせてくれる品種です。初心者でも育てやすいため、真夏のガーデンを鮮やかに彩り、目を楽しませてくれます。

この記事ではサンパチェンスの「育て方・切り戻し・冬越し」まで、初心者でも実践できるポイントをまとめて紹介します。

サンパチェンスとは?

サンパチェンスは、インパチェンスの仲間を元にサカタのタネが改良した園芸品種で、暑さにとても強く、春から秋まで休まずに色鮮やかな花を咲かせるのが特徴の品種です。

気温が高いほど株がよく育ち、真夏の庭を華やかに彩ってくれるのが持ち味で、生長が早く丈夫なので初心者でも育てやすい花です。

サンパチェンスとインパチェンスの違い

サンパチェンスは「インパチェンス」と「ニューギニアインパチェンス」とよく似た姿をしていますが、性質には違いがあります。

サンパチェンスはインパチェンスよりも株のボリュームがひとまわり大きく、品種改良により真夏の直射日光や高温にも強いのが特徴です。また、サンパチェンスは種をつけないため、基本的に苗のみで流通しています。

一方、インパチェンスは暑さや強い日差し、多湿の環境には弱いため、日陰や反日陰で育てるのに適しています。

サンパチェンスを育てる場所

サンパチェンスは、屋外の日当たりの良い場所、または半日陰を好みます。寒さに弱いため、日当たりの悪い場所に置くと花が咲きにくくなるので注意しましょう。

なお、冬の屋外管理は難しく、最低気温が10℃を下回る地域ではほぼ枯れてしまいます。冬越しを考える場合は鉢上げして屋内に取り込みましょう。

サンパチェンスの水やり

花壇・地植えの場合

地植えや花壇でサンパチェンスを育てる場合は、植え付け後2週間は、土の表面が乾いてきたら水やりをしましょう。その後は自然の降雨だけでも育ちますが、日照りが続いて萎れてくる場合は、朝夕の涼しい時間帯に水やりをします。

サンパチェンスは耐暑性に優れていますが、葉からの水分が蒸発しやすく、夏場は日中にしおれてしまうことがあります。そんな時は半日陰に移動させて、日中でもたっぷりと水やりをし、葉の表裏にも直接水をかけてあげてください。

プランター・鉢植えの場合

プランターや鉢植えでサンパチェンスを育てる場合は、土の表面が乾いたら、鉢底からあふれるくらい水やりをすることが基本です。過湿に弱いため、水をやりすぎないように注意しましょう。

サンパチェンスの土づくり

サンパチェンスには、水持ち、水はけの良い土を使います。長い間花を咲かせるので、栄養のある用土を作ることが大切です。用土に腐葉土か完熟たい肥を混ぜ込んで水はけの良い環境を作ってください。

サンパチェンスの肥料・追肥

サンパチェンスの追肥は、1か月に1回くらいを目安に行います。草花用の緩効性肥料を、株元から少し離したところに、土の上においてあげましょう。あわせて植え付けから2週間たったら、1週間〜10日に1回くらいのペースで、水やりのかわりに液体肥料をうすめて与えるのもおすすめです。

追肥の量は、株の様子を見ながら調整します。葉の色が薄くなったり、花つきが悪くなってきたら、少しずつ肥料をふやしていきます。はじめは控えめに与え、株が元気に育ってきたら、徐々に回数や量をふやしましょう。使う肥料は、ゆっくり効く緩効性肥料がおすすめです。すぐ効くタイプの肥料は、根を傷めてしまうことがあるので、できるだけ避けてください。

サンパチェンスの植え付け

サンパチェンスは過湿に弱いため、植え付けのときは土が過湿にならないようにすることが一番のポイントです。

花壇・地植えへの植え方

花壇や地植えに植え付ける場合、植え付ける場所は日なた〜半日陰の場所で、水持ちと水はけがよく、風通しの良い場所が適しています。株間は60cm程度で植え付けましょう。

鉢植えの植え方

鉢植えに植え付ける場合は、最初は5〜6号鉢に一株ずつ植え付けましょう。株が大きくなるにつれて鉢のサイズを上げていくと、失敗が少なく、大きく育ちやすくなります。

サンパチェンスの植え替え

サンパチェンスを植え替える場合、植え付けから1〜2ヶ月程度経ち、株が鉢を覆うくらい大きく育ってきた頃を目安に10号〜12号鉢に植え替えするのがおすすめです。

サンパチェンスは挿し木は禁止されている

サンパチェンスはPVP登録品種のため、挿し木や挿し芽、種まきなどで増やすことは禁止されています。法人だけはではなく、個人でも禁止されているので注意しましょう。

PVP品種登録とは、種苗法の登録品種ということです。この表記のある種苗を、育成者の許諾なく繁殖、譲渡する行為は、刑事罰の対象となる場合があります。増やしたい場合は、毎回苗を購入してくださいね。

サンパチェンスの切り戻し・お手入れ

切り戻し方法

サンパチェンスの茎が伸びすぎてバランスが悪くなった時には、枝先から1/2〜1/2を目安に切り戻します。切り戻し後は葉が少なくなるため、水の蒸散が少なくなります。切り戻した直後にはたっぷりと水をやりますが、その後しばらくの間は過湿を防ぐために、水をやりすぎないように注意しましょう。

花がら摘み・蕾摘み

サンパチェンスの株がある程度大きく育ってくると、株姿が乱れたり、花つきが悪くなってくることがあります。そんな時は、花がら摘みと蕾摘みをすることで再び見事な花を咲かせることができます。

花がらを取るときは、花首を横に倒すと簡単に取ることができます。蕾の咲く茎の先端は大切な部位なので、傷つけないように注意しましょう。

花と蕾を全て摘み終えたら、薄めた液体肥料を水代わりに与えます。1週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えましょう。早い場合は、蕾摘み後、2週間くらいで花が咲き始め、1ヶ月ほど経つと再び見事な花を楽しむことができます。

サンパチェンスは冬越し方法

サンパチェンスは多年草の性質を持ちますが、日本の寒さでは越冬させることが難しいため一年草扱いとされます。最低気温が10度を下回ることが多い春の時期は、鉢植えの場合では夜間は室内に取り込むのが良いでしょう。

地植えの場合は、マルチやポットキャップを利用して防寒対策をするのが良いでしょう。また、水をやる時は、根を冷やさないように「くみ置きの水を使う」など水温に気をつけましょう。

サンパチェンスがかかりやすい病気・害虫

サンパチェンスは、アブラムシ、ハダニやホコリダニに注意が必要です。風通しの良さと日当たりの良さを調整することが大切です。薬をかける場合は咲いている花を摘んで、葉の裏まで満遍なく薬がかかるようにすると効果的です。

サンパチェンスの花の色を寄せ植えで楽しもう

鮮やかな赤、ジューシーなオレンジ、優しいピンク、白、ラベンダーカラー、濃いパープルなど、サンパチェンスには多くの種類があります。葉に斑が入る斑入りの品種もあり、黄色の斑が入る鮮やかな葉はトロピカルな印象です。

同色系で寄せ植えると、真夏にぴったりの鮮やかな寄せ植えが気分を明るくしてくれますよ。暑さに強く、育てやすいサンパチェンスをぜひ楽しんでくださいね。

※トップ画像はPhoto by KKENさん@GreenSnap

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