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ドラセナ属の仲間であるコンシンネは、笹の葉のような長細い葉っぱを付け、縁に班が入り、品種によって色が違います。お部屋に合わせて色を変えて飾ってほしい観葉植物です。
今回は、ドラセナ・コンシンネの育て方を特集していきましょう。
ドラセナ・コンシンネは比較的日光が好きなタイプの観葉植物ですので、屋外においてどんどん日光に浴びせて育てましょう。
ただし夏の時期は直射日光にあたると葉が焼けてしまうので、明るい日陰で育てるようにするか、半日陰で育ててみてください。半日陰とは、午前中だけ日の光があたり、午後からは日陰になることをさします。
コンシンネは日光の当たる場所で育てると、太陽の方向に茎が伸長します。形を均等にするためにも、鉢などの容器をくるくる回してまっすぐ生長するようにしてあげてください。遮光程度として30〜50%にしておくと良いでしょう。
また、コンシンネは寒さに弱いので、冬の間は室内に取り込むと良いでしょう。窓辺に置くよりは少し離して飾ると良いです。夜間は冷え込むので、湯たんぽなどを用いて温度が低下しないように工夫することが大切です。
暖房を効かせている部屋での管理については、温風は乾燥してますので、直接温風にかからないように配置してください。葉水をするなどの手入れもしっかりと行いましょう。
コンシンネの生育期と休眠期で、必要な水の量がかなり変化する観葉植物です。
夏を含む5月〜9月はコンシンネがよく育つ時期ですので、多くの水分量を必要とします。土の表面が乾いたらたっぷり水を注ぐようにしましょう。根腐りの原因になるので受け皿に溜まった水は、捨てるようにしてください。
さらに、日が昇ってくる時間帯で20度以下の最低気温になったときは、徐々に水やりの数を減らしていくようにしてください。
冬はコンシンネの生長が鈍っていますので、水を与えすぎると根が傷んで弱ってしまいます。鉢土が乾燥してから2日か3日経ってから与えるようにしましょう。
ドラセナ・コンシンネの水やりは、臨機応変に行う必要があります。土、湿度、気温、そしてコンシンネが直接当たった光の量で、与えるべき水分量が変化します。乾燥にも気を付けておきたいので葉水して潤いを与えておきましょう。
コンシンネのよく育つ時期は、肥料が欠かせません。春ごろから秋ごろまでは、液肥を与えるようにしてください。与えるペースとしては10日〜20日に1度とします。
また観葉植物用の置き肥でも構いません。こちらを利用する場合、60日に1度、茎の生え際に施しましょう。
コンシンネを育てるときは、一般的に販売されている観葉植物用の培養土を使ってください。排水性を良くするため、赤玉土やバーミキュライトを加えても構いません。
土を自作するのであれば、赤玉土(サイズ:小粒)と腐葉土を6:4の割合で配合します。ドラセナ・コンシンネが小さいサイズのときであれば、ハイドロカルチャーで育てることも可能です。
ドラセナ・コンシンネは、3年を目安に植え替えを行いましょう。また、鉢底から根が出てきていて根詰まりしていたり、根が傷んでいるせいで新芽の伸び方に悪影響が出ていたら、植え替えのサインです。
5月〜6月いっぱいまでが植え替えには適していますが、春に行うことが多いです。とはいえ、9月の中旬まででも植え替えはできます。ただし、5月か6月に行うのが、コンシンネにとっては負担が少なくなります。
植え替えを行うとき、一回り大きい鉢を用意しておいてください。ただし、2つも3つも大きいサイズになると、土の量が多くなってしまいます。土の量に対して根が少ないので、水を吸い上げる量が少なくなり、結果鉢の中が乾きにくくなってしまうので注意しましょう。
また、鉢底ネット、軽石、はさみ、ピンセット、割りばしなども植え替えに必要です。
鉢底ネットは、軽石や用土が鉢の穴から流れ出ないように穴を塞ぐためのネットです。虫なども入ってこないようにするための役割もします。
そして軽石は、土の水はけの率を高める効果があり、鉢底ネットを敷いた上に乗せます。はさみは古い土を退かしたときに黒ずんでいる根や、伸びすぎている根を切除するために使います。使用前と使用後には、殺菌消毒する必要があります。
