電気代で植物を手に入れろ
文明の光で植物は育つのか?
"窓なんて飾りです。"
日照が確保できないけど植物は欲しい……そんな人向けに、シーリングライトやデスクライトなど、植物用じゃない「普通のLEDライトつけっぱなし」で生育できた植物を紹介する。
お金で光を買う記事である。
窓のある部屋を探すよりも電気代の方が安い。
また残念なことに、加温無しの冬に耐える、耐陰性と耐寒性両方を備えた草がまだ一つも見つけられていない。
この記事の植物の大半は15度以上管理であり、暖房代も金で買う必要がある。
だが待ってほしい、動物を飼育すると犬も猫も真夏と真冬の最中にはほっておけない。
植物もペットと思えば、冷暖房費そんなに大きなコストではないのではないか?人間も快適だし。(エアコンをぶん回しながら)
●注意点
「蛍光灯では育たない」
蛍光灯とLEDでは光の波長が大きく異なるのでおそらく同じ結果にならない。
ちなみに消費電力はLEDの方が格段に小さいので、もし蛍光灯をお使いの方がいたら、いますぐLEDに切り替えても、ランニングコストで元が取れる。
みんなも文明の光で植物を養おう。
アスパラガス・ナナス
●メリット
・乾燥に強い
・爆速で成長する
・ふわふわで癒し高価抜群
・頑強でモフりまくっても大丈夫
・新芽がミニアスパラガスなので愛らしい
●デメリット
・寒さに弱い(15度以上推奨)
・ 有 棘 化 す る
・根っこが異常に強い、陶器の鉢を内圧で破壊することも
・成長が早すぎる、半年に倍サイズに
アスパラガス・プルモーサス・ナナス(Asparagus setaceus)は、脊椎動物以外ではどんな生き物にも劣らないモフモフを備えた宇宙一優れたコンパニオンプランツである。[要出典]
最初は草本だが、成長するにつれツタ性になるという極めて変わった性質を持っていて、最も重大な問題はツタ性に移行するにつれ、トゲが生えるということだ。
トゲはかなり強いので、律儀に除去した方がいい。
また野菜のアスパラガスを生育している人はよく知っていると思うが、根っこが尋常じゃない強さ。
迂闊に薄い鉢に入れると内圧で破壊する。
しかしながら最大の良い点は、他に替えが効かない抜群の触り心地。
無脊椎動物以下の生き物で、これだけモフれる生き物は他にいない。
ペペロミア・イザベラ
●メリット
・よく伸びる
・別名「アロマぺぺ」、花はほのかに良い香り
・丸くて小さい葉っぱが愛らしく、成長すると多肉質に
・ツタ性でハンギングにも良い
●デメリット
・寒さに弱い(15度以上推奨)
・花が邪魔
とても可愛らしいペペロミア。
欠点という欠点が見当たらなく、強いて言えば花が床を汚すところ。
花がらがポトポト落ちるほか、結構な花粉を撒き散らす。
気になる人は花は取ってしまった方が良い。
それ以外は大変育てやすい。
ペペロミアは種類が多いので、他の品種もぜひ育ててみたい。
オキシカルジウム
●メリット
・ハート型のかわいい葉っぱ
・乾燥にやや強い
・生育が旺盛
●デメリット
・寒さに弱い(15度以上推奨)
画像のオキシカルジウムは「ライム」。
よく間違えられるがポトスとは別種で、こちらの方が葉っぱがペタっとしている。
両者比較すると、よりハート型っぽいのはオキシカルジウムの方。
手間のかからない子で、よほど水やりをすっぽかさなけれれば、電気つけっぱなしで育つ。
手間がかからなすぎてあまり書くことがない。
たまに新芽が鞘に引っかかって綺麗に開かないことがあるので、気になる人はたまにチェックすると良い。
シンゴニウム
画像はシンゴニウム・ネオン。
●メリット
・頑丈
・貴重な「ピンクの草」
・乾燥にやや強い
●デメリット
・寒さに弱い(15度以上推奨)
シンゴニウムは品種が多く、こちらはなんと「葉っぱがピンク色」。
こんもりしたシルエットと合わせてとにかくかわいい植物。
一体どうやって光合成しているのだろう?
何もわからないがとにかく元気。
手間がかからなすぎて書くことがない。
品種が大量にあるので、好きなシンゴニウムを選ぶ楽しさもある。
水切れしても土の表面が乾いた頃に水をあげれば元気になる。
アロカシア・バンビーノ
●メリット
・おしゃれ
●デメリット
・弱すぎる
・適正気温18-22度という狭さ
もう説明不要では?
