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葉牡丹(ハボタン)は正月の飾りとしても用いられ、縁起の良い植物としても知られています。アブラナ科アブラナ属に属し、ブロッコリーの仲間で食べることもできます。冬の寒さにも強い葉牡丹の育て方や寄せ植えのコツなどをご紹介します。
葉牡丹は、日当たりと風通しのよい場所で育てます。
苗のうちはあまり強い日差しは避けて、半分日陰になるところに置いて下さい。葉っぱが大きくなる生育期間中は、日光をたっぷりと与えて下さい。
葉牡丹の耐寒性は非常に高く、特に防寒作業をせずとも越冬することが可能なので、屋外で育てるのが理想的です。ただし、寒風に当たり続けると葉を痛めてしまうので、冬の風の強い日は屋内に避難させて下さい。
鉢植えの場合は、幼苗の状態のときは2週間ほど根が出るまで、土が乾かない程度の水やりを継続させて下さい。ただし、地植えの場合は、土を濡らしつづける必要はありません。
葉牡丹は肥料はなくともきちんと育つ植物です。ホームセンターで売られている培養土であれば、十分に育ちます。葉の育ちや花の色などにこだわりのある方は、植え付けする際に、土の中に元肥を与えると良いでしょう。緩効性の、窒素やリン素、カリウムなどが配合された化成肥料です。
ただし、窒素分が多すぎると、緑色がこくなりすぎて、葉牡丹最大の特徴である、鮮やかな葉の色の発色が悪化するのでご注意下さい。
追肥の必要もありませんが、本格的に成長する前に、液体肥料を少々追加する程度で大丈夫です。葉がいろつきはじめる頃に肥料を与えすぎると、エネルギーが葉の成長にそそがれてしまい、花の発色が悪化するのでご注意下さい。
葉牡丹を育てるときは、水はけの良い、肥沃な土を用いましょう。初心者でも育てやすい種であり、ホームセンターの通常の培養土でもよく育ちます。よりキレイな発色を目指すのであれば、有機質に富んだ土がなお良いです。
配合の割合は、赤玉土6:腐葉土4がおすすめですが、この配合だとリン酸が不足しがちです。基肥として、緩行性の化成肥料(リン酸を含んでいるもの)を施して下さい。前述の用土以外の配合ですと、赤玉土5、腐葉土3、酸度を調整してあるピートモス2の配合土がおすすめです。
ただし、葉牡丹を地植えする場合は、特に基肥・追肥の必要はないです。
葉牡丹は園芸場の分類では、便宜上一年草として扱われることが多いのですが、葉牡丹は多年草です。
葉牡丹は園芸用の種で、神戸葉牡丹やファルダノエルなど、さまざまな色や形、大きさのものが出ています。お好きなものを選んで育てて下さい。
もしくは、葉牡丹はトウと呼ばれる箇所から花を咲かせ、それが種をつくります。葉牡丹の種は園芸品種としては非常に生命力が高いので、まれに、このこぼれ種から芽を出すこともあります。
葉牡丹の種まき時期は7月から8月で、種を撒いてから2日ほどたつと発芽します。高温では発芽不良を起こすため、しばらくは日陰を避けた場所で、根が出るまで待ちましょう。
葉牡丹の芽が出て育ってきたら、大きめの鉢に植え付け、定植させましょう。
葉牡丹は植え替えの必要はとくにありません。
葉牡丹の増やし方は、「種まき」や「挿し木(挿し芽)」が一般的です。種まきの方法は前述の通りです。
挿し木(挿し芽)は、葉牡丹の開花後にできた新芽を利用して増やします。株の1部を切り取って、発根させましょう。
葉牡丹は管理温度に関して、神経質になる必要はありません。耐寒性が高く、防寒せずとも越冬が可能です。多湿と強すぎる日差しにのみ、注意すればきちんと育つでしょう。
葉牡丹は害虫によく好まれます。アブラムシは春頃に大量に到来します。目で確認することができますので、殺虫剤を土にかけて下さい。見つけ次第、オルトラン粒剤などをまきましょう。
また、ハスモンヨトウという害虫は4月から11月に発生します。孵化した直後は、葉にまとまって群生しているので、こまめに手や割り箸で取り除いて下さい。これは孵化した時期を過ぎると、昼間は土の中に隠れ、夜になってから一斉に出て活動し、葉や茎を食害します。
ほかには、コナガは4月から11月頃に発生します。新芽のなかに入り込んでしまうので、害虫対策がしづらいです。物理的に取り除くことをおすすめします。アオムシが発生したら、つまんで駆除して下さい。
葉牡丹に限らず、アブラナ科の植物は害虫がつきやすく、植え付ける前から殺虫剤をふりかけたりして、害虫駆除対策をしておく必要があります。ただし、あまりにやりすぎると花に影響が出てしまうのでご注意下さい。
葉牡丹は、黒腐病や立枯病などにかかる可能性があります。
黒腐病とは、湿度が高く、高温のなかずっといて、なおかつ多肥の状態だと非常によく発生する病気です。風通しの良い環境づくりを徹底すること、肥料を与えすぎないことが病気対策に大切です。
立枯病は、葉枯れ病とにていますが葉に円形や楕円形の赤いぶつぶつができて、斑点を中心として淡い褐色となり、くぼんでいくカビ由来の病気です。この病は根本近くまで侵食・進行していくと、株全体がダメになってしまいます。
病斑が増え、花を咲かせることも葉を大きく広げることもなく枯れてしまいます。水はけの悪い、粘土質の土で育て、湿度が高い日が続くと発生しやすい環境です。種を深くに植えすぎず、水はけのいい土で育てて予防しましょう。
地植えなら株を蔓延する前にぬきとってください。蔓延してしまったのなら、専用の薬剤を撒いて下さい。また、うどんこ病にも気をつけてください。乾燥した日が続くなら、水を吹きかけてください。
しゅう
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葉牡丹は伸びていった芽から、主に黄色の小さなサクラ型の花を咲かせるものが多いです。
葉牡丹の葉の色とは、違う色の花が咲き、その小ささも相まって大変コントラストがかわいらしいです。形態としては、菜の花に似ています。
葉牡丹の花言葉は、「利益」「祝福」「愛を包む」などがあります。
「利益」は、中国で諸葛孔明が、キャベツを栽培して兵士の食料にした故事に由来します。キャベツの花言葉と同じです。
「祝福」は、紅白のめでたいカラーと正月の飾りとして使われることが由来しています。
「愛を包む」は、葉の外側の内側の違いから、赤子を母親がてでつつむように見えたことに由来しています。
葉牡丹は観賞用の植物として大変人気のある種で、葉が丸いもの、波打つもの、サンゴのようなもの、色も形もさまざまです。耐寒性もあり、管理温度にも気を使う必要はあまりなく、初心者でも育てやすいだけでなく、葉と花のコントラストもキレイで寄せ植えにも人気があります。
葉牡丹は冬にきれいな姿を保つため、寄せ植えにするときは同じく冬の季節にさくパンジーやシクラメンを合わせると良いでしょう。初心者におすすめの葉牡丹を、ぜひ育ててみて下さい。
GreenSnap編集部