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夕顔はインド・北アフリカを原産とする、ウリ科ユウガオ属の野菜です。各地の郷土料理に使われることも多く、親しまれています。古くは平安時代の源氏物語や枕草子にも登場することから、日本人ゆかりの野菜といえるでしょう。
今回はそんな夕顔の育て方についてご紹介します。
夕顔の生育期にはたくさんの水が必要です。しかし土を常に湿らせていると、細々としたつるばかり生えてしまう事態に陥ってしまいます。プランターで夕顔を栽培する場合は、表土が乾いたらたっぷり水をあたえるようにしましょう。
一方、地植えで夕顔を育てる場合は極度に乾燥したときを除き、水やりは不要です。
植え付けの際、実の生長に欠かせないリン酸を多く含む野菜用肥料を元肥として施します。そのあと実がピンポン球くらいの大きさになった段階で再度同じ肥料をあたえてください。
夕顔の苗植えも、種まきと同じく4〜5月に行ってください。
プランターや鉢植え栽培で苗を植える場合、深さ30cm以上ある10合鉢に1株か、プランターには2株を植え付けます。つるを伸ばして生長する性質上、支柱やネットを設置して、つるを誘引できるように備えましょう。
地植え栽培で苗を植える場合、幅1m・高さ10cmの畝をつくり、株の間隔が70〜80cmになるように植え付けます。気温が低く、生育適温に届かないときは、黒いビニールシートで株元を覆って保温するとよいです。
夕顔は種まきと挿し木で増やせます。4〜5月が挿し木の適期です。
本葉が5〜6枚になったら、太いつるを5〜6節残して先端部分を摘み取ってください。こうすることで、葉の付け根から新しいつるが生えてきます。新しく生えたつるは、生育のよいものを3〜4本残し、他は摘み取りましょう。
実がなったのを確認するまでは、その3〜4本以外は摘み取り続けるようにしてください。
夕顔の着果率は10%未満ととても低くなっています。開花期の7〜9月になったら、雄花の花粉のついた部分を雌花の柱頭にこすりつける「花合せ」をしてください。普通に栽培するよりも多くの実を収穫できますよ。
夕顔の実はかなり日持ちすることで知られています。実を切ったりしていない場合は、冷暗所に置いて2週間ほど保存できます。切ってしまったものでも、冷蔵庫で保存すれば1週間ほど保存可能です。
夕顔は豊富な食物繊維を含んでいる野菜です。腸内環境を整えたり、コレステロールあや老廃物の排出を促す効果があります。動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病にも有効なので、積極的に摂取したいところです。
夕顔は病害虫への耐性が高いものの、アブラムシが発生することもあります。数が少ないようであれば牛乳スプレーなどで十分ですが、数が多い場合は野菜用殺虫剤を散布しましょう。
夕顔の花言葉は、「はかない恋」「夜の思い出」「魅惑の人」「罪」です。夕方から日が沈むまでのわずかな間でしか目にできない夕顔の儚さが感じられます。
GreenSnap編集部