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ドウダンツツジは本州以南や台湾にも自生している日本原産の、大きくなっても樹高が3mくらいまでしか伸びない低木の落葉樹です。春になると、新芽が芽吹くと同時に枝いっぱいに垂れ下がる白いベル状の花をたくさん咲かせ、10月頃、赤褐色の実をつけますが、実は花と違って上向きにつきます。
多少刈り込みすぎても枯れることがなく、秋になると紅葉もするので、一年を通して見ごたえのある美しい樹木なので、庭木としても人気が高く、公園や道路脇にもよく植えられています。
ドウダンツツジは暑さにも寒さにもとても強いので、鉢植えだけでなく、暖地でも寒冷地でも庭木として地植えすることができます。
とはいえ、地植えの方が最終的に大きく育ちますので、スペースに余裕のない方は鉢植え管理がおすすめです。
ドウダンツツジは日当たりのいい酸性の土を好みます。日本の庭土は酸性に傾いていることが多いため、庭土をそのまま使える場合も多いです。
庭土に植える場合は、植え穴の底に腐葉土や堆肥を入れて混ぜ込み、庭土を少し埋め戻す、または有機質にとんだ土を好むので、庭土には腐葉土をブレンドしておくのもおすすめです。
ドウダンツツジは日当たりで育てると、花付きがよくなり、枝も密になってボリュームのある枝ぶりになり、紅葉の色つきがより美しくなります。
日当たりがいい方が好ましいですが、夏の西日は強すぎるため、鉢植えの場合はこの時期だけ午前中のみ日が当たるような場所に移動するといいでしょう。
ドウダンツツジを鉢植えで育てる場合は、赤玉土や鹿沼土の小粒に腐葉土を半量ほどブレンドした土を使うか、普通の培養土に同量の赤玉土小粒をブレンドした土がおすすめです。
ドウダンツツジの植え付け時期は3〜4月または11〜12月頃です。
植穴はしっかり深く大きく掘って耕しますが、苗気を植えるときは株元部分が周りの地面と同じ高さになるよう、浅植えにします。
なお、株間は30〜40cmほどあけておくといいでしょう。
ドウダンツツジは初夏~夏にかけて花芽ができるので、夏の間に水切れすると翌春の花付きが極端に悪くなってしまうので、夏の水切れには十分に注意してください。
ドウダンツツジを鉢植えで育てる場合は、気温の高い5~9月は表面の土が乾いてきたらたっぷりと水やりをしますが、葉っぱのない時期は乾燥気味に管理します。
ドウダンツツジを地植えで育てる場合は、根付いた後の水やりは基本的には自然の恵みだけで充分ですが、夏の乾燥が続くときは様子を見て朝や夕方などに水やりをしましょう。
ドウダンツツジの花つきをよくするために、2月に寒肥と、花後にお礼肥を与えるようにしましょう。葉っぱばかりが茂ることがないように、窒素分は控えめの肥料を施肥します。
花後は緩効性化成肥料でかまいませんが、2月の寒肥はゆっくり地中で分解して効力を発揮する有機質の肥料を与えるのがおすすめです。
ドウダンツツジは、風通しが悪いとカイガラムシやハダニ、アブラムシなどがつくことがあります。葉水を行うことで病害虫の予防ができ、葉っぱが生き生きとしてくるので、乾燥が続くときは葉の裏表に葉水をするようにしましょう。
カイガラムシがついたときは、水をかけながらブラシでこすって取り除きます。一度つくと何度も繰り返し発生するので、繰り返し取り除くようにします。
ハダニがつくと葉色がかすれたようになるので、ハダニが付いた葉を早めに取り除きます。アブラムシは水をかけるとかなり取り除けますが、あらかじめオルトランなどを散布しておくか、ベニカXスプレーを散布して駆除します。
ドウダンツツジの植え替えの時期は、植え付け同様、真冬を除いた落葉期間(11〜12月または3〜4月頃)が適期です。
鉢植えの場合は、2年ごとを目安に、古い土を1/3程度落とし、傷んだり伸びすぎている根を整理してから、一回り大きな鉢に根を広げるように置いて植え替えるようにしましょう。
植え付け後はたっぷりと水やりをし、ぐらつくようなら支え棒をつけましょう。
ドウダンツツジの増やし方は、「挿し木」が一般的です。
花後に枝が伸びて葉が十分に茂ってきた6月ごろに、枝先の新しい枝を使って挿し木をしましょう。下の方の葉を取り除いて、水でしっかり湿らせた苗床に挿し、翌春に植えつける時まで育てますが、2か月くらいで根が伸びてきます。
ドウダンツツジは夏に翌春の花芽がつくので、花芽を切ってしまうことがないように、花が終わったらすぐに剪定を行いましょう。花後すぐのときは、大きく刈り込んでもダメージが少ないので、思い切った剪定ができます。
剪定をしたくないときは、剪定をしないでも構いませんが、間延びした枝や、枯れ枝、重なり枝や込み合った枝などは取り除いておきましょう。
生け垣などでドウダンツツジを形を決めて剪定する場合、花が終わったらすぐに全体をつくりたい形にざっと刈り込ます。
樹高を低く抑える場合は、幹を短く切ってもかまいません。その後、間延びした枝などが出てきたときだけ、その都度刈り込み、あまりにも樹形が乱れてしまったら落葉期にも刈り込みます。
ドウダンツツジは春に白いベル状の花を咲かせる日本原産の花木です。秋の紅葉も美しい育てやすい落葉樹で、庭木や街路樹などとしても人気があります。
夏に花芽がつくので、夏の水切れには注意してください。鉢植えの場合は、地植えよりも水切れしやすいためこまめに様子を確認してあげましょう。
※トップ画像はぱんださん@GreenSnap
GreenSnap編集部