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オブツーサはぷっくりとした肉厚な葉と、透明感のある“窓”といわれる葉柄が美しい、ハオルチア属の多肉植物です。近年多肉植物ファンの間でも人気が高まっており、オブツーサの宝石のような魅力に取り憑かれている愛好家も多いです。
今回は最も注目を集める多肉植物のひとつ、オブツーサの育て方をご紹介します。
オブツーサはユリ科ハオルチア属の多肉植物です。葉に透明な窓をもっていて、ぷっくりとした葉をロゼット型に咲かせていきます。なお「オブツーサ」としてのみ出回っているものは別名「雫石」です。他にも紫オブツーサ、黒オブツーサ、白肌オブツーサなどの色の違いや、オブツーサ錦、トゥルンカータなど班の入りや髭の有無で細かい品種に分かれています。
オブツーサはもともと南アフリカの乾燥した荒野に自生していたので、直射日光を避けた適度な日当たり、風通しの良い環境が好みです。オブツーサはハオルチア属の中でも、比較的デリケートなので、季節による急激な温度変化を嫌います。そのため、鉢植えにして、一年を通して室内で育てるのがおすすめです。
レースカーテンなどを一枚へだてた、窓際に置くといいでしょう。栽培適温は15〜20℃です。耐寒は5℃なので、冬は室内でも気にかけてあげてください。
オブツーサは肉厚の葉の中に水分をたくわえており乾燥を好むので、水のやりすぎには注意してください。
生育期である春と秋には、表面の土が乾燥したら底穴から水が流れ出すくらいたっぷりと水やりをします。だいたい週1回ほどが目安です。また、春・秋といっても15〜20℃の気温に満たない場合は、水やりは控えてください。
休眠期の夏と冬は給水力が弱まるので、さらに頻度を落として月1〜2回が目安です。水をあげるときは夏であれば涼しい午前中、冬であれば暖かい昼時にあげましょう。暖冷房で15〜20℃に保たれているようであれば、育成期の水やり頻度で育てましょう。
オブツーサのようなロゼット型に多肉植物は葉の間に水が溜まりやすいです。そのため水やりの際は、葉に水をかけないように底面給水か株元から水やりをしましょう。
オブツーサは水はけのよい土が好みです。配合は赤玉土(小粒)3:鹿沼土(小粒)3:ピートモス2:川砂1:くん炭1などの比率で用意するといいでしょう。初心者は市販の多肉植物培養土がおすすめです。
オブツーサの肥料は春と秋の育成期に施します。2週間に1回ほどのペースを目安に、オブツーサのハリの状態を確認しながら、薄めた液体肥料を水やりのかわりにあげてください。緩効性肥料でも問題ありません。肥料のあげすぎは根腐れを起こすので注意してください。
オブツーサには、乾燥すると根にわくネジラミや、葉の隙間にわく白いつぶつぶしたカイガラムシが発生しやすいです。ネジラミは年1回の植え替えをすることで予防に効果的です。カイガラムシはこそげ落として殺虫剤などつかって駆除してください。
オブツーサの植え替え時期は、育成期の春・秋に入ってすぐが適しています。土を入れ替えて環境を保つためにも、年に1回ほど植え替えするといいでしょう。
オブツーサの植え替えをする際は、しばらく水やりを控えて土を乾かしてから植え替えしてください。株を引き抜いて古い根を整理したら、1日ほど風通しのいいところで根を乾燥させ、そのあと乾いた土に植え付けて、1週間後か葉がシワシワになってきた頃にたっぷり水やりをしましょう。
株分けとは、オブツーサの根元に増殖した子株を分けて、新たに育てることです。元からある株の葉より一回り小さい葉が密集してあれば、それが子株です。植え替えのときに分けて植え付けましょう。分けた子株は、植えて4〜5日たってから水をあげるようにしてください。
オブツーサは葉挿しでも増やすことができます。一番望ましいのは、土に近い根元の葉を使うことですが、日照不足の株を仕立て直すときに引き抜いた、徒長した葉を使うこともできます。指でつまんで引き抜き、風通しの良い場所で1週間乾燥させます。土を入れた容器に、葉の切り口を少し埋めるように斜め横に挿し、水をやらずに管理します。しばらくすると根や葉が生えてくるので、鉢へ
植え替えします。
育成期には葉の隙間からにょきにょきと花芽をあげていきます。白い花が咲きますが、姿としては地味なので、葉の健康のためにも花芽の段階で切るのもいいでしょう。
オブツーサを含むハオルチアの育て方の難易度は、中級程度とされていますが、水やりの頻度と温度さえ押さえれば、上手に育てることができます。透明な葉先の宝石のような輝きは、大事に育てるとより輝くので育てがいがありますよ。皆さんもぜひ、挑戦してみてください。
GreenSnap編集部