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冬生育型の中でも代表的なアエオニウムは、カナリア諸島に一番多く見られる多肉植物です。40種類が分布し園芸品種もあります。葉が薔薇の花のようにつきロゼット状になります。今回は、アエオニウムの育て方や増やし方、花言葉などについて紹介していきます。
アエオニウムは日当たりを好みます。日当たりが悪いところに置くと茎が弱って葉の色艶もなくなってしまいます。そのため、冬の間は室内の日当たりの良い場所で、春からは外で日に当てましょう。
日光に当ててあげたほうが色艶の良い葉になりすが、ただし直射日光は厳禁です。
冬に部屋の中で育てていると窓越し、カーテン越しの弱い日当たりに慣れてしまって春の日光でさえも葉焼けを起こすことがあります。春になったらすぐに外に出すのではなく、外の日陰で1週間から10日、次に半日陰と徐々に慣れさせて日光に当てるようにしましょう。
アエオニウムは高温多湿が苦手なので、真夏には風通しを良くした半日陰に置きましょう。鉢で育てる場合には、レンガなどの上に置いて風通しを良くする工夫をしても良いでしょう。
また、アエオニウムは少しの寒さには耐えられますが、霜が降りるような11月くらいになってきたら室内に置いた方が良いです。室内に置く場合でも、太陽光が入る窓のそばなど常に暖かい場所に置きましょう。
気温が低くなる朝晩は、室内の中央に寄せて昼間になったら窓側に置くと良いです。北アフリカやカナリア諸島などに分布しているため、耐寒性はないので冬越しを成功させるコツが必要になります。
アエオニウムは乾燥に強いので、少々乾燥気味に育てても大丈夫です。一方、湿度には弱いので、高温多湿になりがちな夏(特に6月から8月辺り)は注意が必要です。夏は昼前に水をあげるとすぐに蒸発して土の中がこもってしまうので、夕方頃に水やりしましょう。
ほとんど成長しない真夏は、週に1度くらいの水やりで問題ありません。むしろ休眠期である夏は、水やりというより、霧吹きを使って葉水する程度で問題ないでしょう。
葉水を行なう頻度は月に1〜2回でOKです。
冬は土の表面が完全に乾いてから、受け皿に水が出てくるぐらいたっぷり水を与えます。受け皿に出てきた水はすぐに捨てましょう。
アエオニウムの生育期である冬は、夏に比べて回数は増えますが、とはいえ水をあげすぎると腐ってしまいます。アエオニウムを枯らす原因としては水のあげすぎが一番なくらいなので、生育が止まっているような時期、土が濡れているときには与えないようにしましょう。
生育期である冬でも水やりはほどほどに、少々枯れ気味で育てても問題ないです。
アエオニウムは、肥料はそれほど必要ではありません。もしあげる場合は、春と秋に液体肥料をあげるぐらいで良いでしょう。
このとき与える肥料は、リン酸やカリが含まれているもので時間をかけて効く緩効性肥料が適しています。液体肥料も水分ですから、あげすぎると根腐れを起こしますので注意して下さい。
アエオニウムを育てるときは、水はけのいい排水性のある土を使いましょう。保水力も大事なのですが、土の中の水分が多すぎると根腐れになります。
自分でつくるとすれば、川砂、腐葉土を6:4で混ぜ、赤玉土、鹿沼土を加えたものを使用します。また、ピートモスやくん炭を加えても良いでしょう。市販されているものであればサボテンの土、多肉植物の土を使うと便利です。
アエオニウムの植え替えのタイミングとしては、鉢が根っこでいっぱいになったときが植え替えの時期です。また、水を吸わなくなったり、鉢に対して株が大きすぎる、育て始めてから1年以上経過している場合も植え替えをする時期といえます。
また、土の表面に苔が生えている場合では土が湿りすぎている証拠でもありますので、このときも植え替えをするとよいでしょう。
植え替えする前には、数日間水やりをやめて乾かします。乾かしておくことで植え替えたあとに根が張りやすくなります。鉢から抜いたら古い土は取り除き、腐っている根があれば清潔なハサミで切るなどをして取っておきましょう。
植え替え作業は、休眠期を覗いた春や秋に行います。植え替えと同時に株分けをしておくと、増やしたと思ったときに増やせるので挑戦してみても良いでしょう。
この品種は生長期には特に伸びやすく、伸びすぎてしまうことで形を崩すことがあります。そうなったら、思い切って剪定してしまいましょう。
なお、伸びすぎてしまう原因としては、日照不足や水分過多があげられます。日照不足になると、光を求めて伸びていくことがあるのです。
アエオニウムの増やし方には、「挿し木」、「挿し芽」、「株分け」「種まき」などの方法があります。増やす時期は、いずれも秋や春に行います。
挿し木であれば先の方から10cmくらいの長さで切って挿し穂をします。挿し穂を日光の当たらない場所で、2〜3週間くらい置いておくと根を出し始めます。
アエオニウムを育てているとどんどんと、伸びていって形が崩れてくることがあります。そうなったら剪定を行いましょう。そこからまた新たに伸び始めます。
鉢の中が根でいっぱいになったときに、株を分けて植え付けても良いです。
原種のアエオニウムであれば、種まきによって増やすことも可能です。
挿し芽で増やすことは難しく、切り落とした茎が発根したものを土に植える方が成功率が高くなります。
アエオニウムが乾燥する時期になると、コナカイガラムシが発生することがあります。葉の間にいて見えないことも多いので、葉をめくったりして確認しましょう。
また、茎や葉にはアブラムシ、根にはネジラミが発生します。もし見つけたら、カイガラムシであればブラシで落として、アブラムシには薬剤を使いましょう。
アエオニウムは特にかかる病気はないのですが、水をあげすぎたり風通しが悪いと株が腐ってカビが発生することがあります。
カナリア諸島や北アフリカが原産であることからわかるようにある程度の暑さに耐えられ、その上寒さにも慣れています。寒さに強いので5度くらいでも育ちます。ただし、霜が降りる時期になったら室内で育てるようにしましょう。
また、アエオニウムは霜がつくと枯れる原因になります。また品種によっては5度の温度に耐えられないものもありますので注意が必要です。
アエオニウムの花言葉は「永遠」です。
アエオニウムの育て方について紹介しました。
乾燥に強く、休眠期には水やりの回数も減るためそれほど手のかからない植物ではありますが、葉の色を綺麗に出したりツヤを良くさせたりするには、日光に十分に当ててあげるなどのお世話が必要です。
品種によって葉の付け方も変わるので、見るだけでも十分に楽しむことができます。アエオニウムの語源となった言葉や、花言葉からも力強さを感じる植物です。お部屋の雰囲気を変えるには、おすすめのインテリアグリーンです。
GreenSnap編集部