warning
error
success
information
細長い葉が集まり涼しげな葉姿が美しいエバーフレッシュは、東南アジアや中南米原産の熱帯性の植物です。スタイリッシュな見た目だけでなく、昼間は葉を広げ夜になると葉を閉じるユニークな性質も持っていることから、人気を集めています。そんな魅力あふれるエバーフレッシュの育て方についてご紹介していきます。
エバーフレッシュは、日当たりと風通しのよい暖かい環境を好みます。ただし、強い日差しにあたり続けると葉が変色してしまうので、西日が当たらない場所など、半日陰になる場所で育てましょう。春から秋は生育期なので、日に当ててあげるとよく育ちます。
また、通気性がよくないと生育が悪くなります。風通しのよい明るい場所を選ぶようにしましょう。
エバーうレッシュの水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。水やりをしすぎると根腐れするので注意してください。
一方で、水切れを起こすと落葉してしまいます。夏はとくに乾燥して水切れし、蒸れを防ぐために朝や夕に水やりしてください。
エバーフレッシュは昼間に葉を開き、夜になると葉を閉じて休眠運動をする性質を持っています。この性質は水分の蒸発を防ぐために、夜に休眠するからだと考えられています。昼間も葉が閉じている場合は、水が足りていないというサインなので水やりをするとよいです。
なお、冬は休眠期なので水やりを控えめにし、土の表面が乾いてから2〜3日後に水やりを目安にしましょう。
エバーフレッシュの生育適温は20〜25℃です。熱帯性の植物で耐寒性はないため、屋外に置いている場合は気温が15℃を下回ったら、室内の日が当たる窓辺や照明の当たる明るい場所に移動させましょう。気温10℃以下が続くと、葉が傷んだり生育に支障がでるので注意してください。
また、日光や照明が当たらない暗い場所は避けてください。耐陰性があるので生育はするものの、葉が落ちやすくなってしまいます。加えて、新しい葉が出てきても間延びしたような不恰好な見た目になります。
エバーフレッシュは、スタイリッシュな葉姿が大きな魅力です。その魅力を引き立たせるためにも、明るく暖かい環境のもとで育てましょう。
エバーフレッシュの肥料は、生育期である4〜10月頃に2ヶ月に1回、緩効性肥料を置き肥しましょう。
緩効性肥料は成分がゆっくりと土に溶け出し、2ヶ月ぐらい効果が持続する肥料です。肥料の3要素である「窒素・リン酸・カリウム」が、10%ずつ配合されてものが適しています。配合比率はパッケージに「10-10-10」といったように記載されています。
即効性化成肥料は、成分が効きすぎて根にダメージを与えてしまうので、施肥しないよう気をつけてください。
また、水で薄めた液体肥料を施肥しても問題ありません。ただし、液体肥料は持続性がないので、10日〜2週間に1回程度与える必要があります。液体肥料は効果がすぐに現れるため、緩効性肥料を施肥し生育がよくないときだけ液体肥料を追肥するのも効果的です。
肥料を与える量や濃度は、鉢の大きさによって異なります。よって、取扱説明書に記載されている用法守って与えましょう。濃度が高い液体肥料与えてしまった場合は、水をたっぷり与えると鉢底から肥料が流れ出ていきますよ。
エバーフレッシュの剪定は春〜夏までに行いましょう。この時期に剪定しておくと休眠期に入る冬頃には樹形が整います。
成長が旺盛なエバーフレッシュは、剪定で風通しをよくすることで病害虫を防除できるだけでなく、樹形を整えてあげることでスタイリッシュさが引き立ちます。
樹形を保ちたい場合は主軸の枝は切らず、内側に伸びている枝やぶつかっている枝を切り落として整えていきます。小さくしたい場合は、主軸の枝を切って短くしましょう。強剪定をしてもすぐに伸びてくるので問題ありません。
エバーフレッシュの栽培は、年間を通して、カイガラムシやハダニに注意が必要です。どちらの害虫も風通しが悪いと発生しやすいです。乾燥した状態を好むため、定期的に葉水をしておくと防除できます。