奴はサトイモの仲間でも最弱。
優雅でオシャレな姿に反してとんでもなく手がかかる。
個人的にアジアンタムよりやばい。
弱い、これが全てである。
私の部屋で唯一病気をもらった植物である。
そして次にとんでもなく寒さに弱い。
18度切ると冬眠、15度切ると葉っぱが死に始める。
水を切らないと根腐れするが、水が切れても当然枯れる。
スライムとかヒマナッツ並の脆弱さ。
深窓の令嬢だと思って育てる必要がある。
カラテア・ルフィバルバ
写真は映えのために窓際で撮ったもの
●メリット
・しなやかなシルエット
・割と頑丈
・ベルベットのような触り心地
●デメリット
・寒さに弱い(15度以上推奨)
・カラテア円斑病に注意
葉っぱの両面に細かい毛が生えているというカラテア。
ベルベットのような触り心地でとても気持ちいい。
やや病気に弱い印象がある。
「カラテア円斑病」という細菌感染をすることがあり、葉っぱに円班が出たら突然変色したら即座に切り落とし殺菌剤をかけること。
迷っていると拡大する。
他の植物もそうではあるが、清潔な手で扱うべき。
野草などに触ったら必ず手を洗おう。
レックスベゴニア(小株、品種不明)
品種不明。
●メリット
・独特の美しい光沢
・エキゾチックな色味
・葉差しで増える
●デメリット
・暑さに弱い
・寒さに弱い
・根腐れに弱い
・独特のベゴニア臭
「LEDで育つ」というより「日光が苦手な草」だと思う。
そもそも日光遮断企画は、レックスベゴニアが夏の間接日光に3鉢落とされて始まった。
現在1鉢が生き残っており、こちらは順調。
水やりにやや癖があり、乾燥に強く湿気に弱い、多肉みたいな性質を持っている。
違いは、多肉より格段に暑さに弱く、30度超えると茹でられてしまうところ。
水切れの場合はしおしおでも復活するが、根腐れだとしない。
水をやって復活しない時は即座に鉢から出してみた方が良い。
その割にどこでもカルス形成するという、変わった無性生殖パワーを秘めている。
葉っぱの切れ端でも発根するので、増やすのが趣味の人は挑んでみると良い。
顔を近づけると独特のベゴニア臭がする。
臭いというより雑草臭い。
これ以下シダの仲間
プテリスのなかま
●育てたプテリス
プテリス・ロウェリー
プテリス・エバージェミエンシス
●メリット
・よく増える
・シダの仲間としては乾燥に強い
・ランダムな形状で楽しい
●デメリット
・寒さにやや弱い(10度以上推奨)
・あくまで「シダの中で」乾燥に強いわけであって、他の観葉植物(例えばサトイモ系やペペロミア系)と比較してそんなに強いわけではない
・シダの仲間なので胞子をほっておくと飛び散る
・実はよく見ると成長点があり、きもい
丈夫なシダの仲間。
花はつかないが葉っぱはどんどん増える。
頑丈でデメリットというデメリットがない。
あまり目立たないが実は他のシダのように成長点を持っていて、よく見るとグロテスクな形状をしているので、好みが分かれる。
根元を見なければ良いという説もある。
ネフロレピスの仲間
●育てたネフロレピス
ネフロレピス・マリサ
ネフロレピス・ダッフィー
●メリット
・繊細で美しい葉
・見た目ほどは乾燥に弱くなく、霧吹きで構ってやれるなら加湿する必要はない
・生育旺盛でかわいいゼンマイがたくさん見られる
●デメリット
・寒さに弱い
・乾燥にやや弱い
・触るとうんこ臭
他の観葉植物ほど乾燥には強くないが、逆にいうと構い倒しても大丈夫な草。
毎日霧吹きをかけたい人にオススメ。
乾燥に弱いと言っても、保温さえすれば湿度40%でも問題なく育っているので、冬場はエアコンの弱暖房をつけっぱなせば新芽が出る。
まさに電気代で育つ草と言える。
デメリットは……触ると臭いこと。
触らなくても顔を突っ込むと独特の匂いがするが、うっかり触ると手がウンコ臭くなる。特にマリサ。
水洗いで匂いは落ちるが、あまり触らないでおこう。
アジアンタムの仲間
●育てたアジアンタム
アジアンタム・ミクロフィラム
アジアンタム・フラグランス
アジアンタム・フリッツルーシー
アジアンタム・スノーフレーク
●メリット
・繊細で涼しげな葉
・不屈の根性
●デメリット
・寒さに非常に弱い(15度以上遵守)
・乾燥に非常に弱い
・根腐れしやすい
・そもそも飼育難易度が高く、再生前提の植物
なんといっても乾燥に弱い。
特にミクロフィラム。
かなりクセが強く、人間が構い倒す必要がある。
乾燥に弱いイメージを持っている人が多いと思うが、実は根腐れにも大変弱い。
一応コツを覚えればエアコン乾燥にも加湿なしで耐えることができるが、霧吹きは必須である。
自分のところでは湿度40%でも育っている。
コツは根元を執拗に湿らせること。
初めて育てる人は「再生栽培」がほぼ必須になるが、その間凄い勢いで葉っぱが枯れていくので、人間の根性が試される。
アスプレニウム・オサカ
我が家には1株しかいないが、おそらくアビスやクロコダイルファーンも育つと思われる。
●メリット
・放射状に広がる派
・着生植物なので板付可能
●デメリット
・乾燥に弱い
・衝突に弱い
・横に広がるのでちょっと邪魔
デメリットというデメリットがないシダ。
どこに水を集めているのかわかりやすい、漏斗状をしている。
中央の成長点が乾燥すると一気に弱るので、毎日存分に霧吹きをかけよう。
葉っぱが折れやすいので屋内では衝突注意。
特に新芽はうっかり触っただけでも折れる。
耐陰性のある植物を玄関にお迎えしたく、
シダ系、アロカシア…と思っていましたが再考します😅