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あなたは「断崖の女王」という名前を訊いたことがありますか?サスペンスドラマで追い詰められた犯人のことではなく、これ、植物の名前です。銀色のビロードに、不思議な形をした花を咲かせる植物で、「コーデックス」のひとつとしても人気を呼んでいます。今回はそんな「断崖の女王」を掘り下げてみたいと思います。
ブラジルのパラナ州に自生するイワタバコ科の植物で、実際に切り立った崖などに自生しています。
一般的にイワタバコ科の植物は湿った場所を好みますが、断崖の女王は乾燥地でも生育が可能。
その理由として、葉がシワシワになっても再生するうえ、塊根とよばれる部分に水分を貯め、極度の乾燥から身を守っているのです。
また、ビロード状に毛の生えた葉っぱは、強い日差しから自らを守っているとも言われています。
断崖の女王に咲く花は、なかなか奇妙。細長い花がぶら下がるようにして生えてきます。
どうしてこのような形になったのかというと、ハチドリが花粉を媒介するから。
ちなみに「子犬の耳」という別名で売られていたりします。そういわれてみれば、花がイヤリングにも見えます(笑)。
冬になると葉が枯れ、塊根から抜け落ちます。塊根の部分が休眠期に入り、余分なエネルギーを消費させないための工夫です。
そのため、枯れ始めたら人為的に茎の部分を根元から切り落としてあげると、翌年の生長を促がすことができます。
水遣りに関しては、葉の出てくる春から秋は、土が白くなったら与えること。
秋から冬の時期には水遣りを控えると、枯らすリスクを減らせます。ただし、完全に断水するよりも、若干湿らせたほうが根を守ることができます。
置き場所は直射日光を避けた方が無難かも。
北側や東側、またはソフトな西日の当たる場所などが適しています。
葉が落ちたあとは、半日陰の場所で春を待ちましょう。
断崖の女王の流通はまだ一般的ではありません。けれど、簡単に育てられる植物なうえに、奇妙な外見から気になってしまう方もいるのではないでしょうか。
園芸店でみつけたら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
mokutaro(杢太郎)