ピンセットは根の間に絡まっている土を落とすときに使います。根を傷つけないようにするため細かい作業となります。
新しい土を入れて植えたときに根の隙間に土が入り込むように、割りばしなどを使って差し込みます。植え付けも同じです。
ドラセナ・コンシンネの増やし方は「挿し木」です。
剪定したあとに出た枝を活用することができます。その枝を先から10cm〜15cmの長さに切り取ってください。その枝の先に付いた葉っぱを、2・3枚残して後は全部取り除きます。
市販の挿し木用の培養土を、育苗ポットなどのビニール製の容器に入れて、土を水で湿らせます。鉢の中心を割り箸で穴を開けて、枝を挿す空間を開けてください。切り口を窪ませた部分を挿して、明るい日陰で管理します。
このとき土が乾くことのないように、水やりを欠かさず行うようにしてください。2ヶ月か3ヶ月ほど日が過ぎると、根や芽が生えてきます。根や芽を確認できたら、ワンサイズ大きい鉢に植え替えてください。
挿し木の時期は5月〜8月まで可能ですが、冬までには根を張っておきたいので6月までを目安に作業してください。
温度が上昇している季節には、ハダニが発生することが考えられます。日の当たり具合が良くなければ、カイガラムシも発生する可能性があります。
ハダニもカイガラムシは、幹や葉っぱについて植物の養分を吸収してしまう厄介な害虫です。その害虫からの排泄物からは、すす病などを誘発する恐れがありますので十分注意して管理しましょう。
こまめに害虫チェックをして、発見したら手で潰したりへらなどで取り除くようにしてください。早く駆除したいときは殺虫剤も効果的です。
ドラセナ・コンシンネは耐寒温度が5度と、あまり強くはないので10月中旬から4月に入るぐらいまでは、室内に取り込んで5度以下にならないような日光の当たる場所へ移動させてください。できれば気温が10度以上ある空間での管理が適しています。
温室を作ると一番良いですが、そんなスペースも余裕もないときはダンボールなどで囲って、湯たんぽをタオルで巻いたものと一緒に置いて暖めてあげましょう。
ドラセナ・コンシンネは、大きく分けて考えるとリュウゼツラン科で、その中で細分化したリュウケツジュ科へと分類されています。属名はドラセナで、大きく生長するにつれて幹が多方向に曲がるユニークな観葉植物です。
コンシンネは熱帯地域に自生していることが多く、アフリカに位置するマダガスカル島の出身です。
多少の日陰でも生長する強さを兼ね備えているので、インテリアグリーンとしても活躍しています。小さいものは50cm程度ですが、育てていると1.5m以上にも大きくなります。自生地では5mぐらいにも伸びる大木です。
ドラセナ・コンシンネは、1年を通して見かけるのでしっかり育てる高さを確認してから購入するようにしてください。そして、ドラセナ・コンシンネ・レインボーや、ドラセナ・コンシンネ・トリコロール(トリカラー)という品種もあります。
レインドーはコンシンネが突然変異して誕生し、トリコロールは赤・黃・緑の3色が取り込まれた、カラフルな葉っぱが特徴的な園芸品種になります。
ドラセナ・コンシンネは葉を観て楽しむ植物ですが、まれに花を咲かせることもあります。しかし成熟した樹木でないと花をつけないため、ほとんど見ることができないのです。
コンシンネの花が開花する時期としては5月あたりで、白い花を咲かせ甘い香りが漂います。花はツツジに似た形をしており、花びらも葯(やく)も細長いです。花自体は小さくていくつも咲き誇ります。
ドラセナ・コンシンネの花言葉には、「真実さ」というものがあります。ドラセナ本来の花言葉は、幸福・永遠の愛・幸せな恋・隠しきれない幸せとあります。これは、ドラセナ属が幸福の木と呼ばれているからです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今回はドラセナ・コンシンネという、つんざくような葉っぱを伸ばす園芸品種についての育て方をご紹介しました。
インテリアにしてもおしゃれな観葉植物に、興味を持っていただけましたでしょうか?
コンシンネは暮らしの中で、物事を順調に進ませてくれる力があるとされています。
新築を購入した人や、店を開いたばかりという人に、ぜひドラセナ・コンシンネを贈ってあげてください。
もちろん自分で育てたものも、心がこもっていていいですね。
松本光男