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お茶や香水にも利用されるジャスミン(茉莉花)は、良い香りがするだけでなく、美しい花も楽しむことができます。低木・花木に分類されますが、地植えだけでなく鉢植えで育てることもできます。ここではそんなジャスミンの育て方の基本をご紹介します。土選びや水やり頻度、育てる場所や植え替え時期などをまとめているので、ぜひご参照ください。
ジャスミンの育て方は、「植える場所に気をつけること」と、鉢植えの場合は「根を傷つけないこと」が大切です。
ジャスミンは耐暑性はあるものの、耐寒性はやや弱めです。霜が降りるような寒さでは、葉が枯れることもあります。ただし、葉が枯れても根がだめになったわけではないので、処分したりしなようにしてください。
また、ジャスミンはつる性植物ですので、どんどん広がっていきます。花の香りが強いため、開花期にはやや離れたところからでも「ジャスミンが咲いている」と、存在感を強くアピールしてきます。ただ、香りに敏感な方には頭痛を起こしてしまう原因になるので、植える場所には注意するとよいでしょう。
ケアとしては、つる性なので支柱に誘引することと、夏に挿し木で増やすこと。剪定は、適宜斬りで戻すのがメインです。花が咲いたら、咲き終わった花や枯れた葉はこまめに摘み取って処分してあげましょう。
ジャスミンは日光を好むため、「日当たりのよい場所」で育ててください。
また、もともとあたたかい地域の植物なので、寒さを嫌います。鉢植えを外で育てている場合は、冬になったら室内に移動させてあげてください。ただし、日照が足らないとひょろ長い徒長苗になります。徒長苗には花がつきづらいので注意しましょう。
ただし、暖房の効いた部屋にずっと置いておくと春に花が咲きません。ある程度の寒さは必要なので注意しましょう。
ジャスミンは湿気を嫌うため、「水はけのよい土」で育てましょう。
自分で土を配合する場合は、「赤玉土7:腐葉土3」の割合で混ぜるとよいでしょう。初心者の方は、市販の花用の培養土もおすすめです。
肥沃な土を好みます。堆肥や有機の緩効性肥料(固形の油かす)を使うと育てやすいですよ。
ジャスミンは苗から育てるのが一般的です。
苗の植え付け時期は、3月下旬〜4月下旬が適期です。気温があたたかくなってきた頃に植え付けてください。
また、春に植え付けができなかった場合は、9月下旬〜10月下旬頃の秋にも植え付けることができます。中間地なら5月でもよいでしょう。
ジャスミンを地植えする場合は、とくに水やりは必要ありません。降雨のみで十分です。
ジャスミンを鉢植えで育てている場合は、土が乾燥していたらたっぷりと水やりをしてください。
表土が乾いたら、鉢の底から水が流れるくらいに水を与えましょう。ただし、受け皿に水がたまったままになると、根腐れの原因となるので、こまめに水を入れ替えましょう。
花が咲くころには吸水力が高まっていますので、欠かさないようにしましょう。
2〜3月頃に寒肥として、株元へ肥料を与えましょう。ハーブ用の肥料や油かす、骨粉を混ぜたものを使用します。
また、5〜6月頃のあたたかい季節にも追肥すると、よりジャスミンが生長してくれます。
2か月に1回程度、固形肥料を与えます。様子を見ながら、液肥も与えましょう。窒素過多だと花がつかないので注意しましょう。「花が咲く」というリン酸肥料がおすすめです。
ジャスミンの開花時期は、7〜9月頃です。この季節になると、白や黄色などの、甘い香りがする花を咲かせます。
ただし、ジャスミンとはモクセイ科ソケイ属の植物の総称であるため、種類によって開花時期や花の形、色は少しずつ異なります。
ハゴロモジャスミンは、つぼみの頃はピンク色をしていて、色の変化を楽しむこともできます。
また、ジャスミンの花は収穫して乾燥させることで、ジャスミンティーなどに活用することもできます。
ジャスミンは午前2時頃から開くので、できれば午前中に摘み取ってしまいましょう。水分量が多いので、保存するには乾燥させてからが◎。
ジャスミンは、剪定作業が毎年必要になります。ジャスミンの剪定時期は、花が終わった9月頃が適期です。
飛び出した枝や傷んだ枝、古い枝などをカットします。枝や葉が密集している場合は剪定して通気性をよくしましょう。そのままにしていると病気になったり、栄養が行きわたらなくなることがあります。
また、不要な細かいつるを根本から切り、メインのつるは少しだけ切り戻しておきましょう。ただしメインのつるの剪定が遅れると、翌年の花つきが悪くなってしまうため注意してください。
ジャスミンを地植えしている場合は、植え替え不要です。
ジャスミンを鉢植えで育てる場合は、ある程度生長していくと根詰まりするため、植え替えが必要になります。
植え替える前よりひとまわり大きな鉢に、根を傷つけないようにそっと移し替えます。このとき、根鉢の土は崩さないように注意してください。
なお、植え替え時期は3〜4月が適期です。
ジャスミンは「挿し木」で増やすことのが一般的です。挿し木は、ジャスミンの花が咲き終わった9月頃適期です。
長く生長したジャスミンの枝を10cmほど剪定して、土に挿します。挿し木をしたあとはすぐに根が出るわけではありません。根が出るまでには1ヶ月ほど時間がかかるので、それまでは土を乾燥させないように水やりをしてください。
花がつかなかった木を挿し木しましょう。25℃ほどの気温がある時期なら、2週間ほどで根が出てきます。
ジャスミンにはハダニがつきやすい植物です。肉眼でハダニを確認することは小さすぎて難しいですが、葉の表面に白い斑点がでたら被害に遭っている可能性が高いです。必要に応じて薬剤の散布などをしてください。
乾燥していても虫がつきやすくなりますので、水やりをして虫がつきにくい環境を心がけてください。
株が弱ったり、乾燥したりするとハダニ被害に遭いやすいので注意しましょう。
ジャスミンは開花をするととてもよい香りがします。香水やお茶になるほどの強い香りです。
ジャスミンは地植えも鉢植えも可能ですが、寒い地域なら鉢植えでの栽培をおすすめします。ぜひお庭で楽しみませんか。
ただし、「カロライナジャスミン」「マダガスカルジャスミン」などは有毒なので注意しましょう。
七尾びび
GreenSnap編集部