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イヌホオズキは、野原や庭、道端などによく生える雑草のような植物で、夏から秋にかけて白い花と黒い実をつけます。ナスの仲間(ナス科ナス属)ですが、私たちがよく食べる野菜のナスとは性質が大きく異なります。
このページでは、イヌホオズキの特徴や毒性、食べられるかどうか、花言葉・誕生花について解説します。
イヌホオズキはナスやホオズキに似た姿をしていますが、食用や観賞用として栽培されることはほとんどなく、なんの役にも立たないことから「バカナス」と呼ばれることもあります。
イヌホオズキの草丈は30〜90cmほどで、7月から10月になると、ナス科らしい星型の小さな白い花を咲かせます。花は下向きに開花しますが、花びらが反り返り、中央に黄色い雄しべが直立するのが特徴です。花が終わると、小さな黒い実をつけます。
茎には毛が生えることが多いですが、無毛のものもあり、個体差があります。葉は卵型で細かな毛で覆われているのが特徴です。
イヌホオズキは全草にソラニンという毒を含んでいるため、食べることはできません。
ソラニンとは、ジャガイモの芽や緑色になった部分にたくさん含まれている成分で、加熱しても毒が分解されにくい天然の有毒成分です。過剰に摂取しすぎると、下痢・嘔吐などのおそれがあるので、子どもやペットが口にしないように注意してください。
一方で、イヌホオズキは加工して生薬に利用されることもあります。生薬として利用される際は、利尿・解熱などの効能があるとされていますが、家庭での加工は危険です。
イヌホオズキはアスファルトの隙間でも育つほど丈夫です。生命力がとても強く、ひとつの株からたくさんの種子をつくるため、放っておくとどんどん増えてしまいます。増やしたくない場合は根から抜いて処分しましょう
イヌホオズキの花言葉は「真実」「嘘つき」です。
素朴な白い花を咲かせるのに、黒い実がなることから「真実」、食べられそうな見た目に反して有毒で食べることができないため「嘘つき」という花言葉になったと考えられます。
イヌホオズキの誕生花は、「7月12日」「7月17日」とされています。
イヌホオズキは「バカナス」と呼ばれ、雑草として片づけられてしまうことも多い植物ですが、よく見ると白い花は控えめでかわいらしく、黒く熟した実もアクセントになる存在です。
毒性があるため食べることはできませんが、庭や道端で見かけたときは、花や実の色や形を観賞して楽しんでみてください。切り取った枝を花瓶に挿したり、野草のアレンジメントに加えると、さりげない野の雰囲気を演出できます。

GreenSnap編集部