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日本に古くから自生するコウホネ(河骨)は、スイレン科に属する浮葉植物です。水面にハート型の葉を浮かべ、初夏から秋にかけて、かわいらしい鮮やかな黄色い花を咲かせます。今回は、コウホネの生育に適した場所や用土、水やりの仕方、手入れのポイントなど、コウホネの育て方についてまとめました。
コウホネは日光のよく当たる場所での栽培が適していますが、半日陰でもよく育ちます。また、寒さに強いので、屋外で管理していても冬越しすることが可能です。
ただし、水の表面が凍る程度であれば問題ありませんが、鉢の奥まで水が凍ると株がダメになってしまうので、気温が低すぎる場合は、栽培場所を室内へ移動して管理するなどしましょう。
鉢植えしたコウホネは、水を張ったスイレン鉢などの中に入れて管理します。下葉が水面に浮くように水位を保つのが理想的です。水位が低くなっていたら水やりをしましょう。
コウホネへは、基本的に肥料を与えなくても生育します。ただし、コウホネの生育期にあたる3〜9月頃までは、月に1回ほど緩効性化成肥料を与えるとよりよく育ちます。株の状態にもよりますが、肥料は1株につき1〜3粒が目安です。
コウホネを栽培するときは、市販の水生植物用の土や赤玉土などを用いましょう。土はそれほど選ばず、基本的によく育ちます。
コウホネの植え付け時期は3月〜4月頃が適しています。根についている土を落とし、葉が深く沈みすぎないように気をつけて植えましょう。
コウホネが成長すると鉢の中が根でいっぱいになるので、1回り大きい鉢に植え替えをする必要があります。植え替え時期も、3月〜4月頃が適しています。
鉢から取り出したら、まず土を落として根をきれいに洗いましょう。そして根元から根を全部切り落とし、用土に植えていきます。
コウホネの増やし方は「株分け」が一般的です。株分けも、植え替えと同じく3月〜4月頃が適期です。分けつしている株を手で分けて、鉢に1つずつ植えましょう。
コウホネにはダンゴムシやワラジムシがつくことがあります。どちらの年間を通して発生し、葉や花を食害して生育を阻害します。見つけ次第、取り除いて退治しましょう。
コウホネを栽培しているスイレン鉢の水を入れ替える場合は、一度に替えると水温が一気に下がってしまうので、それを防ぐために水は1/3〜1/2ずつ替えるようにしましょう。
コウホネは開花時期の6〜9月頃になると、スイセンのように、水中から花茎を伸ばして黄色い花を咲かせます。
また、浮水している葉は楕円形をしていて、光沢があるのが特徴です。
コウホネは、あまり聞き慣れないかもしれませんが、水面に浮かぶ涼しげな葉姿とかわいらしい花を楽しめる植物です。寒さに強く丈夫でよく育ち、株分けも簡単に行えます。水生植物に興味がある方は、ぜひ水草として一度育ててみてください。
※トップ画像はmikakoboさん@GreenSnap
GreenSnap編集部