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ジャボチカバは、ブラジル南部原産のユニークなフルーツの木です。一般的な果樹は、枝先に花を咲かせて実が成るものが多いですが、ジャボチカバは枝先ではなく幹や太い枝に、直接白い花を咲かせて、巨峰などのブドウによく似た実を付けます。
ジャボチカバは、高さが2メートルから3メートルくらいになる常緑中高木ですが、鉢植えで育てることも可能です。ここでは、そんなジャボチカバの育て方についてご紹介したいと思います。
ジャボチカバは基本的には、熱帯・亜熱帯エリアでの栽培が適していますが、日本でも関東から南の地域であれば庭植えも可能です。
とはいえ、霜がつくと枯れてしまいますので、霜がつくような場所では鉢植えにし、気温が10℃以下になるようなら室内に置きます。最低気温が13℃を超える日が数日間続くなら、外に出しても大丈夫でしょう。
ジャボチカバは乾燥が苦手なので、土が乾いたらたっぷりと水やりをします。鉢底から水が流れ出るくらい与えてOKです。
夏の時期は、晴れた日が続くとすぐに乾燥してしまうため毎日水やりをしますが、冬の時期は水やりをしすぎないようにしましょう。
ジャボチカバは、3月と11月頃に、有機質肥料またはリン酸・カリが多めの化成肥料を控えめに施します。ただし、化成肥料は肥料焼けしやすいので注意しましょう。
ジャボチカバは、水はけが良いかつ水持ちも良い酸性の土を好みます。赤玉土小粒7:腐葉土3などの用土が適していて、市販の園芸用培養土でも大丈夫です。
ジャボチカバを育てるときは、それほど病害虫の心配はいらないでしょう。ただし、風通しが悪いと、まれにアブラムシやカイガラムシが発生しますので、見つけたら薬剤を散布して駆除してください。
アブラムシはテープに貼り付けて取ることもできますし、カイガラムシは、歯ブラシなどでこすり落とすなどして駆除することもできます。
ジャボチカバの生育スピードはかなりゆっくりですので、花が付くまでにかなりの年月を要します。早く実が成ってほしいのであれば、なるべく年数の経った接ぎ木苗を植え付けた方がいいでしょう。
ジャボチカバの植え付け時期は、3月から4月頃です。はじめは7号程度の小さな鉢に植え付けることも可能です。
ただし、ジャボチカバが育つにつれて根詰まりしてきますので、生長が遅れないよう、1年から2年に1回は、ひと回り大きい鉢に植え替えをします。最終的には10号くらいの鉢植えになるようにしましょう。
ジャボチカバは、気温が15℃から30℃くらいあれば、年に何回か実を収穫することができます。
ジャボチカバの増やし方は、「挿し木」または「種まき」といった方法です。
ジャボチカバの挿し木に適している時期は4月から9月です。
枝を10センチ弱の長さに切って、バーミキュライトなどの挿し木用の土に挿します。なかなか根が出ないので、気長に育てましょう。
ジャボチカバの実から種を採り、種まきで増やす方法もあります。
比較的発芽率は良いのですが、ジャボチカバの生育スピードはとてもゆっくりなため、実になるまでに6年以上はかかるのでご注意ください。
ジャボチカバは幹や太い枝に直接花や実ができ、細い枝には花も咲かなければ実も成らないため、混み合っている細い枝は剪定します。
細い枝を根元からカットして間引くことで、内側まで日が当たるようになります。
ジャボチカバの花言葉には、「神秘」とか「永代」といった意味があります。
ジャボチカバは、なんといっても枝先ではなく直接幹に花を咲かせるユニークで神秘的な木です。
何年もかかってゆっくりと育つため、花が咲くまでにはかなりの年月がかかりますが、いったん花が咲き実が付くようになれば、あとは毎年安定的に花を咲かせ、実を結びますので、「永代」という花言葉もジャボチカバにピッタリですよね。
ここでは、ブラジル南部原産のジャボチカバの育て方についてご紹介しました。
直接幹に花が咲いて実を付けるなんて、初めて目にするとビックリしますが、とてもユニークで愛着のわく樹木です。
樹上で完熟したジャボチカバの実はとても甘く、見た目だけでなく、味や食感も巨峰などのブドウと似ています。
種から育てたら6年以上はかかる、生育スピードの遅いジャボチカバですが、いったん花や実ができるようになれば、毎年収穫して楽しむことができますので、ゆっくりとジャボチカバを育ててみませんか。
※トップ画像はkroneさん@GreenSnap
GreenSnap編集部