難関と云われるオペルクリカリア・パキプスの発根管理の記録です。手探りではありますが、先人の方のありがたい発根管理を参考にして頑張ります。
12/11 ベアルート株をお迎え
某オークションで落札したオペルクリカリア・パキプスのベアルート株が届きました。タグが326だったので、サブローくんと命名したいと思います(まだ株の雌雄不明ですが笑)。発根管理頑張ります!
水の吸い上げを良くするためにベンレート水和剤約4000倍希釈水の入ったバケツの中で主根を水切りしました。断面に腐りは入っていないようで一安心。
ベンレート水和剤2000倍とオキシベロン40倍となるように希釈した水溶液中に主根を浸し24時間静置しました。浸している間はヒートマットで水溶液を加温。
浸漬開始(写真左)
→12時間経過
溶液に色が付き始めました。
→24時間経過(写真右)
溶液が赤っぽく濁りました。原因としては、根から樹液が流れ込んだことが考えられます。樹液を出した分、水溶液を吸ってくれているといいのですが…。
12/12 発根管理1日目
水溶液に浸かっていた主根を取り出し、主根部分だけサーキュレーターで1時間乾燥させました。幹の部分は霧吹きでこまめに加湿します。根腐れが怖いので、根はなるべく乾いていてもらいたいです…。写真は乾燥後の主根の様子です。
ベンレート水和剤とルートンを約1:1で混ぜ合わせた粉を刷毛で主根周辺にまぶしました。殺菌と発根管理が同時に出来るなら願ったり叶ったりです。やり過ぎも良くないとのことなので、粉が厚くなりすぎないように心がけました。毎回のことですが、たくさん塗りたくなってしまって困ります…。
土に挿し込み、発根管理スタートです。
土は観葉植物用の培養土(刀川平和農園)の微塵を除去後にベンレート水和剤2000倍希釈水溶液に浸して殺菌し、サーキュレーターで完全に乾燥させたものを使用しました。
鉢は通気性が良く、土の量がなるべく少なくなるように、側面に穴が空いている蘭鉢を使用しています。蘭鉢の周囲はヒートマット(40℃設定)で覆い、鉢内を35℃程に保ちます(地中温度計で管理)。
加湿のために加湿器を隣に設置しました。パキプスの自生地(マダガスカル トゥリアラ)の夜で今の時期だと70~80%のため湿度は70%以上になるようにしています。
加温のために赤外線ヒーターを設置しました。爬虫類用のものですが、パキプス周囲の温度は十分に上がるので特に問題ないようです。ファンヒーターのように風が出ないので、乾燥させたくないパキプスには向いているかもしれません。
麻紐はパキプスの幹の張りの目安として掛けてあります。どうか萎みませんように。
根腐れが懸念されるので、灌水は2日後に行う予定です。
12/13 発根管理2日目
Helios Green LED HG24を設置しました。ペンダント式を採用し、幹からライトまでの距離は65 cmとなるように調整しました。レンズは、高い照度を必要としないこと、枝ぶりが横方向にも広がることを考慮して広角レンズに変更しました(レンズ変更に少し苦戦しました…)。
最初から一部の枝は芽吹いていたのですが、一部新しく芽吹いたようにも見受けられます…。生長してくれるといいのですが…。
12/14 発根管理3日目
幹を伝うようにメネデールの100希釈水溶液を灌水しました。写真は灌水直後の写真です。次の灌水のタイミングはサスティーの色(青色が薄くなったとき)と重量で判断する予定です。
重量の計測結果は以下の通りでした。
灌水前:1092.4 g
灌水後:1185.8 g(+93.4 g)
地中の水分量が93.4 gだとわかったので、次の灌水はこの水分量が50%程度になったときに行いたいと思います。
12/15 発根管理4日目
灌水から1日経過しました。灌水前と比べて、幹肌の湿り気が強まったように見受けられます(写真)。また、株が水を吸って膨潤したためか、麻紐の張りが灌水前よりも少し強くなったようです。
重量の変化は以下の通りでした。
前日:1185.8 g
本日:1156.5 g(前日比 -29.3 g)
鉢内の水分量:68.6%
株からの水分の流出も含まれるとは思いますが、予想以上に鉢内の水分量の減る速度が早くて驚かされました。明日には50%を下回ると予想されるので、灌水を行いたいと思います。
12/16 発根管理5日目
恐れていた事態が発生しました。
枯れた枝を整理していたところ、幹の近くまで腐り(写真の黒変部分)が進んでいることが分かりました。直ちにベンレート水和剤をまぶして乾燥させた後、トップジンMペーストを塗り処置しました。しかしながら、枝から腐りが進むと発根はかなり厳しいとのこと。枝の処置を蔑ろにしていたことが悔やまれます…。