長くガーデニングをされてる方の庭に、きっと有ると思う放置蘭。
今回は10〜15年放置された、シンビジウムの植え替え作業をまとめます。
植え替え前の姿
この株は恐らく、35年以上前から有る個体です
品種は多分キンリョウヘン(近年開花して無いので不明確)
私が引き継いで10年、一度も植え替えて無い個体です
引き継ぎ当初、既に鉢からハミ出しボーボーで盛況でした、そこから10年放置され、バルブも減り、待った無しの状況になってしまったので、この数年は少しずつ蘭郡の植え替えを始めてます。
兎に角、作業しないとならない事に忙殺され、全てが間に合いません😭
根鉢の状態
鉢を外した写真です
(下側は撮影前に少しくずしてしまいました)
写真の上部を見ると、バルブの進行方向は右から左へ伸びてます。
古いバルブが有った右側は消滅してます。
反対側の写真
中央部分は新たなバルブの行き場が有りません、右側は鉢の縁をバルブが越えてます。
根鉢の中心は痛んだ根が主で、指で崩すとホロホロになってます。
バルブの進行方向とは?
植え替えの際に、邪魔で外した小株で説明します
この株は左から右へ、新たなバルブを出しながら成長してます
一番左の古いバルブは生きてますが、役目を終えつつ有ります。
常に右側に新芽を出し、右側へ成長して行きます
通常は、複数発生した新芽を1本のこして芽かきをしますが、取らずに残せばバルブ数は増えて行きます。
(バルブを増やすと、栄養が分散し花数が減ったりするので、適切な数を残します)
これらを踏まえて、進行方向側へスペースを保てる様に、株の位置や方向を考えながら植え替えを行います。
株分け作業
軽く根を解き、株元を綺麗にしました
写真では分かり難いですが、株全体の高さのバラ付きや進行方向を考えると、株分けしないと綺麗に仕上がらない感じがします。
写真の中央で分けるのが良さそうです。
バルブの繋ぎ目を探し、剪定鋏で分割しました。
最初に上部を鋏で分割し、根は優しく揺すれば解れて来ます、なるべく根を痛めない様に優しく作業します。
分割し、根の整理を終えた写真
今回は根を強めにカットして有ります。
植え付け準備
根洗いをして根の最終調整をします
洗うと取るべき根がハッキリと分かるので、作業が楽に成ります。
ただ、洗い過ぎは非常に良く無いので軽く洗う様にして下さい。
仕上げが終了したら乾かします。
株の大きさに合った鉢と用土を用意
写真の株は、左右の高さが違い過ぎるので、撮影後に更に株分けしました。
植え付け
植え付けの時、写真の様に葉を軽く縛って作業すると、邪魔にならずスムーズに用土を投入出来ます。
今回は、鉢の高さが少し足りなかったので、優しく捻り、高さを調整しました。
根の間にしっかりと用土が入る様に、鉢を揺すったりコンコン叩いたりしながら、丁寧に用土を入れて行きます。
根解きしてるので、突き棒は使いません。
今回は根を解いているので、途中に株本体を優しく揺すり、根に用土を密着させました。
植え替え終了
今回は最終的に3鉢に分ける事になりました。
予定していた作業では無く、通りがかりに目に付いたのが切っ掛けで行った作業。
準備不足で株に合った鉢を用意出来ず、有り物の鉢を使い回す羽目になり、3鉢全てベストなサイズより大きな鉢を使ってます。
遅くても3年後には開花する筈、気長に待ちたいと思います。
順調な時はひたすらサイズアップして行く植物達、何時でもサイズダウン出来る様に、古鉢は捨てないで持っておいた方が良いかも?です。