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シンボルツリーや生垣などにも使われるキンメツゲ(金芽柘植)。美しい新芽と花は和風のイヌツゲと違い、洋風な雰囲気をただよわせます。暑さ寒さに強く、病気にもなりにくい樹木なので、初心者でも簡単に育てることができます。
今回はそんなキンメツゲの育て方を中心に、枯れる原因や増やし方、剪定方法などについてもご紹介します。
キンメツゲは、普通のツゲより葉の小さい、刈り込みに適した品種です。春の新芽は黄金に輝くことから、金芽ツゲと名付けられました。
葉も常につやがあって美しく輝いて見えるだけでなく、枝が密集していて目隠しになるため、生け垣などにも多く用いられています。
また、春になると黄色の花を咲かせます。その姿は小さくて可愛らしいのですが、よく見ないとわからないほど小さいのがデメリットでもあります。
キンメツゲは鉢植えでも地植えでも育てることができます。ただし、シンボルツリーや生け垣として植えることが多いため、地植えされることがほとんどです。
地植えで育てる場合は、樹高1〜2mにもなるため、広いスペースを確保しておきましょう。
鉢植えで育てる場合は、屋外なら風通しの良い場所が良いでしょう。
キンメツゲは日当たりの良い場所で育つと、葉が色鮮やかに育ってくれます。とはいえ、日陰で育てても美しさが圧倒的に劣るということはありません。
室内で鉢植えを育てる場合は、レースカーテン越しに日光が当たる場所がおすすめです。
キンメツゲは、妖艶なアルカリ性の用土を好みます。
地植えの場合は、庭土に土壌石灰を混ぜ、腐葉土もしくは堆肥と化成肥料を合わせた土をつくりましょう。
鉢植えの場合は、市販の「花用の培養土」もしくは「赤玉土2:腐葉土1」の配合土などで問題ありません。
苗気の植え付け時期は、4〜6月もしくは9〜10月頃が適期です。
幹が太くて葉につやがあるな駅を選び、植え付けましょう。植え付けた直後は、たっぷりと水やりをします。
地植えの場合は、よほど日照りにならない限り不要です。自然の雨で十分でしょう。ただし、真夏の猛暑時期に雨が降らなかった場合は、一日に一回程度水をあげてください。
鉢植えの場合は、土が乾いたら水やりします。
2月に株の周囲に穴を何箇所かつくって、寒肥として有機肥料を入れてあげましょう。
ただし、肥料が根に触れると肥料焼けを起こす可能性があるので注意してください。
キンメツゲは耐寒性があるため、屋外でも冬越しをすることは可能です。
寒冷地で地植えしている場合は、マルチングなどで防寒しておくとなおよいでしょう。
鉢植えの場合は、雪や雨が当たらないような軒下などに移動しておいてください。
地植えの場合は、植え替えは不要です。
鉢植えの場合のみ、2〜3年に1度植え替えをしましょう。植え替え時期は、4〜6月もしくは9〜10月頃が適期です。
キンメツゲはとても丈夫で、成長速度も早い方です。大きくしすぎたくない場合は、こまめに剪定してあげましょう。
剪定時期は3〜10月頃が適期です(ただし猛暑日は除く)。
キンメツゲは、伸びすぎた葉や枝を切り取って見た目を整える「刈り込み剪定」をおこないます。
春頃に剪定する場合は、その後も成長期がつづくので思いきり枝を切り戻しても大丈夫です。秋頃に剪定する場合は、その後の成長は鈍化するため、混み合った枝や根元から生えるひこばえを切り落とす程度にしておきましょう。
キンメツゲはとても丈夫な樹木ですが、育てている庭土の性質によっては、まれに枯れてしまうことがあります。
キンメツゲは前述の通りアルカリ性の土を好みますが、日本の庭土はほとんどが酸性に寄ったものです。つまり、植え付け前の用土づくりが重要となります。
また、猛暑日などに剪定をするのも、枝を傷めてしまい枯れる原因となるので避けましょう。
キンメツゲは正しい育て方をすればどんどんと大きく育っていきます。そのため、植え替えのついでに株分けをすると、初心者でもかんたんに株を増やすことができます。
株分け時期は、植え替え同様に春の4〜6月または秋の9〜10月頃が適期です。
また、キンメツゲは10月頃になると真黒い実をつけます。この実の種子を使って株を増やすことができます。
キンメツゲの栽培は気をつけることも少なく、日に当てて育てると黄金に輝く新芽で庭を美しく彩ってくれます。
そのため万人に育てやすい品種なので、育ててみてはいかがでしょうか。
※トップ画像はPhoto by ゴエンさん@GreenSnap
GreenSnap編集部