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クロッカスは秋咲き・春咲きの球根草花です。白や黄色、紫色の花を、地際からひょっこりと咲かせるかわいらしい花で、球根は土に埋めなくても、水耕栽培やそのまま放っておけば咲くほど、強健な性質をもっています。
この記事ではクロッカスの育て方を中心に、球根の植え方や花が終わった後の手入れなどをご紹介いたします。
クロッカスを栽培する場所は、適度な日当たりと、風通しのよいところを選びましょう。とくに芽出しから開花後の葉が出ている間は、十分に日に当てるようにしましょう。
日照不足だと、球根が太らず、分球できなくなりますので注意してください。生育適温は-5℃〜15℃ほどで、冷涼な環境を好みます。
クロッカスの球根を植える時期は、秋咲き種であれば8月中旬〜9月中旬、春咲き種であれば10月上旬〜10月下旬にうえましょう。
クロッカスの球根は、一定の寒さに当てないと発芽しにくいので注意してください。発芽温度は気温10℃ほどですので、根が張るまでは屋外の寒い場所で管理しましょう。
クロッカスを鉢植えで育てるときは、4鉢に4〜5、5号鉢に5〜6球を植えるのが目安です。株間は3〜5cmあけますが、できるだけ株間を開けたほうが翌年も咲きやすくなります。
クロッカスの水やりのコツは、株元(土)に水やりすることです。クロッカスの花は、水がつくと傷みやすくなるので、花茎をかきわけて、かならず株元に水やりをしてください。
鉢植えでクロッカスを育てるときは、表土が白っぽく乾いてから、鉢底から水がしみでるまで、たっぷりと水やりをするようにしましょう。基本的に乾燥を好みますので、頻繁な水やりは控えてください。
地植えでクロッカスを育てるときは、植え付け後、しっかりと根付くまでの1ヶ月間は表土が乾いたら、水をたっぷりとあげるようにしましょう。
その後は基本的に水やりの必要はありませんが、冬の乾燥期に1週間以上雨が降らない状態がつづくようであれば、水やりをしてください。
クロッカスの肥料は、元肥として緩効性肥料を施したら、開花するまでは追肥の必要はありません。開花後はカリ成分が多い化学肥料を月に1回追肥しておくと、球根が肥大化します。休眠期に入ったら追肥をやめてください。
クロッカスの花が終わったら、まずは花茎ごと根本から切り取って、花がら摘みをしておきましょう。花がらを摘まないと、そのまま結実することに栄養を使ってしまい、球根が肥大化しにくくなるので注意してください。
なお、花が枯れてもまだ葉が緑色のときは、光合成をして球根にエネルギーを貯めている最中です。鉢植えでクロッカスを育てているときは、葉が茶色く枯れて手で簡単に引っこ抜けるまでは水やりをし続けましょう。
葉が枯れたら水やりをやめて、雨にもあたらないように軒下に移動させてください。
クロッカスを鉢植えで育てているなら、植えっぱなしだと翌年花が咲かない可能性が高いです。毎年掘り上げて球根の整理をしましょう。
クロッカスの球根の掘り上げの時期は、葉が黄色く枯れ始めて休眠期に入り始める6月ごろです。
クロッカスは地植えであれば3〜4年は植えっぱなしでも大丈夫です。
ただし長雨に当たると球根が腐って花が咲かなくなってしまうため、シートなどで雨除けをしておくのが確実です。
また、密植して植えている場合は土の中で混み合って球根が栄養を貯められなくなるので掘り起こして整理しましょう。
クロッカスは分球で増やしていきます。6月に球根を掘り上げたら、古い球根の上に新しい球根ができているので、清潔なカッターなどで切り分けましょう。植え付けた球根を同じくらいの大きさのものだけを残し、小さいものや変色しているものは取り除いてください。
風通しの良い日陰で切り口を乾燥させたら、他の球根と一緒に冷暗所で保管してください。
クロッカスは高温多湿な環境にしてしまうと、葉が粉をまぶしたように白くなるうどんこ病や、地際から腐り始める軟腐病などの病気にかかりやすくなるので注意してください。
また、アブラムシなどが新芽を狙って発生するので、葉の裏側までチェックをしながら、見つけたら殺虫剤などで駆除しましょう。
クロッカスの葉は松葉のように細く、花が咲いてから伸び始めるため、群生させると一面が花で埋まるような美しさを楽しむことができます。水やりや球根の扱いのコツを抑えれば、クロッカスを育てるのは簡単なので、みなさんもぜひ挑戦してみてください。
松原真理子
GreenSnap編集部