数年前に小さな庭に植えた小さなエゴノキ、グングン生長して我が家のシンボルツリーになりました。注意深く観察すると、たった一本の木によってどれだけの生き物たちが養われているか、目を見張らされます😃さあ、一本のエゴノキを巡るツアーに出かけましょう🌳
これが我が家のエゴノキ、苗木を植えて3年、ずいぶん大きくなりました😊
明るい緑の芽が吹いてくると春の訪れです☺️
ツヤツヤした蕾が春の終わり頃伸びてきます。
初夏を告げる白い花、青空に爽やか✨
さっそくクマバチがやって来ました🐝
コアオハナムグリもこの花を好みます😍
花は速やかに散り、鈴のような実が下がる頃‥
実に似ていなくもない奇妙な膨らみを見つけました(。・_・?)ハテ?
ひとつもいでみました。産毛が生えていて、中は空洞みたいです。切ってみましょう🔪
翅のある黒い虫や、翅のない白い虫がいました。黒い方は2-3mm、白いのは1mmくらいです。アブラムシですね。エゴノネコアシアブラムシ(Ceratovacuna nekoashi
分類:昆虫綱・カメムシ目・アブラムシ科
食草:樹木のエゴノキ、イネ科雑草のアシボソ)でした🤓
エゴノキで越冬した受精卵が孵化し、無翅型の雌が生まれ、エゴノキの芽を吸汁します。その刺激で芽が変形し、枝先にバナナ房状のゴール(虫えい、虫こぶ)が形成され、この中で胎生単為生殖で増殖します。このゴールを猫の足に見立てて、エゴノネコアシといいます。
やがて有翅型が誕生し、7月になると虫瘤から飛び立ちアシボソに移動します。
アシボソでは、胎生単為生殖で無翅型の世代が繰り返されます。
秋になると有翅虫が羽化し、エゴノキへ戻り雌と雄の有性虫を産みます。
そして雌雄が結ばれ受精し産卵。この受精卵が越冬して翌春に孵化、再びこのサイクルを繰り返します。
右が有翅虫、左が無翅虫です。
エゴノネコアシにアリがやって来ています。アブラムシが甘露(アリの好む甘い物質)を出しているのでしょう。ボディガードへの報酬でしょう😎虫こぶで守られているとはいえ、有翅虫となって外界へ旅立つ時などは用心棒が欲しいのかもしれません😁
名前不詳のアブラムシにもアリがやって来ています。アリマキとはよく言ったものです。「アブラムシの排出する甘露をアリ類が好み、アブラムシを保護するところから、「アリの牧場」とみてアリマキと称された」(日本大百科全書)
アブラムシのいるところテントウムシあり、
こうやって植物→植物を糧とする虫→それらを糧とする虫→それらを糧とする生き物たち(カエルとか)‥と繋がっていくのでしょうね✨
夜、エゴノキで休んでいるガガンボ。ユスリカもよく見かけます。
それらを襲う肉食のアブ、マガリケムシヒキもやって来ました。
エゴノキのすぐそばには桃や桜や梅の街路樹があります。そこに美しいクサカゲロウがいました。
しばらく後、エゴの葉裏にゴミ?と思ったら動くじゃありませんか⁉︎ ゴミを背負って身を隠しながら獲物を狙うクサカゲロウの幼虫でした🤩これもアブラムシの天敵です。
7月上旬、葉裏に奇妙なものを見つけました。孵化したクサギカメムシの集団です🤩卵には御丁寧にフタが付いています😃
植物の汁を吸って成長します。
そばには1、2度脱皮したらしいクサギカメムシ幼虫が独りでいました。1齢幼虫はスクールを作り、少し大きくなると単独行動になるのでしょうね。
「白い馬が草を食む牧場みたいな翅🐴🐴」と妻が評したことで急に魅力的に見えてきたウメエダシャクもこの木でしばし憩います。
実は熟すと弾けます。ヤマガラが好んで食べるそうですが、来てくれないかな☺️
9月、台風接近に備えて徒長枝を剪定したら、ヒロヘリアオイラガのポップな幼虫がいました。毒針毛を持っていますから触りませんが、見るだけならウミウシのようで実に興味深いですね😃
こうして我が家の庭はいろいろな生き物たちが姿を見せる豊かな場所になってきました☺️
人間のちょっとした破壊行為が自然界を大きく変えてしまうことに心痛めている皆さん、1本の木を植えるだけでこんなにも自然は豊かになるのです。私たちのちょっとした心がけがどれほど大きな力になるか計り知れないことが分かると、私の心には勇気と希望が湧き上がってくるのです😃
自然てすごいです💕