ハダニは、葉の裏側に白い卵を産みつけます。見かけたらティッシュなどで取り除いてください。2〜3日で孵化し10日程度で成虫になるので、大量に発生することも珍しくありません。葉を吸汁されると葉に病斑ができるほか、葉の色が抜けて白っぽくなります。寄生されたら薬剤を散布して駆除しましょう。
カイガラムシは枝や葉を吸汁し、生育に悪影響を及ぼす害虫で、すす病を引き起こすこともあります。カイガラムシを見つけたら、歯ブラシなどでこすり落として駆除しましょう。また、薬剤散布による駆除も効果的ですが、成虫は貝のような硬い殻に覆われているので、効きが悪いことがあります。そのため、月に2回程度散布するとよいでしょう。
新芽や葉の裏についていることが多いので、時々確認しましょう。
春〜秋の生育期に炭そ病に感染することがあります。炭そ病は葉や茎に潜んでいたカビが繁殖し、葉や茎に黒い斑点ができる病気です。
風通しの悪い状態や湿度が高い環境、水はけが悪いとかかりやすい傾向にあります。剪定をして風通しをよくするほか、水のやりすぎなどに気をつけるようにしましょう。
エバーフレッシュの植え替え時期は、4〜6月頃です。根づまりを防ぐために2年に1回行いましょう。鉢の底から根が出てきていたり、葉が変色したりする場合は、根詰まりを疑いましょう。
また、植え付けてから何年も経つと土の栄養分も減っていくので、新しい土に入れ替えることで栄養を与えられます。手で少しほぐして、古い土や枯れている根を取り除いて、1回り大きい鉢に植え替えましょう。
エバーフレッシュは、水はけのよい肥沃な土を好みます。赤玉土小粒6:腐葉土4の割合の配合土、もしくは市販の観葉植物向けの用土を使いましょう。
エバーフレッシュの増やし方には、「種まき」や「挿し木」といった方法があります。挿し木は5月〜8月頃が適期です。
枝は斜め切りにすることで、水の吸収率が高まります。挿し木をしてから発根するまでは、約2〜3ヶ月程度です。水やりを忘れずに行い、管理していきましょう。
エバーフレッシュの種まき時期は5〜9月が適期です。
エバーフレッシュは花が咲き終わったあとに細長いらせん状の実をつけます。その実が赤く熟したらなかにある黒い種を採取して種まきができます。もし翌年の春に種まきをする場合は、種についたぬめりを洗い落としてから保管しておきましょう。
種まきの方法は、赤玉土もしくは育苗用土に指先で種の大きさと同じぐらいの深さのくぼみをつくり、そこに種を1粒置きます。土はかぶせなくても発芽するので、くぼみの中に置くだけで大丈夫です。種まきをしたら半日陰の場所に置き、乾燥しないように水やりして管理してください。
エバーフレッシュは熱帯性の植物なので適度な湿度を好みます。そのため、涼しげでおしゃれな葉姿をきれいに保つために、葉が乾燥しないようたまに葉の表裏に霧吹きで水をかけて、湿らせてあげるとよいです。黄色く変色している葉があった際は、カットしましょう。なお、新芽はもともと黒いので、枯れていると思って取らないよう気をつけてください。
また、置き場所を決めたら頻繁にいろんな場所に移動しないようにしましょう。エバーフレッシュは環境への適用力が強いことから、別の場所に移動すると、新しい環境に合わせるために落葉することがあります。生育がよくないからという理由でいろんな場所に移動すると、その環境の変化についていけず、移動させるたびに落葉してめっきり葉が減ってしまいます。
このほか、室内といった明るい日陰や半日陰から場所から、突然屋外の明るい場所に移動すると葉焼けする可能性があるので注意してください。
細い葉が集まり、らせん状のフォルムをしたスタイリッシュなエバーフレッシュは、インテリアによく映えるおしゃれな観葉植物です。季節に応じて育てる場所や水やりを調整してあげれば、元気に育っていきます。美しい葉姿はもちろん、休眠運動をする独特な性質もぜひ楽しんでみてください。
※トップ画像はおはるはるさん@GreenSnap

GreenSnap編集部